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BTS(防弾少年団)から見る、High qualityなチームの特徴

こんにちは高山です。

自粛期間中、みなさんいかがお過ごしでしたか?
私は3月末に仕事を辞め、4月は実質おやすみ期間だったわけですが、その期間でハマったものが2つあります。

1つ目は「セブンイレブンのイタリアンプリン」。あの硬さ最高ですよね。夕食の買い物帰りに必ず2、3個は買って帰っていたので、4月だけで硬プリンに15,000円くらいは使いました。

2つ目はBTS(防弾少年団)。既にご存知の方も多いと思いますが、韓国発の世界的なグループですね。元々曲自体はたまに聴いていたもののメンバーの名前を誰も知らないレベルだったんですけど、4月で一気にハマりました(アーミーに片足突っ込んでます)。

なので今日は、そんなBTSの魅力を語りつつ、理想的なチームについて語らせてください。

そもそもBTSとは

BTSは2013年デビューにデビューした韓国の男性ヒップホップグループです(デビュー時はゴリゴリのHipHopグループだったんですけど、2015年あたりからアイドル要素が強くなった気がする)。

韓国出身、平均26歳のメンバー7人で構成され2013年のアーティスト新人賞を皮切りに韓国国内で数々の称号を獲得(韓国政府から史上最年少で花冠文化勲章を受章など)。2016年あたりからは活動範囲を国外にもひろげ、2018年にはアジア圏出身アーティストでは初めてビルボード200で1位を獲得し、2019年リリースのシングル曲では「24時間で最も再生されたYouTube動画」として話題に。これに関しては再生数傘増し疑惑はありますがw

BTSの魅力

本筋ではないのでかなり割愛w

・メンバー全員個性的でそれぞれに強みがある
・ダンススキルとラップスキルが高い
・中毒性が高い曲が多い
・リアルなパフォーマンス(基本どんだけ激しいダンスでも生歌)

なぜグローバルに成功できたのか

そんなBTS、なぜここまでグローバルに活躍できているのか気になりました。要因としては2つあると思います。

1つ目は「環境」です。そもそも韓国は国内の市場が狭いので、アーティストをプロデュースする際には国内市場以外にもフィットするように仕込みます。SAM(Serviceable Available Market)の時点で少なくとも、アジア圏+欧米市場は含めて計算しているようです。

また、LINEの親会社が立ち上げた「VLIVE」というライブ配信アプリの存在も大きいです。僕も寝る前にニヤニヤしながら見てましたが、デフォルトで翻訳機能がついていたりと国外市場でのPMFを初期段階から見据えたプロダクトで、サービス利用者の8割以上が国外だそうな。BTSもVLIVEを多用しており、VLIVE+その他SNSで一気に広がった印象です。

VLIVEについて詳しくはこちら

そして2つ目の要因はこの後お話ししたい「チーム力」です。
私自身、スタートアップ界隈に長くいるので、海外事例含めグロースする組織についてリサーチすることも多く、その共通する特徴もある程度は把握しているのですが、その特徴にBTSも漏れなく当てはまりました。
1つ目の環境要因がありつつも、そもそも彼らが所属する「BigHitエンターテインメント」は韓国芸能界の中では2005年設立の小さな事務所であり、プロデューサーであるパン・シヒョクの0→1をつくりあげるビジネススキルと、彼らBTSのチーム力でのし上がってきたと言っても過言ではないですね。

ちなみにプロデューサーのパン・シヒョクは韓国のトップであるソウル大学を次席で卒業したエリートで、早くからマスメディアではなくオンラインメディアを重視していたやり手プロデューサーです。

風貌も秋元康に近いものを感じます


では実際にグローバルで成功を収めたベンチャー(facebook、Twitter、Paypal)とBTSに共通する成功するチームの特徴をいくつか挙げていきたいと思います。特にクラスタリングせず羅列しているので読み辛かったらすみません!

リーダーが率先して手本を見せる

まずはBTSのリーダーについて紹介させてください。本当は全員紹介したいんですが、僕が1番好きなジミンくんの紹介で2000文字くらい使うのでリーダー以外の紹介は割愛します。

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はい、彼がBTSリーダーのRMくんですね。Linuxのコマンドではありません。一言で言うと天才型のリーダーですね。

彼のすごいところをピックアップすると
・小学校の時から独学でラップを勉強した
・英語もほぼ独学でTOEIC900点のレベル
・日本語もメンバーの中では一番うまい
・気の利いたスピーチができる(国連でのスピーチとか)
・韓国の大学修学能力試験(日本で言うセンター試験)で上位1%に入る
・ごはんを食べるのが早い

