【論文レビュー】アイスランドでのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Vilhjálmsdóttir et al.(2012)
キャリア・アダプタビリティ尺度開発に携わった13か国・地域としてアイスランドも参加しています。本論文ではアイスランドでの同尺度の検証内容をレポートしています。
記述統計
アイスランドで調査対象となった方々は、日本で言うところの中学生から社会人まで幅広い状況で、平均では27.54歳二つの設問で天井効果が厳しいものがあり、全般的にスコアが高いですね。
すごくスコアが高いわけではないのですが、高い箇所については同じヨーロッパ地域にあるポルトガルでの回答傾向と近い印象です。
信頼性
クロンバックのαで信頼性を検証しており、スコアとしては問題なく出ていることがわかります。各国の検証論文によってクロンバックのαを載せているものと載せていないものとが分かれるのですが、本論文では丁寧に書いてくれています。
モデル適合度
適合度は範囲内ではあるもののやや微妙な値です。RMSEA=0.073、SRMR=0.062となっているので、どちらの値もSavickas & Porfeliの国際版よりも高くなっています。
下位尺度間の相関
本論文では、4つの下位尺度間の相関と、キャリア・アダプタビリティ全体と各下位尺度との相関もレポートしてくれています。いずれも違和感ないレベルの値です。
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