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バックストリート・ボーイズ DNA ワールドツアー 2023 2/16(木)

実はこれまでにリリースされたオリジナル・アルバム(去年出たクリスマス・アルバム含む)は全てCDで購入している。

自分が洋楽に興味を持つようになった80年代半ば以降、人気アイドルとして世界を熱狂させたボーイズ・グループ(正しい英語ではボーイ・バンドと呼ぶらしい、90年代末頃ってボーイズ・バンドって言ってなかったっけ?)と言えばこんな感じだろうか。

80年代米国デビュー組
ニュー・エディション
ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック

90年代〜2000年代初頭デビューUK・アイルランド組
テイク・ザット
イースト17
ボーイゾーン
ウエストライフ
ブルー

90年代米国デビュー組
バックストリート・ボーイズ
イン・シンク
98°

2010年代以降デビューUK・アイルランド組
ワン・ダイレクション

※カラー・ミー・バッド、ボーイズⅡメン、JODECIなど90年代以降のR&B/ヒップホップ・ソウル系はアイドル要素が薄いので除外
※ハンソン、ジョナス・ブラザーズ、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー、ザ・ヴァンプスなど楽器奏者を含むバンド形式のグループも除外
※ワム!などデュオ・グループも除外
※K-POPも除外
※全米チャートやUKチャートには縁遠い日本のアイドル・グループは論外

このリストで名前を挙げたグループのうち、オリジナル・アルバムを全て持っているのはバックス以外では1Dだけだ。

1Dは立て続けにアルバム5枚をリリースして活動休止となってしまったので、長期にわたってチェックしてきたとなるとバックスだけということになる。

それにしても、全然ボーイズじゃないよねとネタにする人がいるくらい、四半世紀以上も活動しているんだからすごいよね。

勿論、順風満帆というわけではなかった。

1995年のデビュー当初はなかなか本国(米国)でブレイクしきれず、デビュー曲“ゴーイン・オン”は全米チャートでは最高位69位に終わっている。
もっともこの頃、米国で売れていたジャンルというのはラップ、ヒップホップ・ソウル、カントリー、オルタナティヴ、カントリーとオルタナを融合させたルーツ系モダン・ロック、その合間をぬって人気を集めたエイス・オブ・ベイスやリアル・マッコイのようなノベルティ・ヒットすれすれのダンス系とかレゲエというのが相場だった。ちなみに1995年のシングル・チャートの年間ナンバー1はクーリオ feat. LVの“ギャングスタズ・パラダイス”だ。
男女問わず、アイドル系ボーカル・グループでこの頃、全米チャートで大ヒットとなった曲なんてテイク・ザット“バック・フォー・グッド”くらいしかない(米国ではほぼ一発屋扱い)。

そんな中、トップ40入りはできなかったもののデビュー曲をチャートインさせたんだから、大健闘と言っていいんだけれど、まぁ、その後の活躍を考えたらパッとしないデビューと言われても仕方ないかなとは思う。

その後、欧州などで先に人気者となり、97年に“クイット・プレイング・ゲームズ”がヒットし、やっと米国でもブレイク。

その勢いに乗って99年のアルバム『ミレニアム』は全米セールス1500万枚突破の記録的大ヒットとなった。代表曲“アイ・ウォント・イット・ザット・ウェイ”は同アルバム収録曲だ。洋楽に詳しくない人でもアラフォーからアラフィフの人なら多くの人が知っている曲なのでは?

しかし、バックスのライバルでもあり、レーベルメートでもあったイン・シンクが活動休止となった2002年あたりからボーイ・バンドのブームは失速。なかなか新曲を出せない時期か続いた。

さらに、メンバーのケヴィンが脱退したり、ケヴィンが戻ってきたりというメンバー・チェンジも経験。

2019年のアルバム『DNA』は19年ぶりに全米アルバム・チャートでの首位獲得作品となった。
ちなみに本公演はコロナの影響で延期となっていた同アルバムに伴うワールド・ツアーの一環として行われたものだ。

とはいえ、今回の首都圏では2013年以来となった来日公演(大阪では2019年に開催)も実施できるかどうか直前まで不安要素があったのも事実だ。

去年、ニックが約20年前に女性をレイプしていたとの疑惑が持たれ、クリスマス・アルバムにあわせて企画されていた特別番組の放送が見送られてしまった。

米エンタメ界ではキャンセル・カルチャーが蔓延し、セクハラやパワハラ、差別的言動などを働いた者は二度と復帰できない状態となっている。なので、バックスも活動休止、もしくはニックをクビにして活動継続という形になってしまうのかと思ったりもした。そして、そうなれば来日公演も難しいだろうなと感じていた。

