見出し画像

人は悪魔に熱狂する

 本紹介2冊目です。紙にまとめる作業より、記事にする作業の方が時間がかかってます。タイピングを極めないといけませんね。


 それでは、今回の本は「人は悪魔に熱狂する」です。

 行動経済学について書かれている本です。行動経済学とは何か。厳密にいうと難しく、私もよくわかっていないのですが、「経済の動きを人間の心理と結び付けて考えるもの」としてとらえていただければと思います。

 少し、小難しそうな行動経済学ですが、本書では、それについてたくさんの具体例を挙げながら説明しています。例えばマクドナルドであったり、天然水M-1グランプリなど、私たちの身近なものから最近話題になったものまでたくさんの具体例があります。

 なので、難しそうな専門用語(生存者バイアスやナイーブ・シニシズムなど)がたくさん出てきますが、身近な例を挙げながら説明されているため、理解しやすいものとなっています。

 内容もわかりやすいだけでなく、世の中で起きていることを行動経済学の視点から俯瞰して見ることができ、「なるほど」と思えることが多くありました。

 その中でも一つ、興味深いと感じたものを挙げるとすればマクドナルドの話です。マクドナルドは、2006年に新商品としてサラダマックを販売しました。このサラダマックは、「ヘルシーなサラダが食べたい。」「ヘルシーじゃないからマックには行かない。」といったお客様の声から生まれたものです。しかし、お客様のニーズから商品化したにもかかわらず、ほとんど売れませんでした。

 なぜ売れなかったのか。それは人間が皆持っている悪の顔に気づかなかったからです。「カロリーが高いのはわかってるけど、食べたい。」「健康に悪いけど、脂っこいものに食らいつきたい。」そうした悪の顔が誰しもあります。つまり、「ヘルシーなものが食べたい。」は口先だけの建前で、「脂をがっつり食べたい。」というのが本音で、悪の顔なのです。もちろん、全ての人がそういうわけではありませんが、多くの人はそう感じているのではないでしょうか。

 そこで、新たに商品化したのがクォーターパウンダーです。これは言わずと知れた大ヒット商品です。バンズに挟まれた大きなお肉を食べるこの上ない背徳感を味わうことができます。そのあとにはギガビッグマックやお肉2倍の夜マックを始め、いずれも大ヒットを記録しています。こうした、人間の持っている悪の顔をうまく利用することでさまざまな商品がヒットしていると本書では述べられています。

 まだまだ、こうした具体例を挙げながらさまざまな行動経済学について書かれています。興味のある方はぜひご覧になってください。


 私たちも、人に何かを説明するときは、具体例を挙げていくと相手がイメージしやすくなり、伝わりやすくなります。その具体例は相手が一番身近に感じているものがベストです。野球をやっている人ならバッティングで例えてみたり、子ども相手なら鬼滅の刃のキャラクターで例えてみたりすることです。そのために、世の中でトレンドになっていることを調べてみたり、触れてみたりして知見を広げていくのはいかかでしょうか。


 以上で今回の本紹介を終わります。「人は悪魔に熱狂する」読みやすく、おすすめの本です。ぜひ読んでみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?