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前回のタイトルが少し長いから、後編は略して「酒池肉林 ラーメンで締める日 後編」とすることにした。

横浜中華街で胃が脂とアルコールでコーティングされ、無敵になった我々は歩いて30分ほどのところにある野毛に移動。

夜になると、頭上にある赤い提灯とお店の看板が灯り、華やかさに、いかがわしい大人なスパイスが加わるんだな。って中華街にはそう言った店はなさそうだが。
むしろこれから向かう野毛の途中には伊勢崎町、ちょっと外れて日の出町、黄金町、曙町等男の欲望渦巻く街があります。
我々は女よりギャンブルに溺れる魚。
途中トイレで寄ったパチスロ店にて、ジャグラーに3人一列で並び、1000円勝負。
多分スロットの機械には10年近く触ってない。

正直ノリでやっただけなので1000円捨てるつもりだったが、
初めてスロットを打った友達は1000円が2000円に、私は1000円が3500円とチオビタドリンクに、そして学生時代我々の間では最強のスロッターで名を馳せていた友達は1000円が15000円に、、、ものの20分でこの増え方。

欲望まみれの学生時代ならこのぐらいの勝ちだったら突っ込み呑まれ、さらに突っ込んで財布の中身がスカンピンになり、鼻水垂らしながら帰ったものだが、我々はもういい大人。
みんな勝利でハッピー。
むしろこの金で早く飲みに行きたいということで、バチっとやめて目的の野毛へ。

様々な欲望の渦に巻き込まれないように懸命に船を漕ぎ、なんとか目的地野毛に到着。

今夜我々が溺れていいのは酒だけだ。
この街は溺れさせてくれるお店がたくさん並んでる。
しかし今日は土曜日。
中華街もそうだったが、この人の多さは全盛期に戻りつつあるなと実感。
野毛を愛する飲兵衛ならお酒でコロナもインフルも吹き飛ばす勢いだろう。

中々いい時間なので、どこもかしこも混んでる混んでる。
人気店は入れる見込みなし。
30分近く歩き、老眼一歩手前の眼で20分も回るリールを見て眼精疲労を起こした酔っ払い3人は、これ以上歩いて店を探す気力はなく、野毛のみんなに愛される「野毛 串兵衛」に吸い込まれていく。

だいぶ時間をおいたが、正直まだ胃の中でチャーハン、水餃子、春巻き等がワルツを踊っていて、肉が入らない、、、焼き鳥より、キャベツに逃げる。

酒に溺れると息巻いた私は結局、2杯でギブ。
そろそろ暖かい布団で寝たくなったので締めようと思ったが、1000円を15000円に変えた錬金術師がラーメンを食べたいとゴネはじめる。

奢りを条件に締めのラーメンへ。
もはや奢りでも行きたくないぐらい腹パンだが、、、

ここに来て豚骨!?
って思うところだが、細麺でサッと食べられるからまだ完食の望みはある、、、

メニューを開く。
気になる「泡ラーメン」がある、、、
普段ならノータイムでチョイスするが、今この瞬間は写真を見るだけで胃にダンベルをぶら下げられた感覚。
とりあえずノーマルな豚骨をチョイス。

前の馬鹿どもが美味そうに啜り始めたが、もはや見てても全く食べたい気持ちにならない、、、そして私の前にも着弾。
もはや半泣き。
男の子は泣かない。
観念して一口啜る、、、、、ん?
啜る、、、んんん??、、、!?

美味いじゃないですか!!
比較的スッキリな部類の豚骨。
今の私には丁度いい!!
紅生姜も入れてさっぱり。
問題なく完食!!

いやー冬の寒空にはやっぱラーメンでした。
身体も暖まり最高の締めを飾れもう満足。
桜木町に向かって歩くおじさん御一行様。

みなとみらい。ロープウェイできてから来てなかったので、遠目で見学。
流石にみなとみらいの光は我々には眩しすぎる。
おしゃれに釣られたあの箱の中にはアベックが身を寄せ合って愛を語らってるのかな。
見上げるおっさんズ。

「寒空に豚骨くさい白い息が登っていく。」
純文学っぽく締めたところで解散。

また会いましょう、また会いましょう。

おわり

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