見出し画像

G2 2024年金鯱賞:中間考察

皆さんこんにちは。
バークレーでございます。
今週は金鯱賞の中間考察をお送りしていきたいと思います。金鯱賞の金鯱は金のシャチホコのことですね。名古屋城は別名金鯱城と呼ぶようです。金鯱賞はその名古屋にある中京競馬場にて開催されることになります。私は親戚が名古屋に住んでいる関係で、年に1回は名古屋を訪れます。その度に中京競馬場へ連れていってもらうわけなのですが、本当にキレイで快適な競馬場です。毎年非常に良い馬が集結する金鯱賞。今年もしっかり考えて的中にたどり着きたいと思います。では早速中間考察を始めていきましょう!今回もやはりテーマは「端的に、そして思い込みをなくす」です。


G2 金鯱賞:予想基本方針

G2 金鯱賞:中京芝2000m左回り
【コース形状考察】

中京競馬場芝2000m左回り:コース形状

こちらが金鯱賞が行われる中京芝2000mコースとなります。中京芝2000mというコースは正面直線の坂の途中からがスタートという形になります。1角までの距離は約314m。これはnetkeibaでは記載されていない情報ですってなんか毎年書いているような気がしますwww スタートから最初のコーナーまで1.5ハロンしかないということを踏まえると2つの観点が浮かび上がってきます。1つ目は「ハナの争いが激しくなる」ということ、そして2つ目は「2ハロン目以降のラップは緩くなる」ということでしょうか。この2つは相反する事柄のように思えるのかもしれませんが、そんなことはありません。隊列が早く決まりやすいということと、ハナの切り合いが激しいことは共存します。そしてハナを切る争いが激しくなるということは、内枠にいる先行馬にとっては有利な展開になるとも考えられます。まぁその辺は考察が進んできた時にとっておくこととして、2つ目のラップに関してはデータを見て確かめてみようかと思います。

金鯱賞過去レース:ラップ

こう見てみると、2ハロン目以降特に3ハロン目は思いっきりラップが緩む傾向にあります。コース形状から考える金鯱賞の特徴はある程度合っていたようです。が、このようにラップを調べてみるとあることに気づきます。日程の部分から分かるように、金鯱賞は過去様々な時期に開催されていて時期に一貫性がないということです。これは困りました…。開催時期やレースのタイミングが変わると、傾向は嫌でも変わってきてしまいます。そして考えなければならないことがもう一つ。今年も3月開催ということは同じなのですが、「昨年までの3月開催とは違う」ということです。理由はもちろん京都競馬場の改修工事ということが関係してきます。
2024年…2023年12/17→2024年3/10(84日後)
2023年…2023年2/5→2023年3/12(35日後)
2022年…2022年2/6→2022年3/13(35日後)
2021年…2021年2/7→2021年3/14(35日後)
2020年…2019年12/15→2020年3/15※3週目(90日後)
2019年…2019年2/3→2019年3/10(35日後)
2018年…2018年1/28→2018年3/11(42日後)
2017年…2017年1/29→2017年3/11(41日後)
このように今までは、前回開催から約1か月後に中京にて金鯱賞が行われていたのに対して、今年は開催期間が80日を超えています。2020年には90日という間が空けられた年がありますが、この時は開幕週ではなく、3週目の開催ということになりました。これをどう見るべきかというのが今回の金鯱賞のポイントになるように思えてなりません。一般的に芝は寒い時期には成長を止めます。だからこそ多くの競馬場が冬の間は洋芝とミックスさせる処置をとるわけです。しかし今回の冬は決して極寒の類だったかと言えばそうではありません。非常に暖かく15℃を超える日も多くありました。一般的に暖地型の芝は24~29℃くらいが最も生長すると言われていて、10℃を下回ると生長を止めます。一方寒地型の芝は10~18℃くらいが最も生長し、寒地型は気温が高くなりすぎても低くなりすぎても生長を止めると言われています。もちろん芝生の根っこの生育についてのお話ですが、芝の長さにも関係してきますので気温はとても大切な要素です。日本の競馬場の多くは暖地型の芝に寒地型の芝をオーバーシードする馬場を使用している場合が多いです。野芝は「暖地型芝」と表記する場合も多いということを頭に入れておきたいと思います。そうなると、中京競馬場付近の年末から年始、また3月にかけての気温の推移を調べてみると、1~3月の平均気温自体は11.9℃で、2/20には20℃を超える日もあったと分かりました。そもそも10℃を下回らない限り根の成長はあると考えて良いわけですから、この84日後という間隔で芝というのはかなり状態が良いのではないかと考えられるわけです。

