見出し画像

欧州に広がる繋がらない権利を考える

緊急事態宣言やまん延防止法が解除になりますね。
10月はイベントの準備で忙しくなるので、オフィス出勤が増えそうですが、それでも毎日出勤はなさそうな感じです。
コロナが落ち着いても、普通のインフルエンザぐらいになるまでは、ある程度の感染症対策は続いていきそうな気がしています。

自宅で仕事をする時は、自炊で3食を作ったり洗濯物を干したり取り入れたりしていると、ちょっとオフィスより効率が落ちてしまう時もあって、その分夜まで仕事をしないといけないってなる時があるんですね。

そんな時に限って上司から「急ぎだからあれもやっといて」とかメールが来たりします。
何かどんどんエンドレスに陥りそうで、夜のメールは無視したくなりますね。

そこで今日は欧州で進んできていると言われている

「つながらない権利」について

*在宅勤務で関心が高まる時間の使い方
*アフター5の考え方
*つながらない権利を巡る主要国の動き

に沿って見ていきながら

日本と欧州は温度差がある。自分スキルを磨く時間確保も大切な要素

ということをお伝えできればと思います。

画像1

*在宅勤務で関心が高まる時間の使い方

在宅が増えたと思いますか?
企画など部署によっては、テレワークやワーケーションが支障なく出来る部署もありますが、営業や経理などは緊急事態宣言が終わると、結局出勤することになりそうですね。

日本のテレワーク事情は、NTT東日本がまとめてくれた
資料がありましたので、掲載しておきます。

日本のテレワーク実施率

2020年5月 31.50%
2020年7月 20.20%
2020年10月 18.90%
2021年1月 22.00%
2021年4月 19.20%

昨年の5月はかなり出勤を控えた方が多かったのですが、最近は落ち着いてきて20%程度で推移しています。
でもこのラインは長く続くとも考えられそうですね。

一方で

就業時間外の業務連絡(電話・メール)についての考え方(NTTデータ経営研究所より)

就業時間外でも対応したい 18.60%
対応したくないが、やむを得ない 46.70%
連絡があっても対応しない 15.20%
連絡を受診しない 8.40%
分からない 11.10%

と半数以上は時間外でも対応していますが、3割の方は就業時間以外の対応はしないでいます。

*アフター5の考え方

オフィス出勤ならアフター5は切り替えて、ってわかりやすいのですが、私のテレワークみたいに家事とスィッチしながら進めて、就業時間に仕事が終わらないのはどう考えるか難しいところですよね。

在宅で仕事の区切りが曖昧になっています。

しかしこれが長時間労働へつながる事も多いので、人権が常に議論される土壌のある欧州で「つながらない権利」が取り上げられるようになってきたのだと思います。

又、終身雇用など保証されず、副業が幅広くひろがりつつある世の中で「リスキリング」による自分のスキルアップ時間は大切です。
そしてそれは当然就業時間外にやるので、夜の仕事が日常化すれば、リスキリングにも大きく影響します。

人生100年時代なら学ぶ時間を確保してこそ、ステップアップできるからです。

*つながらない権利を巡る主要国の動き

上司からのメールって権限が見え隠れするから、無視しにくいし、仮に無視しようと開けなくても、心のどこかに引っかかって気になるので、メンタルにすごく影響します。

そこで欧州で規制の法令化の動きが出ているので、国別に記載してみました。

英国 
2021年7月、野党・労働党がつながらない権利法令化など目指す制作発表

アイルランド
21年4月政府の専門委員会が指針策定

日本
21年3月厚生省がテレワークのガイドラインで、長時間労働対策で時間外のメール送付自粛例示

メキシコ
21年1月テレワーク法で、つながらない権利の尊重を使用者の義務に

カナダ
20年10月、政府が労使の代表からなる諮問委員会を発足、法令化の議論開始

フランス
17年主要国で初めて労働法につながらない権利を規定

このよう日本も含めて法令化が政府で検討されているところが多いのです。

その背景には
EU
テレワークの働き手の27%は所定労働時間を超えている(15年の3倍に増加)

英国 
テレワークの35%メンタルヘルス低下、うち4割が切り公私の切り替えが出来ない

というやはり目に見えない力が上司のメールには、本人の気持ちには関係なく部下に届けられてしまうからです。

フランスはいち早く17年につながらない権利を導入。イタリアも同種の法令整備をしました。

欧州委員会に加盟国に「つながらない権利」の法令化を進めるように議案を可決して、南米のメキシコやアルゼンチンでもテレワーク法につながらない権利が盛り込まれました。

日本と欧州は温度差がある。自分スキルを磨く時間確保も大切な要素

未だに「会社の携帯持っているんだったら24時間対応だよな」とか平気で言われます。会社の携帯電話を持たない選択はないのに変だと思いました。

日本人サラリーマンの平均勉強時間が6分は、オフでも仕事のプレッシャーを掛けられ疲弊しているかもしれないですね。
世界の動きを知って追従する事も大切です。

#つながらない #就業時間 #テレワーク #コロナに負けるな

フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?