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2021年6月の僕はついに自分だけの「ロベルトノート」を見つけた

「あ、ロベルトノートだ」
この本を読み終わった時、僕はそう思った。
「ロベルトノート」とはサッカー漫画「キャプテン翼」で
主人公大空翼の師匠であるロベルト本郷がブラジルに帰る際に
翼に残していったノートのことだ。
そこには、翼がどんなプレーヤーになるべきかなどの心構えから
ドライブシュートの打ち方のような技術まで
ロベルトがコーチとして翼に教えるべきすべてが書いてあった。
そしてそのノートのおかげで、翼は全国大会を3連覇し、世界へ羽ばたいていくことができたのだ。
「この本」-阿部広太郎さんの「それ、勝手な決めつけかもよ」ー
はまさに2021年6月の僕に向けて書かれた「ロベルトノート」なのではないだろうか。僕はそう思っていた。

僕は2019年の企画メシで、「あなたはあなたになるんです」という言葉を胸に希望の大海へ漕ぎ出して行った。
しかし、2年後の今になってもそれといった成果が出てはいなかった。
同期の5歳さんや芝山くんといったスタープレーヤーがキラキラと輝いているのを見ながら思い悩んでいた。

そんな僕のこれからについてのヒントがこの本にはたくさん詰まっていた。
「今の仕事に悩んでいるのなら、こう言い換えてみたらいい」
「年齢とかキャリアとか、それで自分を決めつけてないだろうか」
その言葉一つ一つが、僕の凝り固まった脳に染み込んでいき、
これからなるべき「あなた」が再びおぼろげに見えてきた気がする。

前作が「言葉」の本であるとするならば、
この本は「自分」に向かい合う本ではないかと思う。
2年前の企画メシもそうだった。
あの時も課題に向き合っていながら、実は自分自身に向かい合っていたのではないか。今となってはそう思う。
そしてこの本は、あの時におぼろげに見えていた「自分」というものを思い出すための「ロベルトノート」だった。そう思わずにはいられないのだ。

もちろん阿部さんは私だけに向けてこの本を書いているわけではない。
きっと僕と同じような多数の読者の皆さんに向けて、メッセージを送っているはずだ。
でも、おそらく僕と同じような読後感を持たれた方も多いのではないだろうか。この本はそんな「誰かの背中を押してくれる本」なのだ。

今回、僕はこの本をKindleではなく、単行本で購入した。
それは何度も何度も読み返して、この本を育てていきたいと思ったからだ。
翼くんがドライブシュートを打つために
何度も何度もロベルトノートを読み返し、
最後にはボロボロになるロベルトノート。
そんなふうにこの本とは付き合っていきたいと思う。
そしてロベルトノートくらいにボロボロになった時、
きっと僕も大空に虹を描くドライブシュートが打てるようになっている。
そんな未来を今から楽しみにしている。



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