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60歳から始めるテキスタイルデザイン

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ファッションに無頓着だったコピーライターがテキスタイルデザインを自己流で始めることに。 米国Spoonflowerの活用方法や裏技なども紹介します。
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記事一覧

たてにながいえほん『くーり』

 暑中お見舞い申し上げます。  早く秋になれー、いや、もういっそ冬になれ。  猛暑の妄想から生まれた、栗あたまのくまの子くーり。  くーりをびっしり並べて作った柄を‥‥  コンテストに出しました。  テーマは「とびきりかわいい子供用のシーツ」。  眠たい子供たちをやさしい夢の世界へ誘います。  絵柄が大きいのでインパクト大。  クマのぬいぐるみと一緒に寝ている気分を味わいたい。そんなあなたにおすすめです。

7年間使ったSNSアイコンを一新。心の衣替えをしました。

 7年ぶりにアイコンを新調しました。  きのうまでのアイコンは、noteを始めた2015年秋から使っていたこちら:  むすっとしてるなぁ、こいつ。  ツンツンと逆立った毛髪が王冠っぽく見える無精髭の男。2015年頃の私はきっとこういうやつだったんでしょう。不眠症に悩まされ、毎日5時間睡眠だった私。なるほどこういう顔だったかも。  この男を使って寂しげな歌の動画を作ったりもしました。  小舟が棺っぽい。今思うと鬱か男性更年期だったのかなぁ。  でも、悪いことばかりでは

3万人のデザイナーの中から8人の女性と1人のおじさんが選ばれた経緯

 会員数300万人のSpoonflowerのメールマガジンで8人の女性デザイナーと1人のおじさんデザイナーが特集されました。3万人以上いるテキスタイルデザイナーの中からなぜ彼らが選ばれたのか、その舞台裏をお話しします。  朝、メールをひらいた瞬間自分のむさくるしい顔写真が出てきたので、おじさんは椅子から転げ落ちました。  それがこのメルマガ(和訳は下に):  9人のアジア系+太平洋諸島のアーティストが記事で紹介されています。  おじさんは知らなかったのですが、アメリカ

2023年の色はビバ!マゼンタ!

 Pantoneが選ぶ2023年の色が決まりました。 18-1750 Viva Magenta Hex: #BB2649  境界を破る勇気、怖れを知らぬ楽観主義の色、だそうです。  Vivaは万歳。祝福の歓声。  パンデミックも戦争も終結させて前へ進むぞ!という意気込み。  マゼンタというとCMYKのM100を思い浮かべますが、  本来はもっと暗く、あでやかな赤紫らしい。  ちょっとカーマイン(Carmine)っぽい赤。  古くから人々に愛されてきた、自然界に存在

着ている本人を笑わせてくれるTシャツを作ってみた

 町中でよく見かける文字Tシャツ。  すれ違いざまにくすっと笑えたり。  癒やされたり。  考えさせられたり。  楽しいですよね。  私も何着か持っています。  これは昔、大阪のショップで買ったお気に入り。  メッセージを人様に見せながら歩く文字Tを着て鏡の前に立つと、  ‥‥自分では読めません。  こういうのじゃなくて鏡の前の自分だけがメッセージを読めて、和んだりほくそ笑んだりできるTシャツがあるといいなぁと思いました。  単純に文字を左右反転させれば良いのでしょ

色彩あふれる300万人のコミュニティーで得たもの

 趣味でテキスタイルデザインを始めて2年経ちました。  アメリカの会員サイトSpoonflowerにデザイナー登録したのが2020年9月。パンデミックの不安を何かで紛らしたい。当時はそんな気持ちもあったかもしれません。結論から言うと大正解。新天地を心から楽しめた2年間でした。  全世界に会員300万人。洋裁を愛する人たちのコミュニティーです。登録デザイナーは3万人。プロのテキスタイルデザイナーをはじめ、グラフィックデザイナー、イラストレーター、画家、美大の学生、デザイン好

