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三河湾発尾張ミックス岐阜トッピングほのかに三重の香る名古屋弁&三河弁で奏でるシンデレラとかいうちょー有名なやつ

※方言注意※
名古屋飛ばしを平然とやってのける、都会住みの地方ディスり民はみんでもええでね! 
(要訳:名古屋はスルーして当然とお考えの都会人の皆様はご覧になりませんようお願い申し上げます)


 ……わりとかなり相当前の話なんだけど、聞いてくかね!!
(むかしむかしのお話です)

 どっかの村にさあ、シンデレラっちゅーうへへな感じのねーちゃんがおったんだわ!!
(とある村に、シンデレラというとても可愛い女性がおりました)

 かーちゃんが病気でしんでまったもんで、シンデレラはとーちゃんと二人暮らしをしとったんだがん!!
(母親を亡くしたシンデレラは、父親と二人で暮らしていました)

 とーちゃんはシンデレラをでらかわいがっとったんだわ!!
(父親はシンデレラをいたくかわいがっておりました)

 めっちゃ幸せに暮らしとったんだけどさあ!!
(とても幸せに暮らしていたのですが…)

 なんかいきなしとーちゃんが新しい母親と結婚することかぬかしやがったんだわ!!
(ある日突然、父親が継母を迎え入れると言いました)

 あたらしい母親がおいでなさって、義理の姉がふたりもできてまったでかんわ!!
(継母が来て、義理の姉が二人もできる事になってしまったので、さあ大変)

 まー、この三人がちょーおそがい奴らで…いっつもシンデレラに意地悪ばっかしすんだわ!!
(継母と二人の姉はとても怖い人たちで…日常的にシンデレラをイジメました)

 …なんでかって?ほんなんシンデレラがかわいすぎるもんで、気に入らんかったんだがね!!
(なぜなら、シンデレラのかわいさに嫉妬していたからです)

 そーこーしとるうちに、とーちゃんが事故って死んでまったもんで…どえらいことになってまったがや!!
(しばらくして、父親が事故で他界し…大変な事になってしまいました)

 毎日毎日、いっつもいっつも、シンデレラは継母と姉たちにわやされるようになってまったんだわ!!
(連日、シンデレラは継母と義理姉たちにめちゃくちゃな事を要求されるようになりました)

「シンデレラ、はよメシの用意せなかんがね!!」
(シンデレラ、早く食事の準備をしなきゃダメじゃないの!)

「とろくさいねえ、ちゃっちゃとやりんよ!!エビフライ焦げてまうがや!!」
(ぐずぐずしないで早くおやりなさいよ!エビフライが焦げてしまうじゃない!)

「まーちょいかんこーしたらどいだね、あったま悪っ!!」
(もう少し物事を考えて行動しなさいよ、頭が悪いわねえ)

「い、今やっとるで…」
(今やってますから…)

「シンデレラ、アンタはあっちにいきゃーよ、イスがもったいないでね!!」
(シンデレラ、あなたはあっちに行きなさい、イスを使うなんて図々しい!)

「ちょお、そこじゃまだがね!!もっといざってくれな困るがん!!」
(そこにいたら邪魔よ!もっと位置をズレてくれない?私の場所がなくて困るわ!)

「ちょー、この椅子じゃまだでつっといて!!きーとんのかん!!」
(この椅子邪魔なのよね、向こうに持って行ってくれない?ちょっと、聞いてるの?!)

「わ、わかっとるがん…」
(わかってますってば…)

「シンデレラ、あんたはらぎし食った癖にまだ食べろうとしとるの?!」
(シンデレラ、あなたお腹いっぱい食べたんでしょう、まだ食べるつもり?)

「こんなちんちんのお茶が飲めるわけねーやらあ!!氷もってこやーよ!!」
(こんなに熱いお茶を食後に出して飲めるわけないじゃない!氷を持ってきて入れてちょうだい!)

「ほうけておーちゃくしとらすと、はよ茶碗冷やかしときんよ!!米がカピカピになってまうが!」
(ぼんやりして手抜きをしてないで、早く食べ終わった茶碗を水につけてきなさいよ!ご飯粒が干からびるでしょう!)

