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高齢女性の一人暮しハッキングという凄い書籍売り場 #137

投資家として差別化をするならば、独自の視点、ベンチマークにしている指標やものごとの見方を育てることが大切になると思います。

私自身は、双子育児やキャリアコンサルティング、若い人の働き方への意識といった視点からマーケットと向き合うことで差別化を図っています。

こうした視点に加えて、家電量販店と大型書店の定点マーケット調査をしています。カッコよく表現してますが、要するに行って売り場をプラプラするだけです(笑)

先日、大型書店を回っていて、これまでにない大変興味深い新たなマーケットを見つけましたので紹介したいと思います。


高齢女性の一人暮らしハックという新分野が凄い

書店を回っていると、高齢の女性がいかに豊かに一人暮らしをしていくかというライフハッキングに関する書籍が増えていることに気づきました。

高齢者の1人暮らしハッキングノウハウに関する書籍コーナー

続々と書籍が出ており、平積みになっておりましたので、この分野の市場は実に大きいのだなと感じました。

一方で、高齢の男性が一人暮らしで豊かに生きる方法についての本はほとんど見当たりませんでした。。。

残念ながら、男性は女性よりも寿命が短く、女性より早く亡くなるため、高齢の一人暮らしの女性がどのように豊かに生きるかという市場が形成されていることを痛感しました。

普段触れない人の生活について知ることができるのがこうした書籍との出会いの価値ですので、本を読んでみました。そうすると、まず、こうした高齢女性は非常に節約して暮らしていることが分かります。

iPadを観つつ、ワインという凄い表紙

月10万円で貴族並みの豊かな生活を送る高齢者たち

月に10万円、年間120万円、つまり基礎年金である国民年金をベースにした生活を指南しており、生活は非常に充実している様子がうかがい知れます。

例えば、リノベーションされた団地に住み、住宅費用は格安で押さえて、ネットフリックスで海外ドラマを観ながら、スマホを駆使して情報収集と発信する。健康維持のために、公園や緑豊かな環境を散歩して運動し、国や市町村の健康診断を利用して健康状態を維持しています。

そして、夕方からは、ワインを飲みながら好きなおつまみを食べ、Netflixで韓国ドラマを見るというライフスタイルが語られています。

もはや、生活が豊か過ぎて一昔前の貴族のような生活をしています。彼女たちはベーシックインカムで暮らしているかのように、節約しながらも満足して生活していることがよくわかります。表紙もipadを観ながらワインを飲んでいる優雅な生活を表現しています。

政府は貯蓄から投資へのシフトを促していますが、お金を使わない生活を体現している高齢の一人暮らし世帯が増えている現実もあります。これらの人々が投資をするかと言えば、それは難しいなというのが正直なところです。

こういう本を読むと、お金を使わずに豊かに暮らすことに関するプロフェッショナルが多すぎて、本当に消費を促すのが難しい社会になっているのを感じます。

金融資産が1億円近くあっても月に10万円しか使わない人々が非常に多いのが、今の日本の現実です。

高齢女性のサバイバル力から学ぶ投資の価値

私自身も高齢化が進んでいる地域に住んでおり、男性が早く亡くなり、一人暮らしの女性が質素ながらも楽しく暮らしているのを身近で見ています。

彼女たちは多様な人的ネットワークを持ち、お金をかけずに楽しく生きる方法を体現しています。

組織に縛られずに柔軟に様々なことを試しながら趣味を持ち、健康的に歩き、食生活に気を配りながら、定期的に健康モニタリングをしています。

これらの女性は、生き残るためのスキルが非常に高いと感じます。男性の寿命が短いことを考えると、株式投資や金融商品の購入に踊らされるのではなく、先輩たちの生き様から学ぶことが重要だと痛感させられます。

体験、知識、教養、そして人間関係や友人との関係を大切にし、職場以外での豊かな人生を築くことに投資することが、長期的に見て最も重要な投資であると思います。それに時間を費やすことが重要です。

金融資本をただ貯め込むだけでは、最終的にはすべて失われ、大量の相続税を払うことになるため、賢く使う意識を持つことが晩年の大きなテーマなのだと学ぶことができました。

書店で売れている本を見ることで、世の中の様々な側面が見えてきます。株式チャートやPER指標の分析なども重要ですが、一般の人々がどのような暮らしをしていて、どんな市場があるのかを理解することで、多くのことを学ぶことができます。

書店をぶらつくことは、株式投資や金融市場に向き合う人にとっては、とても学び溢れる定点観測だと再認識しました。今後も学びを続けていきたいと思います。

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