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【開催報告】TCHよるの部 vol.3 -外国人観光客のマナーについて-

2019年2月12日開催のWS
【TCH よるの部 vol.3】の様子をレポートします。


●よるの部とは。。。?
https://note.mu/takayama_tch/n/n951a0abc7371

第1回、第2回では、高山でインバウンド対応に携わる多くの方々に共通する課題意識が“観光客のマナーリング”でした。

マナーの問題は、日本人と外国人観光客の認識や文化の違いから生まれることもあります。

そこで第3回は「外国人観光客のマナー」をテーマに高山在住の外国人の方のお話を伺い、意見交換しました。どうしてこのような問題が起こるのかを知り、どのような対策ができるのかをみなさんと共に考えてみたいと思います。

今回ゲストスピーカーにお迎えしたのは、
・香港出身、高山在住のイアンさん
・中国出身、高山在住の張さん

のお2人です!

お2人の簡単なプロフィールをご紹介します。

●Ian Tsang/イアン.ジャンさん
香港出身。高山在住4年。ジェイホッパーズ飛騨高山ゲストハウスのマネージャー。日本語、英語のほかに何か国語も話せます。仕事の合間に高山を歩き色々と体験しています。地元民よりも高山を知っているかもしれません!

●張晧/チョウ.コウさん
中国吉林省出身。昨年高山に移住し、有楽町でVillas Xp(ヴィラス・エックスピー)の代表として、中国人観光客に体験型観光を紹介する事業を開始。毎週火曜日、地域住民向けに、中国語の講座も開催中。中国の方の旅行の目線や、中国独自のSNSであるウェイボーやWe-chatのこともお話して頂きます!

事前に少しお話し伺っただけで、いろいろと興味深いお話がきけたため、主催者もいまから楽しみです。
当日はどのような話になったのでしょうか?みていきましょう~


●TCHからの情報提供

いつものごとく、TCHからちょっとだけ情報提供です。
今日の話題に沿って、ゲストスピーカーお二人の出身国である香港・中国、さらにそれらと似ているようで違う、台湾・韓国、併せて4か国の基礎情報やインバウンド観光の実情についてお話ししました。

日本に最も多く来ていいる東アジア系の観光客、そのうち中国・韓国を合わせると、なんと日本のインバウンド観光客の50%を超えます!圧倒的ですね。

それに対して高山はどうかというと、最も多いのは台湾・香港の観光客です。ここでも、日本全体に対する高山の特徴がはっきりしています。


●Ianさんのお話し

ここからはゲストスピーカの一人目、香港のIanさんのお話です。
香港の情報を教えてくれています。

「香港の人は、どこで日本の情報を得ているの??」という参加者からの質問に対し、香港のSNS事情なども教えていただきました。

写真は、FB上の日本旅行のグループページを紹介してくれている様子です。香港でも、こうしたWEB上のコミュニティサイトに、日本在住の香港人や、その時日本を旅行している一般人などが情報を書き込んで発信しているそうです!リアルタイムな情報なので、桜の開花の様子なども代謝よく情報が届くそうです!SNSの発達は日本も海外も同じなんですね~。

もう一つ、旅行の際の情報収集源としてテレビ番組が大きいそうですが、香港で高山が紹介されている旅番組を教えていただきました。

リポーターは、香港のコメディアンと女優さんだそうです。
こういう組み合わせ、日本でもよくありますよね~

ここから、香港の食文化の話になりました!
香港の方はグルメだ とよく言われますが本当にそうらしく、日本料理も大変人気があるようです。

興味深かったのは、彼らには、冷たい水を飲む習慣が無いこと。これは、東アジア圏に共通することのようです。

そういわれれば、TCHで提供しているドリンクから「氷いらない」とオーダーするお客さんは東アジアが多いかもしれないです。。。

外食先でも、冷たい水より温かいお茶などが出されることが多いそうです。逆に、日本のお店で出てくる水は冷たすぎると感じるようです。
それどころか、日本のお店って、冷蔵庫から出した水に氷を入れて提供しますよね?東アジアの方からすると意味が分からないレベルのようです(笑)

日本の当たり前って、世界の当たり前じゃないんだな~って心から思いました!


●張さんのお話し

続いて中国出身、張さんのお話を伺いました。

中国では、文化的なトレンドが南から北へ伝播する傾向があるそうです。

なので、ちょっと前まで日本に来て“爆買い”しているのは南方の都市の人たちだったのが、少しづつ北部の都市でも日本旅行がブームになっています。
それに合わせて、LCC(格安航空便)もどんどん就航しています。
巨大な人口を抱える中国、まだまだ潜在的な市場なんですね。。。

また、中国圏のSNS事情についてお話して頂きました!

中国ではFBなどの世界共通SNSが禁止されていおり、独自のツールが発達しています。よくきくウェイボーやWe-chatとの使い分けや、いわゆる“インフルエンサー”がどのように日本を紹介しているのかについても教えて頂きました!

食文化については、香港と共通することが多くありました。
興味深かったのは、“おもてなし”に対する考え方です。

中国の方は、相手が食べきれない量の料理を出すことがおもてなしと考えられているようです。逆に言えば、出された食材を残すことには抵抗が無い。

中国人が経営する中華料理屋さんで料理頼むと、殺人的な量が出てきて面食らったことありませんか??その理由が、なんとなくわかった気がしました。。。

自分で味を足したがる傾向もあるようです。
そのため、外食するお店では、テーブル上に調味料が置かれていることが普通のようです。このあたりも、接客に生かすことができそうですね。

●まとめ

前回までの話題にも出ましたが、東アジア圏では、外食する際に持ち込みOKなお店が普通にあるため、マナーが悪いという意識は特に無いようです。

ただし、「このお店はダメなんだ」とわかれば持ち込みまないよ という話は今回も出ました。

問題は、どこでどのように啓発するか?
ですが、第一回の参加者が嬉しい事例報告をしてくれました!!!

こちらは、古い街並みにあるカフェにお勤めの方が作られたものです。
前回の話を聞いて、お客さんの目につきやすいところに
「持ち込み禁止」と「おひとり様1オーダー」を掲示したところ、それまで週に数回はあったマナーのトラブルがほぼゼロになったようです。

よるの部での意見交換を通して、地域のインバウンド対応がちょっと前に進んだという実感が得られて、うれしくなりました(^^)

こうした取り組みが、より地域に波及するにはどうしたらよいのか?
これからも考えていきたいと思います!

また、更新します

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