ホンダがつながる車で稼ぐ道路からの価値
先日水素自動車とEV自動車について書いて以来、ホンダのことが気になっていたら、又面白い試みをしているのを見つけました。
こういうことがマネーになるとは「目から鱗」です。
私たちが大学を出たばかりの1980年代は、もう若者にとって車は必需品に近くて多くの友人は車で遊びに出かけるスタイルでした。
車は乗るものだったのです。
でも今は情報を収集するものへ変わろうとしています。
そこで今日はそんな自動車の新しい利用価値として
*つながる車販売台数と集められるデータ
*収集したデータの利用方法
*ホンダとトヨタのデータ活用合戦
とみていき
両社が抱える利点と問題点についてを考えながら
キーワードは
ライバルはスマホ!人流ではなく車流の情報価値を示す必要だ!
であると結論付けます。
解説を是非お読みください!
テスラだけでなくもう車はもう
歩きスマホじゃやなく走るスマホへ進化しました。
*つながる車販売台数と集められるデータ
ホンダが乗り出した新規事業は、同様にトヨタや海外ではBMWやGM、ドイツのダイムラーなど世界各国で取り組みがなされています。
それは、車が乗るから収集に変わって見つけた新市場
だと言えそうです。
では、ホンダを例に具体的にみていきましょう
つながる車の販売台数は
2035年には9,420万台になると予測されています。
車の主な装備品はカメラ、レーダー、Electronic Control Unit (ECU)と呼ばれる様々なデータを収集する基盤が組み込まれています。
そして、集められるデータは
走行距離や時間
速度
位置情報
路面や車両周辺の情報
燃料残量
ドアの施錠状況
その他
を収集します。
NTTが試算した情報では、つながる車500万台が生み出すデーター量は、車両の制御関連だけで104ペタバイトで、ブルーレイディスク416万枚だそうです。
カメラ画像を入れると軽く100倍になるそうです。
*収集したデータの利用方法
この集められた莫大なデータはどうなるかといえば、まずは自動車メーカーに集約されます。
そこで一番最初に一番大切な処理をされます。
それは個人が特定されないように統計上を処理をしなければいけません。
誰が何時にどこで何をしていたか?みたいなデータも収集できるわけですから個人情報の塊になります。
ここの安全が担保されないと二次利用は難しいかもしれませんね。
加工されたデータは「データ取引所」に持ち込まれます。
例えばイスラエルの企業「オトモノ」は自動車会社にデータを丸投げしても弊社で処理するから大丈夫」と胸を張っています。
そのデータを販売した場合35%がオトモノに65%が自動車会社に分配されます。
そのデータの生み出す価値を、米 マッキンゼー アンド カンパニー社が 試算したところ
データ価値の市場 2030年 44兆円(2500億~4000億ドル)ある
との結果でした。
どういうところがデータを利用しているか?といえば
金融
外食
観光
自治体
小売り
その他
が名乗りを上げているそうです。
*ホンダとトヨタのデータ活用合戦
では国内のホンダとライバルのトヨタがどのようにデータ利用をしているかを具体的に見ていきましょう
ホンダ Honda Total Care(基本料金月額550円)
ホンダはお客様の安全を守る観点から会社にデータを集めることを低価格有料サービスとしてお客様に案内しています。
もし事故にあってエアバッグが開いたら、その情報がホンダの緊急サポートセンターに転送され、センターから車に呼びかけがあるそうです。
反応が無ければ車の位置情報が事故情報を検知して、飛鳥であればドクターヘリの手配までするそうです。
又、あおり運転被害に遭った時もボタン一つでサポートセンターに繋がり、警察への通報を行ってくれます。
緊急性がないサービスでは
スマホで車のエアコンを作動させるとか、ドアの閉め忘れ対応、遠くから自分の車を見つけられるようにハザード点灯も可能です。
こうやってお客様へのメリットを打ち出し、個人情報である行動情報の送信へのハードルを下げさせて、企業にとってお金になる様々なデータ収集を円滑に進めています。
集めたデータは、例えば災害時に通れる道路情報を自治体へ提供したりしていました。
今後は商業利用へ本格的に利用を始めるそうです。
又、新規事業として、道路わきに設置する電光掲示板事業へ参入しました。渋滞や事故からの迂回情報など利用は様々です。
電光掲示板のレンタル料込みで月間400万から利用できるそうです。
ライバル トヨタは
2020年以降の日米の新車をほぼつながる車にしました。
同様に集めたデータを、コロナで利用が盛んになった「ウーバーイーツ」の協業先を通じて収益化につなげる構想を立てています。
又、あおいニッセイ保険と共同で契約者が利用する道路情報から事故に遭う確率などを算出したりして保険割引への利用で保険会社の差別化を手伝うのです。
こうやって情報を2次利用する時に一番のライバルはスマホですよね。
コロナでの人流調査でもスマホの位置情報を使っています。
スマホはかなりの人数が肌身離さず持っているので、より色々なデータを収集できそうです。
だから車のデータはスマホでは取れないデータに特化しなければ、数や行動時間(データの有効発信できる時間)で負けてしまいます。
いかに利用者のメリットになるをアピールしながら、誰が欲しがるデータか?を探すことがマストになります。
何気ない人間の行動に色々チャンスが埋まっているのだと感心しました。
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ
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