さて、だいぶ長くなってしまっていますが、今年の金鯱賞までの開催間隔を考えるといつも以上に芝の状態は良いのではないかという推測ができると分かりました。もちろん他に同じような間隔を空けている年というものがありませんので、ここから当日どんな馬場になるのかは未知数なところがあると思いますが、今まで以上に前残り馬場の要素が強いと考えるのが妥当ではないかと思われます。逃げ馬考察ではありませんが、もうここでテンの速さを見てしまいましょう。

金鯱賞登録馬:テン速さ比較

これを見てみると、ヤマニンサルバムとタガノパッションがこの中ではテンの速さを持つ馬だということが分かります。ヤマニンサルバムは後でも触れますが直近5走でも逃げたことがある馬ですので分かりますが、タガノパッションの2位というのは正直意外でした。確かにマイルや1800mを主戦場として戦ってきた馬ということもありますし、今年小倉競馬場で開催された愛知杯で2着となった時の前3ハロンは34.8秒となっていて、これが数値に表れているように感じます。オークスで上がり最速をたたき出して4着となった印象からも基本的に後ろからというイメージがありますがこのメンバーに入るとテンは速いのだということでしょう。しかし、現状ではタガノパッションは騎手がまだ決まっておりません。となるとハナに立つのはヤマニンサルバムか…とここは逃げ馬考察ではないのでこれくらいにしておきますが、今回のこのメンバー構成を考えると「枠によってはめちゃくちゃスローの展開になるのでは」という風にも思います。有力馬プログノーシスにしてみたらちょっと嫌な情報ですね。「前がいつも以上に止まらなくて、かつスローの展開」これがレース全体にどういう影響を及ぼすのか。慎重に判断したいと思います。

【断面図考察】
では続いて断面図から高低差を考えていきたいと思います。

中京競馬場芝2000m左回り:断面図

いつ見ても中山と同様にトリッキーなコースに感じます。坂から始まって上り切るとほぼ平坦な道が2ハロンほど続きます。2角あたりから微妙に上り坂となり、中間地点1000mから一気の下りが3ハロン続くこととなります。そして4角過ぎてすぐのところに急坂が待ち構えていることになります。私が中京競馬場2000mのレースを考察する際にいつも考えるのは「下り坂をどんなラップで進むのか」ということです。ここで必要以上に流れたペースを作ってしまうと脚が残らない。かといってここでブレーキを掛け過ぎてしまうと前半身への負荷が大きくなりすぎてこれまたスタミナが持ちません。改めてこの1000→1600mの3ハロンラップを見ていくことにいたしましょう。開催間隔が違う年のものしかデータはありませんがそこは仕方がありません。

金鯱賞過去レース:ラップ(再掲)

こちらを見てみると残り4ハロンの時点あたりから少しペースが上がっていく傾向があると分かります。ただよく見てください。表の左下にある「基礎ラップ」という部分です。これは前にも紹介しましたが、最もラップ的には時計がかかるスタート1ハロンを除いた平均を表しています。これを金鯱賞の基礎ラップと考えるならば、1200→1400mの時点も平均は遅いということになります。一方でその手前のラップはある程度緩む傾向にあるということも分かりますね。ある程度3角後半あたりから4角にかけてペースを上げ、直線に向いた時に「縦長の隊列を作りに行く」という意思が見え隠れします。そしてゴール手前2ハロンのところ、いわゆる急坂のところからスパートをかけていき、最後の平坦1ハロンで勝負を決めに行くという展開が多いようです。やはり中京も直線が長い部類の競馬場ということもあり、長い脚の持ち主が活躍するのかなとも思えます。しかし、ここでもう一つ注意しなければならないことがあります。上記で述べた展開はあくまでも「逃げ馬がそのまま勝利した場合」を想定しているということです。次の表をご覧ください。

