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1-6 国の借金は返すべき?実は、今でも返している

国債発行から、
政府支出を行うことで、
政府の赤字が民間の黒字になることを
これまでに説明してきました。

ただ、
『国債発行は主に民間銀行からの借金なので、
返す必要があるのでは?』
という人もいるかもしれません。

結論としては、
国の借金は問題ないだけで、
返済していないわけではありません。

ただ、その財源は税金でないだけです。

国債の返済のことを償還というのですが、
この返済に税金は必要ありません。

ただ、
国債は毎年返済されているんです。

実際には、償還の一部に税金が使用されていますが、
使用しなくても本来良いものなんです。

では、どのように返しているのでしょうか?

ズバリ!【借換債】です!

説明しますね。

簡易的にいうと、
借金を返すための新たな借金になります。

過去に国債発行によって生まれたものを
返済するために、
新しく国債を発行して返済をします。

一般世帯でも、
住宅ローンがより金利が低い方に
乗り換えるような場合がありますよね。

それを国債で行なっているので
借換債というわけです。

返すために、借金をする。
何か意味があるの?
と思われるかもしれませんね。

ただ、返済までの時間が生まれることになるんです。
日本の国債には、
60年償還ルールというものが存在しています。

国債を発行したら
60年後に償還しなければいけない
というルールですね。

よく世間で聞く、
10年国債などは、
10年後から償還が始まる国債という意味で、
借りたお金を全て返すのは60年後なんですね。

ちなみに、
この償還ルールがあるのは、
世界中で日本だけなんです。

アメリカ、イギリスなど、
先進国の中央銀行、
国債の仕組みは同様で、
中央銀行が民間銀行からお金を借りています。

どの国にも、
償還期限はなく、
永遠に借換を続けています。

その国債の利払い費はあっても、
償還費はないんですね。

・借換債は政府支出には使用できないこと
・手続きとして借換しているだけ
なの歳出額などに含めても意味ないために
数字から取り除かれています。

銀行は、
借換でも問題ないの?
という意見もあるかもしれません。

お金を貸す側の銀行も、
国債が返されるより、
持っておいた方が実は得なんですね。

理由としては、
利息がつくためです。

10000円預けていたら、
100円返ってきたみたいなやつですね。

国債を所有しておくことで、
民間銀行は償還期限が来るまでの間の
利息分の収入を日銀当座預金で得ることが可能なため、
返してもらうよりも、
利息をもらっていた方が好ましいんですね。

次回もお楽しみに!

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