「ま、まーじきやるでええがね…てゆっか、エビのしっぽしか食べとらんのに…」
(すぐにやりますからいいでしょう、といいますか、私はエビの尻尾しか食べてないんですけど…)

「シンデレラ、それ終わったらうちらの汚れもん洗って明日のまわししときゃあよ!!おーちゃくいことしたらかんでね!!」
(シンデレラ、それが終わったら洗濯をして明日の準備をしておくのよ!怠けることは許しません!)

「明日また着るでね!!シャコーに着てかなかんで!!ちゃんとアイロンかけりんよ!!」
(明日また着るのよ、自動車学校に着て行かないといけないの!ちゃんとアイロンをかけておきなさい!)

「うちの万札こわしといて、明日メイエキにいかなかんもんでさあ!こすいことしたらすぐわかるでね!!たーけなことしたらかんよ!!」
(私の万札を両替しておきなさいよ、明日名古屋駅に行かないといけないのよ!ずるいことをしたらすぐにわかるのよ!バカなことはしないでね!)

「ね、ねしまにいわれても困るがね、ねぶたいもんで…」
(寝る直前に言われても困ります、眠いから…)

「「「うだうだいっとらすと、ちゃっちゃとやりんよ!!!」」」
(ぶつぶつ言ってないで早くおやりなさい!)

 シンデレラは、メイドもドン引きするレベルでこき使われるようになったんやて!!
(シンデレラはメイドも逃げ出すような苦難に見舞われることになってしまったのです)

「う、うう…とーちゃん…えらいよう…グスン……エビフライ、全部食べたいよう…今日もしゃびしゃびの赤だししか飲めんかったよぅ…」
(ああ…お父様、辛いです…エビフライが、全部食べたいです…今日も薄い味噌汁しか飲めなかった…)

 えらくてたまらんもんで、でんしんぼうの影で一人泣いとることもわりかしあったんだがね!!
(辛くてたまらず、電柱の影で一人涙をこぼすことがよくありました)

 ほんだらとある日、シンデレラのざいしょに、だんなしのお城から招待状が届いたんだわ!!
(そんな日々を過ごしていたある日、シンデレラの家にお金持ちのお城から案内状が届きました) 

 なんやしらん、王子さまがお妃をさがしとるもんで舞踏会やるとかいっとる!!
(なんと、王子様がお妃探しをするために舞踏会を開くのだそうです)

「なんだんまあ!!メイダイ卒のトヨタ勤め、ナナちゃん人形もほれ込む高身長高収入好感度マックスの王子が嫁探しをするげな!!」
(なんてこと!名古屋大学卒最高学歴持ちのトヨタにお勤め、名古屋のトレードマークすらホレてしまうほどの高スペック王子様が嫁探しをするそうよ!)

「マジか!!こんなんいかなあかすか!!あたしゃいくでね!!」
(本当に?!これはいかなきゃだめね、私は行くわよ!)

「つかうちも行くに決まっとるがね!!はよ着てく服さがさんとかん!!」
(私も行くと決めてます!早く来ていく服を探さないとね!)

「あの、あたしも行きたいもんで…」
(私も行きたいな…)

「はあ?!あんたそのカッコで行くとかわやじゃんwww無理やんな?マジpgrwww」
(その格好で行くなんて無謀よ?無理でしょう、ふふ、フフフ…)

「つか顔だけ星人はしゃしゃり出てくんなしwww」
(美人を鼻にかけている人は引っ込んでてちょうだい)

「シンデレラは留守番に決まっとるがね!!顔なんか出してみりん、お妃にえらばれてまったらえらいこっちゃ!!ないわ、なしなし行かせんでね!!」
(シンデレラは留守番に決待っているでしょう。顔を出してお妃に選ばれることになったら大変よ、無理よ、行かせないからね)

「そ、そんな、わやいわんで、私も行かして…」
(そんなめちゃくちゃな理論言わないでください、私も行かせてほしい…)

「ママ―!!マツザカヤでドレスかおまい!!王子様のハートはうちがもらうでね!!」
(お母様、松坂屋でドレスを買いましょう、王子様の心をつかみたいの!)

「ママ!!コメヒョーでダイヤのアクセサリかおまい!!エステもいかなかん!!ヤバ、いまからじゃタカスクリニック間に合わんがね!!」
(お母様、コメ兵でダイヤのアクセサリーを買いましょう、エステにもいかなくては!マズいわ…美容整形する暇がないじゃない)

「ママもコンドーサンコーでドレスレンタルしよかしゃん、王子に見初められるかもしれんでね!・・・やらしいかしゃん!!」
(わたくしも近藤産興でドレスをレンタルしようかしら、王子様に見初められるかもしれないし!…みっともないかしら)

「わやいっとる…」
(めちゃくちゃ言ってますね…)

「ああん?!シンデレラ…なにいっとりゃーす!!しゃらくさい!!」
(ッ!!シンデレラ、何を言っているの?生意気ね!!)