金鯱賞過去レース:着内馬

今回は良馬場開催と想定しているので参考にする年度数は10回ということになります。当然1回のレースに逃げた馬は1頭しかいないわけですから逃げ馬は合計で10頭。その中で逃げて着内に入った馬は5頭いるということになります。10頭逃げて5頭が着内に入っている、これは逃げ馬の着内可能性は非常に高いという風に捉えることができないでしょうか。しかも3月開催のレースが4年分あり、その「全ての年度で逃げ残りが発生」しているではありませんか…。こうなるとやはり逃げ馬は無視できないという結論になってしまいそうですね。次に行う逃げ馬の想定が馬券を考える時のポイントになりそうです。

G2 金鯱賞:逃げ馬考察

【逃げ馬考察】
ではこれまでの考察で重要であるだろう逃げ馬の特定を行っていきたいと思います。まずは直近5走で「逃げたことのある馬」からピックアップしていくことにいたしましょう。
■逃げ馬候補■
※直近5走で逃げたことのある馬(数字は回数)
エアサージュ➊・ドゥレッツァ➊
ヤマニンサルバム➊

何と今回は、この3頭しか該当馬がいないということが分かりました。しかも複数回逃げた経験のある馬がいないという結果に。先ほどテンの速さを確認した上ではヤマニンサルバムが最も有力な逃げ馬候補ということができますが、ここでは念のため1頭ずつ過去の逃げ方を確認していくことにいたします。
エアサージュ
→逃げたのは前々走のオリオンS阪神芝2200mでのことでした。この時の前3ハロンタイムは36.3秒とまずまずのペースとなっています。一方で最初の1000mは62.0秒とさほど速くは感じません。道中緩めて脚を溜めるタイプの逃げだったと考えられます。事実勝ち馬となったブレイヴロッカーは金鯱賞にも参戦しますが、最終的な差は0.1秒です。残り800mという地点から「11.6→11.3→11.3→12.0」で差が0.1秒差であるわけですから、このレースのラップのほとんどはエアサージュが刻んだものと言えるでしょう。最後こそ12.0秒に緩んではいますがその前のラップを見る限りではエアサージュという馬は長く脚を使える持続系の馬だということも分かりました。今回、明確にハナを主張するような馬がいないとするならば、スタート直後に逃げを打ってくる可能性は十分にあるかなとは思います。
ドゥレッツァ
→逃げたのは調べるまでもありません。前走菊花賞の時です。本当に素晴らしい騎乗をルメール騎手はしたと感動しました。2~3ハロン目で前に出て、4~5ハロンで速まりすぎたペースを“回収している”というのがこのレースの逃げの特徴です。ドゥレッツァが前に出た時、本当に驚いたことを覚えています。しかしその後はスローに落とし込んでいるということから、もちろん3000mという長丁場のレースだったということもありますが基本は逃げの脚質ではないのでしょう。道中が緩むような展開になるなら一層、この脚質の自在性は見過ごせません。ただ、基本は逃げてこないと考えておきましょう。
ヤマニンサルバム
→さぁでは逃げ馬候補筆頭のヤマニンサルバムを調べていくことにいたしましょう。逃げたのは前々走オクトーバーS東京芝2000mでのことでした。何よりもこのレースのラップの刻み方が素晴らしいです。ちょっとまとめてみましょうか。
オクトーバーS東京芝2000m
12.9→11.5→11.5(35.9)→11.9→12.4(60.2)→11.7→11.5→11.3→11.5→11.8
これが前々走でヤマニンサルバムが刻んだラップとなります。これ結構すごくないですか??後半1000mをことごとく11秒台のラップで走っています。ただそこは感覚的にすごいと決めつけてはなりません。同じ条件のレースをいくつか見ていきましょう。
2022年白富士S(勝ち馬ジャックドール)
12.8→11.3→11.8→11.8→11.7→11.8→11.5→10.9→11.4→12.4
2022年オクトーバーS(勝ち馬ゴールドスミス)
13.1→11.5→11.5→11.4→11.6→11.9→11.9→11.4→11.9→11.9
2023年白富士S(勝ち馬サリエラ)※ヤマニンサルバム3着
12.8→11.5→11.4→11.8→12.4→12.6→12.0→11.2→11.3→11.5
2024年白富士S(勝ち馬ロードデルレイ)
12.5→11.4→11.4→11.9→12.2→11.9→11.8→11.3→11.4→11.4
このデータから考えて、後半1000mをすべて11秒台で走るケースというのは結構あるようです。一方でこのペースで逃げ切ったのはジャックドールだけ。もっと他のレースを載せても良かったのですがキリがないので止めました。ジャックドールほどではないにしてもこのペースを刻んで逃げ切るというところに能力の高さがあると感じられます。しかもヤマニンサルバムが逃げてこのペースを刻んだのが「重馬場」であることにも驚かされます。前走は良馬場での重賞に勝利をしていますがこの時のタイム118.8秒というのは直近15年で3番目に速い時計となっています。良馬場でも十分に対応してきそうですね。
さて、ここで改めてテン速さ比較を見てみたいと思います。