【27】もっちもちで、ぷるっぷるのユーレイ

 7月26日は 幽霊の日だそうなのでユーレイ柄をどうぞ。  王冠をかぶったユーレイが一つ目の花とおしゃべりしています。  日本で怪談といえば夏。  欧米では秋。  亡くなった人の霊をお迎えする日(お盆かハロウィンか)の違いから来ているようです。  子供の頃、私もオバケや怖い話が嫌いでした。  忘れようとすればするほど、ふとんの中で思い出してしまうんですよね。  恐怖を紛らすために当時タカシ少年が必死に編み出した技のひとつが「混ぜ合わせ」。別のお話を注入してストーリーを

【26】花にも鳥にも見える和柄

 どうです、この柄。  花のような、鳥のような。  ちょっと和柄っぽくないですか? 『花似鳥』と名づけました。  Spoonflowerの今週のお題は Monochrome Moments。  モノクロームなひととき。  1色選んでその濃淡だけでデザインしなさいというのです。私は濃紺を選び、Illustratorでモチーフを作ってからPhotoshopで水彩風に仕上げました。  たとえば手ぬぐいとか、浴衣なんかどうでしょう。  キッズにも、オトナにも。  女性にも、男

【25】ひねりを効かせたら入選しました

 今月のSpoonflowerデザインコンテストのお題は Reworked Classics でした。  格子柄や縞、水玉のような古典的な柄に新風を吹きこもうというのです。  Back to the basics, but with a twist! (基本に返ろう、ただしひねりを効かせて)  私は伝統的なこちらの柄を選んで挑戦してみることに。  靴下でおなじみ、アーガイル柄です。  よく似た柄に Harlequin Print がありますが、  もっと複雑で立体的

【24】国際女性デーというお題をデザインしてみた

 Spoonflowerの週替わりデザインコンテストで先月、International Women's Day Wall Hangings というお題が出ました。女性を鼓舞するイラストやメッセージをティータオル用にデザインして、壁に飾ってもらおうという企画です。  投票はすでに終わり、上位入賞作品はこうなりました:  皆さん上手いです。  上の画像をクリックすると入賞作品ページへ飛べますよ。  同じテーマでも絵柄はさまざま。  英文メッセージも楽しい。  2022年のス

【23】マイファニーバレンタイン柄

 荒井由実が松任谷由実になって初めてリリースしたシングル『潮風にちぎれて』(1977)の中に   あなたと来なくたって   わたしは元から この海が好き  という一節がありますが、私も元からチョコが好き。  とうわけで2月14日はバレンタインデー。  ブームに火が付いた1970年代前半、私は中学生でした。まさか半世紀後こんなに定着するとはね。出張先のジュネーブの安ホテルで食べた生チョコもうまかったけど、今はブラックサンダー《至福のバター》にハマッてます。  数ヵ月前

アダムたちも、イブたちも。

すべての人に優しいひとときを。 メリークリスマス。

【22】100個デザインしたら何かが変わった

 見よう見まねでテキスタイルデザインを始めて一年が経ちました。  作ったデザインは100点以上。毎朝早起きしてがんばった!  一年経った今も苦労しているのが色選びです。毎日Macとにらみ合い。  使う色数が増えると森で迷子になったような心細さにおそわれます。どこへ向かっているか分からなくなることも。  迷いの森から抜け出せた時のビールは最高!  先週作ったデザインは森を抜けたぞ感に思わずニヤッとなった出来映えでした。  タイトルはCrystal Horns。  きらめく

【21】たとえば桃色のハロウィン

 季節のイベントを準備するのがむずかしい世の中になりました。  出歩けない。集まれない。それでも何とか楽しみたい。商売につなげたい。  そんな中、米国のSpoonflowerにおもしろい動きがあったのでご紹介します。  Spoonflowerは登録ユーザー300万人、登録デザイナー3万人、世界最大のオンデマンド・テキスタイルショップ。ユーザーの検索ワードなどを分析して人気が出そうなモチーフや配色をデザイナーたちに提案してくれます。毎週開催されるコンテストSpoonflow