「つかオメーマジムカつくがん!!だでこうしたる!!とおっ!!」
(あなた…ホントに腹立たしいわね!だからこれでもおくらいあそばせ!)

「ウケる!!うちもトキントキンのえんぴつで刺そまい!!」
(おもしろーい、私も尖ったえんぴつの先でつついてみましょう)

「ひっ…!!や、やめれ…!!!」
(お、おやめください!!)

 でらカワユスなシンデレラ、マジ気の毒!!
(可愛らしいシンデレラは、本当にかわいそうでした)

 継母と姉たちはシンデレラをわやした後、ほかったまんまでお城に乗り込んでってまったがや!!
(継母と姉たちは、シンデレラをめちゃめちゃに痛めつけた後、そのまま放置してお城に行ってしまいました)

 しかも玄関の鍵かってくとか、でれんやんけ!!
(しかも玄関に鍵をかけていくとか、出られないじゃありませんか)

「う、うう…とーちゃん……かーちゃん……」
(ああ…お父様、お母様……)

 シンデレラは、継母たちの仕打ちにたえられすと、泣きだしてまった。
(シンデレラは、継母たちの仕打ちに耐えられず…泣き出してしまいました)

 …そんときだがや!!
(その時です!)

「シンデレラ…ちょーかわいそう!!」

 じべたに突っ伏すシンデレラの真ん前に、なんやわけわからん妖精が出てキタガ━(゜∀゜;)━!
(床に臥せっているシンデレラの前に、不思議な妖精が姿を現しました)

 鼻血ぶーで足跡だらけのシミーズ着用、たんこぶのできたボサボサ頭のシンデレラはぽけっとすることしかできやせん!!
(血にまみれた、粗末な服に身を包む、みすぼらしい姿のシンデレラはあっけにとられる事しかできません)

「うんとね、わたしが舞踏会へ行かせてあげるから!!そーれー!!」

 妖精はそうおっしゃると…、ぎょーえー!なんだんまあ!
(妖精が呪文を唱えると、驚くような事が起きました)

 シンデレラはきんきんのドレスを身にまとい!!
(シンデレラは金色に輝くドレス姿に!)

 ゴリゴリの縦ロールヘアーに名古屋嬢メイクを施され!!
(ゴージャスな髪形に、目力のあるぱっちりメイク!)

 あっちゅーまにガラスのくつまではかされて…大変身しとるがやっ!!
(あっと言う間にガラスの靴まではかされて、大変身をしました)

「こんなド派手なドレス、不似合いだもんで…私、そのっ…すね、血がしんどるで、こんなミニスカートははけんがん…」
(とても素敵なドレスだけれど、私には似合わないわ、脛に大きな青あざができているもの、このミニスカートだと目立つからはけない…)

「名古屋人は金ぴかにしてなんぼっしょ!!青あざ直すの忘れてたー!はい、痛いの痛いのトンデケー!!ついでにもっと着飾っちゃお!!ほーれ、大サービスぅ―!!」

 シンデレラの耳元にはえびフライデザインのイヤリング!!
 胸元を彩るのはドラゴンズモチーフのネックレス!!
 爪一枚一枚に施されたデコネイルには、ミニチュア名古屋(含む:愛知近郊)銘菓がずらり!!
 ぴよりん、しるこサンド、坂角のゆかり、なごやん、大須ういろ、生せんべい、クッピーラムネ、赤福、きよめ餅、大あんまき!!
 こんなん愛知県民じゃなくても絶対欲しいやつやんけ!!
(要約:シンデレラはとっても魅力的な女の子になりました)

「こ、こんな事って…私…こんなんもらえんて!!いくら何でもわやしすぎじゃんね?!」
(ステキ…夢みたい、私こんなにもらえません、いくらなんでもやりすぎなんじゃ!)

