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無視していた感情と、子宮頚がん検診

これから産婦人科へ子宮頚がんの定期検診を受けにいく。
そわそわしている。

同居してるワダくんに、嫌な態度をとってしまった。
ワダくんが私の言葉や態度を受けて、少し不機嫌になって、昨晩も今朝もギスギスした空気。
こんなふうに、やつ当たりしかけてやっと、自分の状態に気づけた。

昨日は友人の家に泊まっていたワダくんが帰って来て、私は話が止まらない。
自分でも「私よくしゃべるな」と自覚があって、その時は会えたことが嬉しくて話したいのだと思っていた。
今思うと話したいというより、とにかく話さずにいられない感じだった。
さんざん話に付き合ってくれて、ついにいらぬ質問まで投げかけられて応えたくないワダくんは、私に「雑なんだもん」と言って先に布団へ入った。
私は夜中ずっと落ち着かず、YouTubeをききながら、制作中のペーパークラフトをひたすらカッターで切り組み立て…(何日もかけているけれどまだまだ終わらない↓)

U-NEXTで中村明日美子原作の映画「ダブルミンツ」、そして原一男監督のドキュメンタリー映画「さよならCP」をみながら、夜明けを迎えた。

曇り空、しずかに窓があかるんでいく。
夜が明け疲れ切って、やっと眠りについた。

お昼頃に起きて、出かけるワダくんを見送り、一人になってやっと自分の状態に気づく。
なんでこんなにギスギス、私は苛立っているのだ…と少し冷静になる。
そういえば生理直前で過敏になっているかも、子宮頚がん検査が不安なのかも、仕事のことで緊張状態にあるのかも…などなど。
考えてみたら、次々に不安なことや緊張することが浮かぶ。

私は自分の中に生じている、この不安や緊張、体調を、全力で無視していたのだった。

初めて子宮の検査をした時に、座っているとジイーーーーーという無機質な音とともに、部屋の宙空に昇りながら、両脚を開かれる機械の動きにただなされるまま、開脚した私は、最高潮に緊張。
心臓のバクバクと自分の熱い体温、対して、宙空で涼しい空気を股の間に感じながら、
馴染みのある産婦人科の先生の声を合図に、私の子宮めがけてなまあたたかいジェルのついた棒がスルッと入り、中をグルグルっと回転する。
私はそのえもいえぬ感覚に、緊張も何もかも頭が真っ白に。
一瞬で終わって、機械から降りると、驚きのあまり立ち上がれなくなり、先生に案内されてしばらくベットで休ませてもらった。
この時の経験は、大げさだと思われそうだけれど、忘れらない。
産婦人科を通院している全女性、そして出産を経験したすべての女性へ、す、す、す、凄すぎる……と畏敬の念に打ちのめされたのだった。
そののち何度もここの産婦人科で検査をしてもらっている(何より先生がおおらかで爽やかな大ベテランなのでとてもいい)。

この時のことが思い出されて、かなり緊張して不安になっていた。
私は自分のネガティブな感情に気づいてあげることが苦手で、混乱や苛々になってしまうことがたびたびある。
親しい友人が、私の分まで怒ってくれることもあった。
ワダくんと暮らしてさまざまな喧嘩を重ねるうちに、自分のネガティブな感情を無視しがちなことに気づくことができた。

こわい、ドキドキする、悲しいがここにいる。

これまで無視されて暴れていた感情たちが、「ここにいていいんだ」とほっとして、私の中で暴れまわるのをやめた。

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