天ぷらの歴史

天ぷらの元となった南蛮揚げ

天ぷらの起源となった料理は16世紀頃に長崎でうまれました。南蛮船にのってきた異邦人によりもたらされたこの料理は南蛮揚げや長崎揚げと呼ばれていたようで、現在の天ぷらとはやや異なり衣にあらかじめ味がつけられていました。

衣の材料も現代のように小麦粉を水に溶くだけのシンプルなものではなく、酒と砂糖、卵、小麦粉、塩を混ぜて作られていたようです(水は全く用いないのが特徴)かなり衣を分厚くつけて仕上げてようで、現代のような素材の味を楽しむことを主眼として作られたのではなく、むしろ衣の味そのものを楽しむ事を目的としていたようです。ちなみに南蛮揚げの素材にはタイやエビなどがつかわれていました。

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