「いーの、いーの!!遠慮スンなし!!ほーら、馬車も出すよ!!」

 家の前には…縮緬かぼちゃの馬車がとまっとるがね!!
(家の前には、立派な愛知産のちりめんかぼちゃの馬車が止まっています)

 出汁と醤油で煮たらめっちゃうまいやーつだ!!!
(ねっとりタイプの果肉はもちろん、ぼこぼこした皮も食べがいがあっておいしいよ!)

「は、はわわ…一生分食えるカボチャだん、こんなん!!乗ったらあかんやつ!!食べ物を粗末にしたらかんととーちゃんがいっとったで…乗れん!!」
(こんな大きなかぼちゃ、どれほどの食料になるというのでしょう!乗るなんてとんでもない、食べ物を粗末にしてはならないと父がいっていたので乗れません)

「わかったわかった、じゃあねシンデレラ、無事にここに帰ってきたら、全部煮物とフリッターにして渡すから!!なんならパウンドケーキとクッキー、プリンも作るし!!ええとね、0時までに帰って来てくれる?そうしないと鮮度が落ちて腐っちゃう!!わりと魔法の力って世知辛くてさ、急がせてごめんね、ごめんねー…絶対に戻って来てね?!一週間分の食材無駄にしないで!!」

 妖精の言葉にシンデレラはなんべんも頷いて、馬車でお城へとむかったんだわ!!
(妖精のごり押し説明を聞いたシンデレラは、ご都合主義にツッコミを入れてはなるまいと自分に言い聞かせながら馬車に乗り込み、お城へと向かいました)

 お城についたらまー、シンデレラのでらベッピンっぷりに全生きとし生けるものがおクチぱかー!!
(お城に到着したシンデレラを見た人々は、その美しさに全員見惚れてしまいました)

 女子に囲まれとった王子は、シンデレラをひと目見たら目が離せんくなって…って、なんだん、まーはいこっちに駆け寄ってきたがね!!
(女性陣に囲まれていた王子は、シンデレラをひと目見て夢中になり…なんということでしょう、もうこちらに駆け寄ってきたではありませんか)

「でらカワユス♡一緒にダンスしよまい♡」
(なんというかわいらしい人だ…ぜひ一曲、踊って下さい)

「え?!ええとーそのー!!そ、そんなに近くにこんで…か、顔があっちんちんになってまう、は、恥ずかしいで…」
(あ、あの、近いです、離れて?顔が熱くなってしまうわ、恥ずかしいの…)

「なにいっとりゃーす!!踊りたないの?じゃあ、あっちに美味しいカシワがあるでね、一緒にくおまい♡」
(何をおっしゃるのですか?踊りたくはないのですか?では・・・あちらにおいしい鶏肉がありますから、一緒に食べに行きましょう)

「む、胸がいっぱいで食えんがね…」
(あの、心臓の鼓動が激しくて…とても食べられそうにないの…)

「ほんじゃあ、僕んとこにお嫁においでん♡ほんだらゆっくり話せるがね♡嫁入り家具はいらんでね、なんも心配せんでええでね♡」
(そうなのですか?では、私と結婚して下さい、奥さんになれば恥ずかしくないしじっくり話し合えるはずだよ。嫁入り道具は持ってこなくて良いよ、好きなだけ菓子撒きもしてあげるし引き出物も3品用意するし、ゴンドラに乗って式場に降臨もやってあげます、式は熱田神宮が良いかな、それとも名古屋城にする?僕はね、名古屋港水族館が良いと思うよ…以下延々)

「あの、めっちゃゴウインすぎん?!まーちょい穏やかにたのめん?!」
(あの、無理やり名古屋を埋め込むのわざとらしいからやめたほうがいいと思いますよ?!)

「ゴーイングMYウェイが僕の身上だでね!!さ、行くよ♡」
(大丈夫、これくらい強引なほうが王子様っぽいから!レッツカモン!!)

 ふたりは仲良く踊りまくっとったんだわ!!
(二人は仲良く踊り続けました)

 時間を忘れて、踊りまくっとったんだわ!!
(時間を忘れるほど、リア充を満喫しました)

 ずっと一緒に踊っとりたいと思うくらい、惹かれ合ったんだわ!!
(若い二人はソッコーラブラブになりました)

 二人が見つめ合って、ちょーいい雰囲気になった瞬間!!
(互いを見つめる目線が重なり、シンデレラがゆっくりと瞼を閉じようとした、その瞬間!)

