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しんしんとふる雪の中で

屋根に60センチくらいの雪がつもっているだろうか。

これでもか。というくらい降り続ける雪を窓越しに見ていると、だんだん恐ろしい気持ちがしてくる。

どうなってしまうんだろう。

「自然は、あるときには豊かな恵みを与え、あるときには過酷なまでに厳しい環境として人々の前に現れた。」

博物館シアターで、かつて上映されていた「祈りの時」のキャプションを思い出した。

「もう雪を降らせないでください」
「お天道様、どうかお願いします」

という祈りが自然に対して湧くのは、宗教とかそういったものではなくて、人間として当たり前の心情だったように思う。
「祈り」というと、すぐに「宗教」と結びつけるのはちょっと違う。


大雪が降ると、私は運転して外に出られない。
そうすると歩いて行ける場所にコンビニもスーパーもないから、自宅周辺でとれたものを食べる必要が出てくる。

基本的には、人は食べものがないと、生きていけない。
人は自然からできた物を頂くことで生かしてもらっている。

そんな当たり前の真実を、現代社会は感じられにくくなっている。
そのことに、「気づきなさい」と言わんばかりの雪だ・・。

そんなことを思いながら、
スコップで道をあけながら、子どもたちが帰ってくるバス停まで、お迎えに歩いた。



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