金鯱賞登録馬:テン速さ比較

圧倒的にテンはヤマニンサルバムが速いというデータになりました。しかも前3ハロン平均値から0.6秒も速いということになっています。現実的に考えてヤマニンサルバムが逃げてくるだろうと考えるのが妥当かと思います。しかも鞍上は先週シリウスコルトで逃げて3着に残した三浦騎手となっています。2週連続で仕掛けてくのかどうか、非常に楽しみですね。

【ペース考察】
では続いて、ペースを特定していきたいと思います。

金鯱賞過去レース:前後半ペース

こちらが金鯱賞の前後半ペースとなっています。金鯱賞というか、時期もバラバラですので中京芝2000mというコースと言った方がよいかとは思いますが、後傾ラップになることがほとんどのようです。今回の出走メンバーの脚質を考えても後傾ラップになると考えて良いでしょう。平均ラップは60.6秒となっています。このペースはヤマニンサルバムが前々走で刻んだペースと似たようなタイムです。今年も平均かやや平均よりも遅いペースで進むのではないかと考えます。60.5~61.0秒くらいに落とし込んでくるでしょうか。あるいは馬場を考えればもう少しタイム的には出る可能性もあります。土曜を見てみないと分からないのですが、下手したら60秒前後で進む可能性もあると思います。ここは枠順も出ていない段階ですから、少し幅をもって見ておきましょう。

G2 金鯱賞:能力比較

【能力比較考察】
では続いて能力比較を行っていきましょう。今回は2000mという根幹距離のレースです。全ての馬が経験したことのある距離ですので能力の比較はしやすいかと思います。まずは持ちタイムから見ていくことにいたしましょう。

能力比較:持ちタイム

持ちタイムを比較すると、やはり天皇賞秋の時計を持つプログノーシスが中京換算でも頭一つ抜き出ていることが分かります。天皇賞秋は皆様ご存知の通りジャックドールに久々に騎乗した藤岡佑騎手がものすごい前半飛ばしたレースとなっています。こういう逃げ方が極端なレースの方が全体的なタイムは出やすくなっていますので、その辺は加味して考えなければなりません。一方で中京換算でも116.92秒というデータは無視できる数字ではありません。ここはやはり抜き出た力を持っていると考えておきます。そして次点にくるのは5頭とさせていただきました。アラタに関しては2年前の金鯱賞のタイムで、ここではジャックドールが飛んでもない逃げ方をした時のものとなっているので、先ほどのプログノーシスと同じようなタイムのとらえ方ができるレースとなっています。しかし、この高速決着でも8着とは言えタイム的には優秀であること、そして昨年も同レースに出走して3着と結果を出しているところを見れば、次点に入れても良いのかなという判断をすべきと考えました。後は中京換算で119秒台前半を持っているヤマニンサルバムまでを次点としています。

能力比較:上がりタイム

続いて上がりタイムを用いた能力比較です。こちらもプログノーシスが文句なしのトップデータとなりました。もともと前で競馬をするようなタイプではありませんので、どのレースでも上がりは上位に来る馬ではありますが、それでも馬体を見ても一枚上手かなという風に感じます。後ろからくる馬に重い印を打つのはある意味怖い部分があるのですがここはさすがに軽視できません。2位につけていたエアサージュですが、こちらはさすがに新馬戦で記録した上がりタイムということもあり、この項目に関しては次点扱いしないことにいたしました。実際に金鯱賞で1着に入った馬の上がり平均タイムは34.3秒程度。この換算表は実際のレースよりも少し速い数値が出る傾向にあるため、34.2秒を切る馬までを次点評価としています。

