ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突

本作のパンフレットで、ブレーザーはM421出身であることが分かったが、この星の住民は狩猟民族の様である。
本話の内容は、東京23区を巻き込んだ親子喧嘩、むしろ親子のすれ違いである。真伏一郎(ネクロマス社CEO)・ユウキ親子が和解できてよかった。もっとも、そのせいで多数の死傷者が出たけどね。実際、ボイス ドラマによると、一郎はCEO職を辞任し、ユウキは隔離処分を受けているわけだし。
一郎はネクロマス社CEOとして、現代医療では治療不可能な妻の疾患を治療するために、ダムドキシンというナノマシン開発を主導した。しかし、その開発途中で、妻は死に、ダムドキシンは医療機器としては使えないことが分かってしまった。その一方で、ネクロマス社は、抗ダムドキシン用ナノマシン「アンチ・ダムドキシン」を開発した。
そこで、GGFはアンチ・ダムドキシンの兵器転用をネクロマス社に申し出た。その結果、第01話で、アンチ・ダムドキシンは試作品の特殊弾頭として、対バザンガ用に使用された。
結果として、本作において、ダムドキシンは呪いのアイテムになり、アンチ・ダムドキシンは希望のアイテムになった。前者のせいで一郎はパワハラ男になり(ニトウはその被害者の1人)、ユウキはダムノー星人に成りすましてでもその開発を止めようとした、そして、前者はネクロマス社神倉研究所に保管されていた怪獣達の細胞や遺伝子検体を取り込み、ゴンギルガンになってしまった。一方、後者はニトウの転職の手土産にされかけたが、SKaRD用の対ゴンギルガン用特殊弾頭と抗吸収プレートになった。
ゴンギルガンは弦人の第2子(ジュンの弟/妹で、まだサトコの胎内にいる)と対になっている。前者は命を持たないので、ユウキを取り込むことで、生物として進化しようとした。一方、後者はこれから生まれる命の象徴である。
ズグガンとダガヌラーは野生動物として、ダムドキシンとアンチ・ダムドキシンを恐れ、排除しようとしたのかもしれない。しかし、所詮は野生動物。結局は駆除された。
弦人から、父親としての苦悩とSKaRD(いわゆる「すぐやる課」)隊長(中間管理職)としての苦悩を感じる。
烈はGGF日本支部司令に昇進したとはいえ、相変わらず人使いが荒い。
怪獣映画で国会議事堂が破壊されることは定番とはいえ、本作スタッフは見事にやり遂げたものである。
ブレーザーはブレーザー光線でゴンギルガンを倒したが、ブレーザーの意思が弦人やその家族のそれらと同調することで、この光線が使えるようである。
最後のシーンで、弦人は自宅で部下達と焼肉パーティーを催した。この方が安上がりだからね。

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