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セラミックヒーター顛末記

 私が住んでいるのは賃貸マンションで、暖房器具は専ら備え付けのエアコンである。ただエアコンは部屋全体が温かくなるのに時間がかかるし、何より電気代が高額になる。そこでまでは電気ストーブを併用し、暖冬の時は電気ストーブだけでひと冬を乗り切ったこともあった。
 
 使い続けた電気ストーブだが、4本あった石英管が使用開始から10年を超えた辺りから1本、また1本と切れて点かなくなり、ついに最後の1本を残すのみとなってしまった。これでは250w程度で、足元さえ十分に暖かくならない。
 
 そんな時知り合いの話で、セラミックヒーターが電気代も安く、小さくても十分暖かいということを知る。新しい電気ストーブを購入するには5000円~1万円クラスのものでないと納得のいく性能のものではなさそうだが、セラミックヒーターなら3000円程度で購入できそうなのだと分かる。そこでamazonでまぁまぁ評価の高かった格安のセラミックヒーターを購入。申し込んで2日で早速届いたヒーターは、思っていたよりかなり小さく、それでいてスイッチを入れてみると結構大きな音を立てる。それでも暖かさはそれなりに確保されていたので、とりあえず使ってみることにした。
 
 使用を始めてみるとメインスイッチが背面下部に在り、いちいち操作が面倒だったので、コンセントにスイッチを付けて、そちらでオン・オフをすることに。ところが次は背面のフィルターに埃が溜り易く、その所為で頻繁にストップするように。更に切り替えスイッチがすっぽり抜けてしまって、見てみるとラチェット式の回転スイッチがほぼ引っ掛かりが無いため、つまみが操作出来ず抜けてしまったのだった。そして最後に転倒時の安全装置の接触不良が起こり、本体のメインスイッチも摩耗しているのか引っ掛かりが全く無くなっている。余りにも作りが粗雑なちゃちな代物で、3か月も使わないうちにもう使い物にならなくなってしまった。
 

すっぽり抜けてしまった操作つまみ


背面下部のメインスイッチ。引っ掛かりがなく紙を挟んで固定して使っていた。


 このままではこの冬を乗り切れないと思い、amazonカスタマーレビューに☆1つの低評価を付け、製品にクレームをつけるレビューを書いた。これで事態が好転するとは全然考えてはいなかったが、別のヒーターを買う前に欝憤を晴らさなくては気が済まななかったのだ。その上で、今度はYahooショッピングで、別メーカーのヒーターを購入することに。クーポンやら、ポイントを使ったら何と実質750円ほどで購入することが出来、届いた新しいヒーターを早速使用。今度の製品は前のものより見るからに作りが良く、使ってみると音が静かで、弱(600w)で十分足元が温かい。余程寒ければ強に切り替えればよいと思うが、幸い今のところは弱で十分間に合っている。スイッチ類も一つにまとめられていて本体上部にあるので、操作も格段にし易くなった。

新たに購入したヒーター。


 ほっと一安心していたら、amazonに書いた前のヒーターについてのカスタマーレビューに対する出品者からの返信メールが届いて、そこには不具合に対する謝罪の言葉と購入代金の返金を申し出る内容が記されていた。海外の製品だったから、正直こういう良心的な対応は期待していなかったのでかなり驚いた。
 
 という訳で、暖房器具を電気ストーブからセラミックヒーターに乗り換えたこの冬、最初の製品はハズレだったが、思いがけぬラッキーによって、今はぬくぬくと温かい日々を過ごせている。

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