―――イイぞ♪がんばれ♪ドラ◎ンズ~♪


 お城の中に、名古屋人なら絶対に知っとるコミカルソングが流れはじめたんだがね!!
(お城の中に雰囲気をぶち壊す、だがしかし名古屋人の血が確実に騒ぎ出す曲が流れたのです)

「ソウルソングが流れ始めたでね、もうじき0:00になる…。君、今日はお城に泊まってきん…♡」
(この曲が終わると、ちょうど0:00になるんだよ。長い夜を共に過ごそう、朝日が昇るまで君を離さない…)

 王子の熱いお誘いにシンデレラは顔がちんちこちんになってまったんだけども…はっと我に返ったんだわ!!!
(王子の歯の浮くセリフを聞いたシンデレラは顔から火を噴きそうになりましたが、はっと我に返りました)

 妖精との約束を守れんと…食材が全部わやになってまうがや!!!
(妖精さんとの約束を守らないと…食べ物を粗末にしてしまうことに!!)

「ご、ごめんなさい、いそいどるもんで…まー帰るわ!!では、ごぶれいするでね!!」
(すみません、急いでいるの、もう帰ります!失礼します!)

 シンデレラは王子の腕の中から抜け出して、ダンスホールから伸びる階段をケッタマシンもびっくりのちょースピードで勢いよく駆け下り!!
(シンデレラは王子の束縛を振りほどき、ダンスフロアの階段を自転車に乗って滑り降りるがごとく下っていきました)

 履き慣れんガラスの靴で階段おりとったら…片方ぬげてまったがや!!
(初めてはいたガラスの靴の片方が、階段の途中で脱げてしまいました)

「…アッ!!ズックじゃない、靴が!!で、でも…拾っとる場合じゃ…ないがや!!」
(ああ、靴があんなところに!でも、拾いに行っている時間が惜しい!オオハル産かぼちゃが私を待ってる!)

「ちょ…待ってちょう!!」
(お待ち下さい!)

 王子は靴を拾って追いかけたんやけど、あっちゅーまにシンデレラはお城をでてもーた……。
(王子は靴を拾ってから追いかけたのですが、あっという間にシンデレラはお城から姿を消したのです)

 次の日から、王子は城の者を引き連れて、ガラスのくつの持ち主を探すことにしたんだがね。
(次の日から、王子のシンデレラ捜査網が敷かれる事になりました)

「このガラスのくつにぴったりと足のかたちが合う女子をさがしとるんだわ!!」
(このガラスの靴がはける女性を探している!)

「年頃女子のおるうちはちゃっちゃと全員左足を出してちょーよ!!」
(若い女子がいる家は四の五の言わずに全員左足を出しなさい!)

「エビフライのちょー似合うかわいい女子…どこ行っただん!!!」
(ステキなイヤリングをしていた…あの女性は、今いずこ)

 家来たちを引き連れた王子が、シンデレラの家にもやってきただわ!!
(王子様ご一行が、シンデレラの住む家にやってきました)

「うちにはとびきりかわいいエビフライ女子がおるでね!!王子様、この靴はうちの子の靴だがね!!」
(うちには美しい娘がおりますのよ王子様、この靴は娘のものに間違いございません)

「王子様♡そのくつはわたくしのくつだでね!はいてみるでよーみとってちょう!!」
(王子様、その靴は私のものなのです、今からはくから見ていてください)

 根性悪の上の姉が嘘こいて足をぶっこんだけど、ガラスのくつにははいりゃせん!!
(性格のねじ曲がった上の姉は嘘をついて靴を履こうとしましたが、足が入りません)

「お前ちょーけとるのか!!全然はいらんやんけ!!無理やり突っ込んでこわけたらどうすんじゃ!!あっち行け!!しっ!!しっ!!」
(おまえはふざけた事を・・・王子に嘘をつくとは何事だ!全くはまらんではないか!貴重な靴に醜い足を入れて、もし破損したらどのように責任を取るつもりだったのだ!この場から立ち去れ!)

