見出し画像

いつもかばんに、粉なんばん。


「わびさび」の意味を初めて知った。



なんとなく「日本人の心」とか「誇るべき日本文化」みたいなね、でわかった気になっていた。
日常会話で使うこともないしね。




わびは「侘び」、足りないこと。
さびは「寂び」、時間と共にうつろいゆくもの。


そしてそれらに美しさを見出すことが「わびさび」なんですと。



むちゃくちゃかっこよくない?
粋すぎる。粋の意味もちゃんとは説明できませんけど。


例えば欠けてしまった器の金継ぎだとか、音のない静寂だとか、季節で変わっていく葉の色だとか。


そうすると別に、日本特有ではないよね、とも思うわけで。
というかむしろ日本特有なんて言ってしまうのはおこがましいよという話で、季節だってあるし、絵画やアンティークの文化もあるし、世界中にわびさびは存在していたようです。


日本語の当て方が上手だったんだな。




で、話は飛びますけど


私は夏頃から掃除が大好きに、というか趣味=掃除になりつつあって、毎日雑巾掛けをしたり、暇さえあればトイレ掃除もお風呂掃除も窓枠拭いたりあっちこっちを掃除しまくっているのですが、



そんな話を知り合いの方とご飯食べながらしていた時。
中華料理だったんですけど。


麻婆豆腐を食べた小皿に豆苗炒めを乗っける私を見てその方が「毎日雑巾かける人が、料理ごとに小皿替えないんだね」と笑っていました。


「それが人間ですよねぇ」
なんて私も知った風に、豆苗炒めを食べながら。




ちょっと前までの私は、一貫性のない人が苦手だった。
完璧を評価するわけじゃないけど、言ってる事とやってる事が違ったり、不完全さを感じると「あーあ」と思うことが多かった。



だけど最近は、一貫性がないからこそ人間で、その人らしくない(と私が思う)部分や、意外な一面が見れた時に「この人面白いなぁ」と思えるようになってきて。



その人をその人たらしめるのも「わびさび」だな、と思ったわけです。




つまり、雑巾掛けが好きな私と、小皿を替えない私を、私は可愛いなぁと思っているわけです。



そして、一味を持ち歩いていながら、お寿司はサビ抜きの私も。