能力比較:総合評価

今回はこの7頭を能力比較評価の該当馬としたいと思います。アラタ、ハヤヤッコなど古参の馬も多くいますね。タガノパッションとワイドエンペラーに関しては鞍上が現状で決まっていませんのでここにはいれませんでした。ドゥレッツァに関しては実績があるとか人気だから残したということはありません。単純にバラジとの間に差が大きいと判断したからです。
★能力比較考察該当馬★
アラタ⑪・エアサージュ➄
ドゥレッツァ➀・ハヤヤッコ➆
ブレイヴロッカー⑧・プログノーシス②
ヤマニンサルバム③

G2 金鯱賞:ラップ考察

【ラップ考察】
ここでは簡単にではありますが、ラップの考察をしていきたいと思います。まずはラップの視覚化からしてまいります。

金鯱賞過去レース:ラップ

こちらが金鯱賞のラップとなります。全体を見て持つ印象としては「後半の淀みないラップ」でしょうか。この加速型ラップに耐えられ得る馬格、そしてスタミナが必要というところでしょうか。ただ、注意しなければならないのは、先ほども紹介した「開催時期」の違いです。これを「3月・5月・12月」に分けてみるとどうなるのでしょうか。

金鯱賞過去レース:時期別平均ラップ

赤線が3月開催、青線が12月開催、緑線が5月開催となっています。こちらを見ると3月開催が最も先ほどの金鯱賞ラップの特徴を強く見せていることが分かりません。前半緩めて後半勝負、そうすることで前が止まらない馬場を味方につける。そういう騎手の狙いがここから見えてきます。今年はそれがさらに傾向として強くなる一方で、逃げ馬の戦法は変わらないとみるべきでしょう。

ここでは現時点での隊列予想はいたしません。金曜日の枠順発表を待ってからじっくり考えたいと思います。楽しみにしてくださっている方が1名くらいはいるかもしれませんwww ごめんなさい。

G2 金鯱賞:バークレー指数上位馬

【バークレー指数上位馬】
上がり指数優秀馬
1位 ブレイヴロッカー(1.9)
2位 プログノーシス(1.8)
3位 ワイドエンペラー(1.4)

上がり指数トップは意外にもブレイヴロッカーでした。
てっきりプログノーシスがトップかなと思っていたのですが…。バークレー指数における上がりというのは「安定して上がりが使える馬」という意味合が強いことを考えると他の馬がトップになることもあり得るのかもしれません。ブレイヴロッカーはキャリア16戦のうち、上がり3位以内に13回入っています。非常に安定して上がりの脚を使うことができる馬です。一方で前走京都記念では35.1秒といつもの脚が使えずに6着となりました。スタート時に少し躓いてしまったところはあるものの、そこまで大きな影響だったとは思えません。やはり重賞レベルということが関係しているのでしょうか。ポイントは重賞を1度経験したことで、どれだけ対応してこられるかでしょうか。事実3着バビットとの差は0.2秒となっています。レースレベルは置いておいても、重賞レベルに対応できるかは紙一重ではないかなと感じます。
2位にはプログノーシスが入りました。
昨年金鯱賞の勝ち馬です。その後札幌記念で2着、そして天皇賞秋でも3着と結果を出しました。今年も同じローテから香港に向かう予定のようです。Xにてポストをしましたが、何よりも馬体が素晴らしい。さらにパワーアップしたトモを見せてくれています。後は今回の中京競馬場が前残り馬場である可能性があるということが問題です。キャリア12戦で10回上がり3位以内の脚が使えていますが、残りの2戦は海外競馬場でのレースで、上がりのデータがないだけです。2位にはなりましたが、実質は上がり指数トップであると言えるでしょう。そしてこの馬がすごいところは、海外競馬を除いて馬券外になってしまったレースが1回しかないということです。比較的後ろから競馬をする馬でこの複勝率は正直異常です。一つ気になることがあるとするならば、その唯一馬券外に沈んだレースが中日新聞杯であるということです。今回と同条件ですね…。勝ち馬キラーアビリティとは0.1秒差ですし、鞍上は川田騎手ではなく藤岡佑騎手だったことを考えると、さほど気にする必要なはいのかもしれませんが、気には留めておきます。
3位にはワイドエンペラーが入りました。
こちらも出られるかは分かりませんが、分析はしておきたいと思います。こちらは典型的に上がりは使えるが微妙に届かない馬だと言えます。テン速さ比較からも分かる通り、出走馬の中では圧倒的に行き脚が鈍く、後方待機から上がり一気というタイプの馬であることが分かります。出られるかどうかは置いておいて、出られたとしても今回の馬場では正直厳しいと思います。