 上の姉は兵士にだだくさにつまみあげられて部屋の外にほかられたんだがね。
(上の姉は兵士に捕縛され、乱暴に家の外へと捨て去られました)

「うちにはまーひとり、とびきりかわいい名古屋嬢がおるでね!!王子様、この靴はうちの子の靴だがね!!」
(うちにはもう一人美しい娘がおりますのよ、王子様、この靴は娘のものに間違いございません)

「王子様♡そのくつはうちのくつだがね!はいてみるでよーみとりんよ!!」
(王子様、その靴は私のものなのです、今からはくから見ていてください)

 いじくそわるの下の姉が嘘こいて足をぶっこんだけど、ガラスのくつにははいりゃせん!!
(意地悪な下の姉も嘘をついて靴を履こうとしましたが、ガラスの靴には足が入りません)

「お前もちょーけとるのかや!!全然はいらんやんけ!!無理やり突っ込んでこわけたらどうすんじゃっちゅーとろーが!!あっち行け!!しっ!!しっ!!」
(お ま え も か ・・・王子に嘘をつくとは何事だ!まるではまりそうにないが?貴重な靴に醜い足を入れて、もし破損したらどのように責任を取るつもりなのだと言っている!この場から立ち去れ!)

 下の姉も兵士にだだくさにつまみあげられて部屋の外にほかられたんだがね。
(下の姉も兵士に捕縛され、乱暴に家の外へと捨て去られました)

「実は年甲斐もなく…ハシタナイで黙っとったけど、私があの女子だったんだわ!!王子様、この靴は私の靴だでね!!はいてみるでよーみとってちょーだゃーよ!!」
(じつは、いい年をして…お恥ずかしいので言えませんでしたが、私は、あの場にいた女子なのです。王子様、この靴は私のものなのです、今…はいて見せますね、ごらんあそばせ!)

 金に目のくらんだ継母が大嘘ぶっこいて足をぶっこんだけど、ガラスのくつにははいりゃせんっちゅーの!!
(金の亡者:継母が嘘をついて靴を履こうとしましたが、ガラスの靴に足は入りませんでした)

「お前までちょーけとるのかや!!全然はいらんやんけ!!無理やり突っ込んでこわけたらどうすんじゃっちゅーとんのに、このたーけが!!あっち行け!!しっ!!しっ!!」
(お ま え も か パ ー ト ツ ー ! 全くハマりそうにないではないか!!貴重な靴に老いて醜い足を入れて、もし破損したらどのように責任を取るつもりだったのだと何度言わせるのだ無礼者め!この場から立ち去れ!)

 母親は兵士にだだくさにつまみあげられて部屋の外にほかられたんだがね。
(継母も兵士に捕縛され、乱暴に家の外へと捨て去られました)

「うん?そこの…娘?君もこっちに来てちょう、うん、こわないでこっちこりん、はよこの靴、はいてみれ!!」
(あれは…?娘だよね?君、こちらに来なさい、怖がらなくていいからおいで、早くこの靴をはいてみるのだ!)

 部屋の端でちぢこまっとった、きいない汁がびたびたにこびりついたシミーズ姿のシンデレラにも、王子は声をかけてくれたんだわ…。
(部屋の片隅で小さくなっていた、黄色いかぼちゃの汁がしみた粗末な袖なし下着姿のシンデレラに、王子は声をかけてくれました)

 シンデレラが…どら丁寧にガラスの靴に足を入れたら!!!
(シンデレラが、そっとガラスの靴に足を入れると…!)

「お、おおお!!!ピッタリだがや!!めっちゃさがしたやんな、まー離さんでな!」
(ああ…!!この靴は、キミのものだったんだね…!!探したよ!!もう、離さない!!)

 王子は、わやくちゃになっとるシンデレラの髪をでらやさしくかきあげて、…その瞳をのぞきこんだがやっ!!
(王子はシンデレラの髪をそっとと撫でて、涙で潤む瞳をじっと見つめました)

「……きんのうのこと、おぼえとる?たのむでね、僕と結婚してちょ♡」
(昨日の夜のことは一生忘れない、忘れられない…お願いします、僕と結婚して下さい!)

「……嫁入り道具が、カボチャメニュー一ヶ月分でもええかね?どえらいあまっとるもんで、一人では食えんもんだ…」
(妖精さんにもらったものを、すべて持ち込んでも良いなら…喜んで)

 ほんで、シンデレラはお城に派手婚で嫁入りして、幸せに暮らしたげな。
(そして、シンデレラはお城に迎え入れられて、幸せに暮らしたそうです)

 えーかんじにまとまってよかったがね!!
(めでたし、めでたし)


なお、ずいぶん盛りすぎ&ぶっ飛んだ要訳をかましたお詫びを申し上げると共に、一度も名古屋市民の経験がない事をお伝えしておきます……。

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