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[詩]ブラウン管テレビ

一台のテレビが軒先に転がる 外装はなくなり 中身が姿を現している その姿は 土にかえることなく 今も昔もその画面には 世の中を映す 一時代を築いたその姿は 称えられることなく ただゴミと揶揄されて 今も行き場なくそこにある いつかの輝きはなく ただただじっと 砂嵐と呼ばれた あの映像すら流さずに 今はそこに通り行く時代を映すのだ

    • [詩]ボロアパート

      ポタ・・ポタ・・・ポタ・・・ 雨粒がコンクリートを穿つ 幾年も繰り返してきただろうその光景 そのあとは深く痕を残す 昇ると軋む鉄筋性の階段 登り切りドアに鍵を差し込む 開けたその先はその外観とたがわない 古びた壁に天井 僕の部屋・・・ 僕が生活を送るこの部屋・・・ 「ただいま」 誰もいない部屋にこだまする 電灯をつけて テーブルに鍵を置く 時間の流れでいつの間にか隣に建物がたち 日は遮られ 窓を開けた先はコンクリートの壁が立つ 雨で湿った空気を室内に呼び込む 何気

      • [小説]闇のエクソシスト(笑)

        「お願いします!!助けてください!!」 「・・・・わかりました・・・任さて下さい・・・」 追いすがる女性に静かに返す 「あの子なにかおかしいのです!!前は・・・前はあんな子じゃ・・・・・」 その女性はそのまま泣きながら話す。 「大丈夫です・・・私にまかせてください。」 女性をなだめて後日自宅に向かう約束をしてその場は終わった。 「・・・ふぅ・・・・やはり日本でもやつらは暗躍しているのですね・・・」 安寧を願う人を襲うモノ・・・ そのモノ、いやモノたちへの怒りが心を焦がした。

        • [小説]異世界とかいう擦り尽くされた世界に私はいます#3 完

          翌朝 ちゃんとした睡眠はとれていない 昨日件からなかなか眠りにつけないで 朝の光を眺めた うさぎさんを傍らに・・・ 「ね、うさぎさん?名前何?」 鼻ピクピク 「うーん、じゃ俺がつけようか?」 鼻ピクピク 「それじゃ~、ピョン!ピョンさんでどう?」 鼻ピクピク 「決定ね!ピョンさん!!」 鼻ピクピク 「ね~ピョンさん・・・これからどうしようかね~」 鼻ピクピク 一日目にしてすでにボロボロ サバイバルしていくことが困難だと改めて思う ピョンさんの傷は血が止まったので間接部分の布を

        [詩]ブラウン管テレビ

          [小説]異世界とかいう擦り尽くされた世界に私はいます#2

          「ぜぇぜぇぜぇ・・・・」 づがれだ~ 日頃の運動不足が憎い でもなんとか茂みへと身を隠すことに成功 っというか追ってきてなかったのか? なら急ぐ必要はなかったかな? それでも一応は万全のきす! 「キュゥゥー」 か細くなくうさぎさん 「よしよし」 と頭をなでて 「うーん、治療だよな・・・」 そう言って矢を見る そこからは血がしたたり落ちていた 白い毛は赤く染まってる 「うーん、とりあえずは抜かないとだよな?」 そして矢を触ると 「ピギューーー!!」 「シーシー!!!」 やはり痛

          [小説]異世界とかいう擦り尽くされた世界に私はいます#2

          [小説]異世界とかいう擦り尽くされた世界に私はいます#1

          ぽけ~~~ 空が青いです ぽけ~~~ あっ今ドラゴンが飛んでます。でかいです ぽけ~~~ 光りましたなんか、あっドラゴン落ちました。 ぽけ~~~ あ~燃えてます。なんか燃えてます。はい。 ぽけ~~~ うーわ、爆風すご・・・ ぽけ~~~ 空が・・・青いです 「これは・・・」 なぜこうなったのだろう? ていうかなんだろうこれ? ・・・・・・・・ 帰り道ただただいつもの帰り道 電車の中疲れて開いた座席に座り ほんの少しの目を閉じただけだった そしたら ・・・・・・・・ 「は!!!こ

          [小説]異世界とかいう擦り尽くされた世界に私はいます#1