機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)

本作(以下『NT』)は『機動戦士ガンダムUC』(以下『UC』)の後日譚である。
『UC』での悲劇がラプラス事件や一年戦争『機動戦士ガンダム』(以下『ファースト』)に端を発する一方で、『NT』でのそれらはブリティッシュ作戦『ファースト』やオーガスタ研究所(以下同研究所、『機動戦士Ζガンダム』(以下『Ζ』)など)に端を発する。
ヨナ、ミシェル、および、リタは「奇蹟の子供たち」と呼ばれたがゆえに、同研究所の大人たちに翻弄されたわけである。
身も蓋もないことを言えば、ヨナはミシェル、リタ、および、バナージに救われたようなものである。ミシェルとリタは死んだとはいえ、ヨナと和解できたことはせめてもの救いか…。
ミシェルはフェネクスを入手してまでも、リタに謝りたかった、引いては、ブリティッシュ作戦以前の頃に戻りたかったわけである。その意味では、彼女は「悲劇のヒロイン2号」である。
リタは本作における「悲劇のヒロイン1号」としか言いようがない。実際、フェネクスのテストパイロットに抜擢されたとはいえ、その体はフェネクスに取り込まれたようだし…。
結局、バナージが最終的に美味しい所をいただいたんじゃないの?
ナラティブの外装の変化→撃墜はヨナの心の変化を示し、フェネクスへの搭乗はリタとの和解を示している。
ブリックは結果的に、ミシェルの忠臣になっている。
イアゴ・ハーカナは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の時代から活躍しているベテラン軍人だが、本作における「良心」になっている。
ミネバは隠居の身(?)とはいえ、政治力を持っているようである。なお、彼女達がユニコーンを封印・管理している。
モナハン・バハロは野心家の割には、小物である。
ゾルタン隊は所詮「鉄砲玉」でしかなかった。その中でも、エリク・ユーゴは真面であったが…。
ゾルタン・アッカネンは歴代ガンダムシリーズのラスボスの中でも、一番の小物である。よく考えれば、彼はヨナの陰画かもしれない。ヨナは傍にミシェルとリタがいなければ、ゾルタンと同様の末路をたどったのかもしれない。
サイド6 学園都市 メーティスの住民が気の毒である。


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