もう同じ人間とは思えませんが、すぐ物をなくしたり壊したりとポンコツの一面もあるので親近感は沸きますね。

さて、リーダーシップが語られる際に出てくる「率先垂範」。本田宗一郎も「言葉では人を動かせない」という名言を残している通りリーダーシップにおいて必要な要素ですね。

RMくんの「率先垂範」が見られるシーンはいくつかあったのですが、一番はアルバム『MAP OF THE SOUL : PERSONA』記者懇談会ですかね。
韓国では日本に比べても芸能記者さんがキツイ質問していくのが普通なのですが、この日の記者懇親会は特にキツイ質問が多く(あの曲盗作だろへへーみたいな)、リーダー以外のメンバーは怒り心頭なのが顔や口調に出ていましたが、やはりリーダーは大人の対応ですね。表情も崩さず真摯にロジカルに回答していきます。すると前半と違い後半は他のメンバーもリーダーに従い最終的には和やかに記者懇親会は終了しました。

苦しい状態でも個人としてではなくチームを第一に考え行動し、周りも変わっていく。Practice what you preach. 人に説くことを自分でも実行できているリーダーの手本ですね。

マイクロマネジメントしない

マイクロマネジメントをしないこと(=権限・自主性を与えること)は創造性を高める。
もちろんチームの規模によるでしょうが、HBRのリサーチでもWhen(いつ?)、How(どうやって?)、Who(誰と?)、What(何を?)の4つに関して自主性を与えると、メンバーの満足度・モチベーション・生産性向上に繋がると考えられているようです。

特にリーダーとしてもWhat(何を?)に関してはGoogleの20%ルールのように個人がやりたいことに取り組める余白をつくっておくことが大事ですよね。

BTSも事務所に作業部屋なるものがあり、空き時間にメンバーがその部屋に籠もって創作活動を行う姿をよく見かけます。なのでBTSはメンバーのハイレベルなクリエイティブ個人活動も多く、メンバーの1人がつくったMixtapeはアメリカのTIME誌に取り上げられるほど。ほんとなんでもできちゃってすごい・・・

"すれ違い"はその日のうちに解決する

BTSの中でいくつかルールがあるようなのですが、その中で「何かメンバーの中で意見の相違やすれ違いが発生したら、その日のうちに7人全員で集まってMTG」というルールがあります。

このルール一見簡単そうに見えて結構難易度が高いです。なぜかというと、人間は無意識のうちに気まずい状態を避けるからです。僕も以前スタートアップでCOOを務めていた当初は、メンバー間の小さないざこざは見て見ぬ振りしてしまっていたし、膨大なタスクの中で優先度は結構低かったと思います。ただこの小さないざこざが大きな問題になってからアクションしても遅いんですよね・・・

また実際に場をつくったとしても、解決に到ることは少なくむしろ関係性が悪化することもしばしばですね。

実際BTSのニューヨーク講演直前にメンバー間でいざこざが起こり、その夜ホテルでMTGを行う様子がYoutubeにあがってたんですが、以前読んだ「最強チームをつくる方法」でも紹介されてた以下2点のTipsが彼らのMTGでも適用されていました

「気まずい瞬間を大事にする」
「一方的な指摘はしない」

「沈黙」を楽しめる状態になるには、ある程度チーム内での関係性が担保されている状態が前提だと思うので、難しい場合まずはお互いの弱さを開示すると言うステップから始めないといけないのかもしれませんね。

まぁその弱さを開示するステップは「感情が傷つく」「自信を失う」という大きな障害があるので、一番難しいステップなんですよね。このへんは私も未だに悩みどころです。

スーパーマンはいらない

社会人2年目にTEDWomen2015マーガレット・ヘファナンのプレゼンを見ました。
そのときはピンときませんでしたが、スーパーマンは必ずしもチームに必要ではないことは肌で感じましたし、いろんなスタートアップ創業期の話を聞いてもそう思います。

これもチームの規模感にもよるし、全員があるレベルまでのスキルセットを持っている前提。あと1人のスーパーマンがチームを牽引した事例も知っているので難しいところですが、スーパーマンがいると独裁的なチームになるリスクもあるし、責任分担しずらいというデメリットの方が大きいので、私個人としてはスーパーマンがいないチームの方が好きです。

BTSも各々のレベルが高いので(SMAP中居くんのように音痴はいません)わかりにくいですが、明確にポジションが分かれており実はスーパーマンはいないんですよね。
他のグループと違って1つのライブ映像やインタビュー映像だけでもキャラクターの違いを読み取ることができるので、初めてBTSを見た方でも入りやすい(導入コストが低い)のも特徴です。



他にも書きたいことはあるんですが、久しぶりのnote執筆なので無理ない範囲で止めておきますw

さいごに、少し古いですが個人的に一番好きなパフォーマンス、「Mic Drop」と「fire」を載っけておくので、是非BTS好きになってください!カメラワークもかっこよい!


さぁみんなアーミーになろう

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