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引きこもり・ニートが社会復帰する方法6選

社会問題となっている「引きこもり」。

厚生労働省によると、引きこもりとは「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」と定義されています。

現在、引きこもりのいる世帯はおよそ32万世帯あるとのことです。

今、元気に働いている人々には、一見関係のないことのように思えます。

しかし、終身雇用制度が崩れ去ろうとしている昨今、転職などがきっかけで引きこもりになってしまう可能性は、誰にだってありうるのです。

もしもご自身が引きこもり、またはご家族の誰かが引きこもりであるとしたら、その心痛は計り知れません。

当人は社会復帰したくてもできず、とても悩んでいるでしょう。

一度引きこもってしまうと、その状態から抜け出しにくいというのも理解できます。

しかしあきらめないで下さい。

今回は、家族や本人が、引きこもりから社会復帰につなげられるいくつかの方法を挙げてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

状況によっては専門機関への相談が有効ですが、ここではそれ以外の方法を紹介しています。

引きこもりが社会復帰するには

  • 本人の「自己実現欲求」を尊重する

  • 親や周りの人からの思いをやる気に変える

  • ただ外に出てみる

  • 自分の長所にだけ目を向ける

  • コミュニケーションを強制しない

  • カフェ通いで仕事に対する価値観を変える


本人の「自己実現欲求」を尊重する


あなたは、なぜ引きこもりになったのでしょうか。

仕事がきつ過ぎて耐えられなかったから?人間関係に悩んだから?

様々な理由があると思います。

仕事をがむしゃらに頑張ってきた親や兄弟、友人は、その理由を聞いて「何を甘いことを言っているんだ」と思うかもしれません。

だからといって、「私はどんなに辛くても耐えたよ。だから今があるんだよ。」と引きこもっている本人には決して言ってはいけません。

その言葉に何の意味があるのでしょう。

本人が「じゃあ、私も頑張らなくちゃ。」と思うでしょうか。ただ無駄に傷つけるだけです。

それに、仕事が辛くても耐えられたのは、人とか、風潮とか、夢とか、何かしら支えがあったからで、本人だけの力ではないはずです。

時代や環境が違うことは容易に比較できませんし、支えがなかったからこそ引きこもってしまったのかもしれません。

それに、頑張ってもうまくいかないときは、いきません。

「自己実現欲求」というものが、人にはあります。

本人も、できることなら仕事で自分の能力を発揮したい、社会復帰したいと切に願っています。

家族や周りの人は、そのことをまず尊重しましょう。

引きこもっている本人も、「もう仕事などしたくない」と思っているかもしれませんが、「能力が生かせる仕事ならしたい」と思っている自分を確認しましょう。



親や周りの人からの思いをやる気に変える

「親の援助ばかりで生きている自分が恥ずかしい」

「仕事をしていない自分は、社会に情けない」親や社会に申し訳ないと思います。「申し訳ない」と思うのなら、申し訳ない気持ちをモチベーションにしましょう。申し訳ないと思うのも、パワーです。「親や社会に申し訳ないので、仕事を始めます」そうした理由で仕事を始めるのも、ありです。モチベーションと言えば、燃えるようなやる気をイメージしますが、それだけではありません。申し訳ない気持ちも、モチベーションになります。

出典 親や社会に申し訳ないので仕事を始める。そんな理由もあっていい。


ただ外に出てみる

まず、職業安定所に行くことを、目標としましょう。

ささいな目標ですが、大切な第一歩です。到着するだけでいいのです。家を出て、自転車や交通機関を利用して、向かうだけです。少し距離はあるかもしれませんが、難しくありませんね。これだけで、素晴らしい実績です。「行動できた」という実績です。職業安定所に着いたらどうするかなんて、考えなくていいのです。職業安定所まで来れば、後は流れに任せるだけです。

出典 職業安定所に到着するだけでいい。後は流れに身を任せる。



自分の長所にだけ目を向ける

「自分は駄目な人間だな」と思い、もっと駄目な人間になってしまうでしょう。
できないことはあっていいのです。
完璧な人間なんて、この世に1人もいないのですから、悪いことではありません。
むしろ、人間らしいと考えることができます。
できないことより、できることを考えましょう。
「体力なら、あるほうだと思う」
「絵は、上手に描けるほうだと思う」
「ブラインドタッチは、早いほうだと思う」
「アニメの知識なら、詳しいほうだと思う」
とびきりうまくできる必要はありません。
「できるほうだと思う」という程度でいいのです。
できるほうだと思うことは、すでに十分な長所です。
自分にできることを、紙にリストアップしていきましょう。
すると、どうでしょう。
自分の長所が目に見えると、元気が出てきませんか。

出典 できないことは考えない。できることを考える。

コミュニケーションを強制しない


一概にはいえませんが、引きこもりになる人にはコミュニケーションが得意でない人が多いのも事実です。

しかし、社会復帰のためのリハビリとして、周りが強制的にサークル活動などを本人に強いるのは避けましょう。

引きこもっている本人は、話したい話題があれば話すし、話したい相手がいれば話すし、したい仕事があればするのです。

周りで画策されたことほど本人は嫌がってしまいます。

自分の弱さを見せつけられているようでプライドを傷つけることとなりますから、本人の意思を尊重しましょう。

意思表示はしなくても、「意思」はあるのですから、そこを尊重しなければなりません。



カフェ通いで仕事に対する価値観を変える


家に引きこもっていると気分が晴れないのは当然のことです。

かといって外に出れば知り合いに会うかもしれない。そんな心配もあります。

不安があるのに外出するのはやはり勇気がいります。

ただ、平日の午前中のカフェなら、とりあえず会社員の知り合いに会うこともないでしょうから、気晴らしに出かけてみましょう。

なるべく知り合いに会いそうにないカフェを見つけるのです。

午前中は比較的空いています。けれども、平日に関わらずなかなかお客はいるのです。

余計なお世話ながら「この人たちの職業は?」と思ってしまいます。

だからこそ、カフェに行く意味があります。

「毎日会社に行くだけが人生ではない」ということをカフェを通じて知るのです。

自営業や農家のように、組織にしばられない職業も多くあります。

最近話題のノマドワーカーだっているでしょう。

「職業」に対する価値観を、一度洗いざらいリセットするチャンスです。

その上で、本当に自分にできる仕事ってなんだろうと考えることができるかもしれません。

真面目な人ほど「仕事とは、こうでなくてはならない」と思ってしまいますが、それが引きこもりの原因にもなったりします。

外に出て一服してくることにも、罪悪感を感じないで下さい。

多少お金はかかりますが、明日への活力になると思えば安いものです。

また、無理に店員さんと話そうとか、常連客と仲良くなろうとか思わないようにしましょう。

自然にそのようになればいいのですが、治療のためにカフェに行くのではありません。

ゆっくり休むこと、仕事を続けてみたら見えなかった世界を見ることが目的なのですから。

社会復帰は固定観念にしばられないで考えよう


いかがでしょうか。

引きこもりは、社会から求められていることに応えられないがゆえ起こってしまうことともいえます。

しかし、世の中の注文に応えられない自分を責めないで下さい。

少しずつですが、必ず社会は変わります。

変わる時に犠牲になってしまうのが、引きこもりの人々なのではないかと思えてなりません。

「社会に合わせようとせず、自分の直感に忠実に生きることを恐れないでほしい」

これは作家の高村薫さんの言葉です。

今までの自分の価値観、社会の価値観にこだわらず、元気に生きてゆく方法を見つけていきましょう。

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