コース適性優秀馬
1位 バラジ(2.4)
2位 ワイドエンペラー(1.6)
3位 ノッキングポイント(1.3)

コース適性最優秀馬はバラジとなりました。
出るのでしょうかね…。そこは分かりませんが、今後のこともあるので簡単ではありますが分析しておきましょう。この馬は徹底的に左回りコースで使われ続けてきました。デビュー3戦目から10回連続で東京か新潟で使われていますからね。サウスポーなのかな。そして条件戦ではありますが非常に安定した結果を残し続けてきました。コース適性指数で上位にくるはずです。しかし安定した結果を残し続けてきたということは、言い換えれば勝ち切れない期間が長かったということもできます。事実オープン入りをして重賞に挑戦するようになってからは上がり3位以内にも入れず、結果も新潟記念5着が最高となっています。その新潟記念でもノッキングポイントと0.4秒差。今回ノッキングポイントの馬体を見ると、持続力としては強化されていそうなので、この馬が力的に逆転するとは思えません。
2位のワイドエンペラーについてはすでに紹介しましたのでここでは割愛します。
3位のノッキングポイントを紹介していきましょう。
昨年新潟記念の勝ち馬が出てきました。菊花賞はさすがに距離が長すぎたのでしょう。適性は2000m前後だと私から見ても感じます。キレるタイプの馬ではなく、新潟記念を勝ち切っているところから長く良い脚を使います。もともとのトモはキレ寄りかなと思えるものだったのですが、今回の馬体は特に持続力が増しているように感じます。行き脚もつくタイプの馬ですし、前で粘りこむ競馬をすることができるならば、好走しても驚けません。

距離適性優秀馬
1位 プログノーシス(1.7)
2位 エアサージュ(1.3)
3位 ヨーホーレイク(1.1)

距離適性のトップはプログノーシスとなりました。
ここではまず2位のエアサージュを紹介しておきましょう。
逃げ馬候補に出てきたように、基本は前で競馬ができます。そして2200m以上でも好走歴があるのはスタミナを考えれば好材料と言えるでしょう。逆に気になるところは左回りの経験が2戦、しかもデビュー戦と2戦目しかないということでしょうか。さらに3勝クラスを勝ちあがったばかりというのも少し気になります。一気に相手が強くなって、どれだけ戦うことができるのか、もう少し時間をかけて検証しなければなりません。
3位には久々の競馬、ヨーホーレイクが入りました。
約2年ぶりのレースとなります。2022年の日経新春杯でステラヴェローチェに勝利してから、体調が整わずに大阪杯を回避してその後全く名前を聞くことがありませんでした。クラシック戦線でもともとは活躍をしていた馬。強烈な末脚で競馬ファンを魅了しました。情報がないというのは一番困りますね…。どこが悪かったのか、何が原因だったのか…。ご存知の方がいらっしゃるなら教えていただきたいです。ただ一つ言えることは素質は一流ではあるものの「中111週」はちょっと私には買えません…。

総合指数優秀馬
1位 プログノーシス(16156)
2位 ヨーホーレイク(12.645)
3位 ドゥレッツァ(10.512)
4位 バラジ(9.909)
5位 ヤマニンサルバム(9.189)

総合指数トップはプログノーシスとなりました。
この中で唯一紹介していない馬はヤマニンサルバムですが、考察部分で散々取り上げておりますのでここでの説明は割愛させていただきます。

G2 金鯱賞:中間考察該当馬

★中間考察該当馬★
エアサージュ➄・ドゥレッツァ➀
ノッキングポイント➃・ハヤヤッコ➃
ブレイヴロッカー⑧・プログノーシス②
ヤマニンサルバム③

今回の中間考察該当馬は上記7頭とさせていただくことにしました。アラタだけがちょっと気になるところではあるのですが、当日の馬場次第で考えたいと思います。

今回も私の記事を最後まで読んで下さりありがとうございました。
結果が良いことも悪いこともありますが、毎週必死に考えて記事を書いています。ぜひ競馬予想の考え方の一つとして一緒に学んでいきたいと思っています。今後もよろしくお願いします!

予想には一切妥協しません!独自の指数データを日々改善させて的中率をあげていきます!