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#MicroMBA 体験03 財務諸表を読もう ビジネスモデルを財務諸表から推測し理解できるようになるには

過去6回の講義レポートはここにまとめた。

MicroMBA授業もこれで3回目。今日のテーマは財務諸表。バランスシート(貸借対照表)とか、PL(Profit/Loss 損益計算書)、キャッシュフロー計算書の3つを読めるようになると言う話だ。

実は2つ前の会社で6年間経営企画にいて、前職でシンガポールでの法人立ち上げをして、現在も香港で個人企業を経営しているので、この手の書類を見るのは初めてではない。香港での決算は英語なので、会計用語もすこしはわかる。なので、今回の授業はMBAコースでは珍しく、少しは知ってる話を聞くことになった。

ネットに上がってる情報ではこの山形さんの「血も涙もないファイナンス講座」がおすすめ。

この「ビジネス・フォー・パンクス」も30%ぐらいが会計の話で、具体的に何をすると会計がよくなるか(どうやって現金を手元に残して黒字倒産を避け、少ない資本を高速で回転させるか)が具体的ですごく参考になる。

先生は西山茂教授、早稲田ビジネススクールから。資料のコピーライト的に共有禁止っぽいので、この目次のみの引用になる

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ビジネスによって変わる企業資産の構造

もちろんたくさん資産があったほうがいい。資産には自社ビルみたいに形のあるものと、特許などの形のないものとある。後者は無形資産(Intangible Asset)という。いずれもお金がついて買えるものがここでいう資産で、いわゆるソーシャル・キャピタル(ファンの忠誠心みたいな、お金のように貯まるしそれで他人に仕事をさせることができるが、お金と違って移転できないもの)は財務諸表に、今のところは入らない。お金がついているGoodwill(のれん代)は入る。

財務諸表は、上場企業なら必ず公開する必要があるし、そうじゃなくても経営のためにどの会社も作っている。そこにはゴマカシの効かない会社そのものの姿があるから、会社のことをレポートしたり記事に書くにはとても重要だ(けど、ロクに読んだことない人のほうが多い。金勘定の話だから、ビジネスやるひとは全員読めたほうが良いと思うけど。。)

商売の内容によって経費は変わる

化粧品だと原価は安くなってマーケティングの費用が上がる、鉄道会社だと土地や車両が最大の資産になる...など、財務諸表から会社の姿を見ることができる。これは読み方だけではダメで、どういうビジネスだとどういう財務書評になるという経験をたくさん積む必要があるし、会社の業務もわからないとわからない。
先生の出してくる例はどれも面白かった。


宿題は企業名当てクイズ

今日のお題は企業名当てクイズ。いくつかの財務や営業数値をもとに、5つある会社がそれぞれ、3MなのかファイザーなのかGoogleなのかを当てる、というやつだ。

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PPE(固定資産)とIntangible Assetの差であたりをつけて、最近のデジタルエコノミーの罠でも読んだな...などと思い出しながら問題を解くのは楽しいが
これも答えの公開は禁止なので、ここでは書かない。

5社の財務諸表はどれもキャラクターがあって、CとEはとてもR&Dにお金を出しているし、会社によって無形資産が多いところとPPEが多いところがある。R&Dにお金を使ってるCとEがファイザーかグーグルなのかで学生の意見は割れたし、僕も最後まで迷った。CとEは販管費が全然違っていて、Cは44%,Eが19.7%。とはいえ、Googleの製品とファイザーの製品、どっちにどういう販管費がかかるのかはいまいちわからないところだ。薬の製品原価率が低いのはよく知ってるが、それでいうとGoogleみたいな会社でどこまで販管費に入るのかはよくわからない。

そういうところを個別グループにわかれてディスカッションやるのは面白い。僕は最初AとDを別の選択で考えていたのだけど、ディスカッションの結果で入れ替えた。

クイズ全問正解!

いちおう、僕(と僕のグループ)は全問正解だった。答えをここで書けないのは残念だけど、グーグルはかなり物理材の資産を持っている。巨大なデータセンターとか回線とかだ。一方で、じつは売れる特許とかは少ない。特許他に売って儲けるようなビジネスはやってないからだ。そのへんは「デジタルエコノミーの罠」イベントがすごく参考になった。

この手の財務諸表については難解な話はないんだけど、ケースごとに実際に数字に現れるものがぜんぜん違うので、個別の事例を考えながら手を動かさないとなかなかおぼえない。今回のクイズはすごく良かった。

ほかにも、友達とIR資料見る(上場企業だと、もちろん財務諸表も載ってる)とか、そういうやりとりをたくさんしていくのが良いと思う。

全6回の講義はここにまとめた。

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