でも、こうやってメンバーが欠けることなく来日公演も実現したということは、ニックにレイプされたと訴えていた女性の発言に信憑性がなかったということなんだろうね。

こうやって振り返ると色々あったバックスだけれど、新曲が出なかった時期があるとはいえ、活動休止はしていないし、解散もしていないんだよね。

バンド形式やR&B系を除いた洋楽ボーイ・バンドで四半世紀以上にわたって活動を続けてきたグループって彼等しかいないよね。
イン・シンクや1Dは活動期間が短いし、ベテランのニュー・エディションやニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックだって活動休止期間はあるからね。

そんなボーイ・バンド界のレジェンドの来日公演を1万数千人クラスのキャパの会場で見られる(まぁ、有明アリーナは交通の便が良い所ではないが)ということで、仮に天空席にされてもそこそこ楽しめるだろうと考え、参戦することにした。

ライブ自体は非常に良かった。
席はイマイチだったけれどね。

というか、バックストリート・ボーイズってやっぱり、アイドルなんだなというのを実感した。

洋楽アーティストのライブのMCなんて、ほとんどないのに近いものが多いんだけれど、彼等は違った。結構、長めだった。
しかも、日本のアイドルのライブでおなじみの“上の方の席の人も見えてますよ!”という決めコメも言っていた(もちろん英語)。

それから、衣装チェンジの際に映像を流して間をつなぐというやり方も日本のアイドルのライブでよく見かける演出だ。

全メンバーでなくソロやユニットでパフォーマンスするコーナーがあるのも日本のアイドルのライブだね。カラオケ伴奏による歌唱も日本のアイドル風だね。

あと、洋楽のライブで観客がペンライトを振っている光景というのも初めて見た気がする。

それにしても、バックスの曲って改めて聞くと良い曲が多いよね。多分、聞きたい曲は一通り聞けたと思う。
何故か、“アイ・ウォント・イット・ザット・ウェイ”の歌詞を覚えていたしね。
やっぱり、97年から2001年の全盛期に全米チャートに顔を見せた楽曲を聞くと当時のこととか思い出してエモい気持ちになるよね。
というか、みんな、“エヴリバディ”が好きなんだね!この曲にこだわるのは自分だけではなかったようだ。


《追記》
有明アリーナに行ったのは今回が初めて。23区内にアリーナ級の会場が出来たのは良いことだと思っていたが、これはあまり歓迎できるものではないね。


最寄り駅の新豊洲に行くまでの交通の便も悪いし、駅からアリーナまでもかなり歩かされる。

しかも、敷地内の動線も悪い。ドアトゥドアなら、さいたまスーパーアリーナの方が時間がかからないからね。
有明アリーナのある江東区の隣の墨田区に住んでいる自分ですらそう思うのだから、この会場は有明周辺に住んでいる人以外にはクソ不便な会場でしかないってことかな。

それにしても男子トイレがガラガラの現場に行ったのは久しぶりだ。
それは女性観客が多いということなんだけれど、本当、女性観客は開演前にウロチョロしすぎ!しかも、1人で行動しないから本当、身をかがめる時間が長くなるし疲れる。こんなに何度も前を通る人のために身をかがめたりしなきゃいけない現場なんてそうそうない。
まぁ、普段、男が多い邦楽女性アイドルやアニソンの現場ばかり行っているからこういうのに慣れていないだけで、これが普通なのかも知れないが…。

あと、やっぱり洋楽ライブって海外かぶれの奴が多いのか日本のマナーを守らないアホが多いね。まぁ、外国人が多いというのもあるが。
規制退場のアナウンスを無視する奴ばかり!本当腹立つね!

まぁ、規制退場の仕切りが悪いというのもあるから客がガマンできないのだろうし、有明アリーナでのイベント開催に否定的な近隣住民が多いから連中に気を使って運営サイドが慎重な客捌きをするため仕切りが悪くなっているという面もあるのだろうが。

というか、帰りの動線が悪すぎ!代々木競技場第一体育館もそうだけれど、本来はスポーツ用の施設でライブをやるのってダメだよね。スポーツの試合は応援しているチームや選手がイマイチだと最後まで見ずに帰る人が結構いるから退場時の混雑も分散される。その基準で設計しているから、ライブ開催時だと渋滞してしまうんだろうね。

今回のライブに関しては女性観客が多く、ただでさえ歩くのが遅いのに連れとぺちゃくちゃ喋りながらだから、さらに歩くスペースが遅くなり、それがさらなる渋滞の原因になっている面もあると思う。


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