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新陳代謝の成功事例

おはようございます!
 
経営者の役割のひとつは
新陳代謝だと書きました。
 
効率が悪くなった市場から社員を撤退させ、
新たな市場に連れていく仕事です。
 
それを怠ると、
売れないものを売らせようと
過度なノルマを課し、
社員にごまかしや不正をさせてしまう
ことになりかねません。
 
新陳代謝がうまくいかない事例として、
自動車保険の整備工場チャネルや
百貨店の業態転換を上げました。
 

 
一方で、成功事例もあります。
 
同じく35年ほどまえ、
国鉄はJRとなり、民営化しました。
 
当時は、売上のほとんどが運輸事業でした。


今はどうかというと、
駅ビルや駅構内が
一大ショッピングセンターとなり、
商業売上が半分以上を占めています。
 
東京駅のエキナカ開発はすさまじく、
駅外の丸の内にまで人が来なくなり
三菱地所がマッツ青になるくらいの
力強さがあります。
 
しかし、当時は大変苦労していました。
 
運輸事業は、安全第一です。
何百人もけが人が出る鉄道事故を調べると、
現場の職員が良かれと思ってやったことが、
二次災害を引き起こしてしまうことが
多かったようです。
 
従って、
決められたことしかやってはいけない
という決まりが最優先され、
高倉健さん鉄道屋(ぽっぽや)のような人が
良しとされました。
 
そこには創意工夫の風土はありません。
 
しかし、民営化を契機に、
運輸事業だけでなく商売もやろうとなり、
婦人服や服飾品を売ろうとなるのですが、
立ち食いそばしか売ったことがない
鉄道屋には無理な話で、失敗が続きました。
 
そのころうまく行ったのは、
鉄道高架下の空き地を使った駐車場
くらいでした。
 
それを乗り越え、組織風土を変え、
商業売り上げが運輸売り上げを抜いた
と聞いたときは、
驚くとともに、頭が下がりました。
 
新陳代謝の成功事例です。
 
今日もよろしくお願いします。
 
安島

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