「人を育てる」の研究者 たかと

子育てを科学する。ボランティアを科学する。 学習塾経営/NPO法人ENGAWA Pro…

「人を育てる」の研究者 たかと

子育てを科学する。ボランティアを科学する。 学習塾経営/NPO法人ENGAWA Project理事長/ご家庭や組織で「人を育てる」ことにフォーカスしたコラムを配信中。

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  • 【自分のこと】

    自分という人間がどのように作られたかを並べた備忘録。

  • 子育ての科学

    正解がわからない子育てに、これまでの先行研究で得らてきた知見を注ぎます!もちろん、子育ては子どもによって全く違うものですが、少しでもお役に立ててください!

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「宿題早く終わったじゃん!頑張ったね!」は危険なほめ言葉

ただやるだけか、目的のある学習か。「勉強をする」といっても、2つの種類があります。1つは、自分を向上させるために勉強する、という本質的なもの。そしてもう1つは、人から言われてただ作業的に「こなす」時間のことです。前者は目的を持った学習です。計算をミスなく解けるようになる、漢字を覚える、といった目的が設定されています。後者は、こなしているだけなので、時間の浪費です。時間を費やせば力がつくわけではありません。車の運転が良い例なのですが、運転時間と運転の上手い下手はあまり関係ないで

    • 利他心の原点①

      目の前にいても見えない➖好奇心の原点 お母さんは目の前にいるのに、何を考えているのか見ることができない。 この事実に気づいたのは階段をやっと一人で登れるようになった3歳ごろのことだろうか。 人は草食動物とは違い、目が前に付いている。だから、後ろを見ることができない。しかし、生物としては、「後ろから襲われる」可能性もある。そこで人は、見えないものに対して想像を働かせるようになった、と何かの本に書いてあった。「どうなっているんだろう?」という興味・好奇心は、見えないものの脅威

      • 利他心の原点②

        この記事は2部構成の2記事目です。 1記事目はこちら 中2、自分改革。 そうやってずっと周りのせいにして、周りに依存して生きてきた。でも状況は良くならない。なぜ自分はうまくいかないのか、と考えを巡り巡らせているうちに、ある仮説に行き着いた。 自分が悪いんじゃないか? そのように考えればさまざまなことをうまく解釈できた。自分の利益ばかり主張して、わがままだったから、他人は自分に何もしてくれないのではないか。折り合いをつけるシーンで自分に味方をしてくれる人が少ないのも、な

        • キレても子どもは育たない。

          子育てをする中で、子どもをついつい怒り過ぎてしまうことはないでしょうか?「ああそんなつもりじゃなかったのに」という気持ちになったり、「こんな叱り方でよかっただろうか」と思い悩んむことがこれまでにあった人に、「アメとアメなし」という手法を紹介させてください。 アメとムチとは  そもそも、アメとムチという考え方があります。これは、良いことをしたらご褒美(アメ)をあげ、悪いことをしたら罰する(ムチ)という単純なものです。しかし、近年では、体罰が問題視されるように、このムチのあり

        「宿題早く終わったじゃん!頑張ったね!」は危険なほめ言葉

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        • 【自分のこと】
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        記事

          「結果」より「過程」を褒めると最後までやり抜く力が育つ

          子どもは「ほめかた」で伸びる 子育てにおいて、褒め言葉は非常に重要です。毎日どのように褒めるかで子どもの能力は大きく変化します。特に「新しいことに挑戦できる」力は、努力の「過程」を褒められることによって育ちます。逆に、結果を褒めて育てられた場合、失敗を恐れ、「結果がでない難しい挑戦」を避けるようになります。 事実を明らかにしたある実験  これはスタンフォード大の心理学者キャロル・ドゥエックが行った実験により明らかになったものです。  子ども達を2つのグループにわけテス

          「結果」より「過程」を褒めると最後までやり抜く力が育つ