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乗り越える面白さ~チャレンジユニバーシティ高松2021

チャレンジユニバーシティ高松とは

先日チャレンジユニバーシティ高松2021にアドバイザリーボードとして参加しました。チャレンジユニバーシティについては「青少年事業の新しい形」や「チャレンジユニバーシティ公式ページ」を見て頂きたいと思いますが、高松では私が2020年に高松青年会議所の会員研修委員会の委員長であったときに第1回目を開催した事業です。

2020年に開催したときの主目的は、①大学生が真剣に地域課題に取り組める機会の提供②1年目のメンバーのスキルアップ③地域へのアイデアの提供でした。コロナ禍の状況ではありましたが、高松の温泉地である塩江町を対象に、フィールドワークとグループワークで新しい観光プランを生み出しました。

チャレンジユニバーシティの流れ

高松では第二回の今年も入会1年目の青年会議所メンバーが所属する会員研修委員会がチャレンジユニバーシティ高松2021を開催しました。テーマは「庵治地域のブランディング」でした。

チャレンジユニバーシティ事業は、大きく3つに分かれます。
①フィールドワーク又は講演

フィールドワーク

フィールドワークでは、実際に地域の特徴的な所などを見学し、地域の方と話をして地域の特徴や課題などを発見します。地域の方や有識者の講演によって概要を知る場合もあります。

②グループワーク

グループワーク

グループワークでは、設定されたテーマに対し、フィールドワークでの経験をもとにグループで解決策を考えます。グループにはそれぞれ1~2名の青年会議所メンバーのファシリテーターが付き、グループワークをサポートしていきます。

③発表

発表

アドバイザリーボードにグループワークで考えた解決策を発表し、コメントをもらいます。アドバイザリーボードには、地域の方や有識者などが入り、解決策に対し遠慮なく意見をつけます。

チャレンジユニバーシティではこの①~③のプロセスを繰り返すことによって、解決策の質をどんどん向上させていきます。チャレンジユニバーシティ高松2021では、1泊2日で冒頭に地域観光についての講演を聞き、地域の特産品であるハマチの養殖や墓石で有名な庵治石の採石場などの見学をしました。そして、最終発表を入れて3回のアドバイザリーボードへの発表の機会がありました。グループワークは深夜に及んだチームもあり、最後まで議論が白熱していました。

チャレンジユニバーシティ事業のポイント

昨年は設営側でしたが、今回アドバイザリーボードとして参加をさせて頂いて改めてチャレンジユニバーシティ事業の良さを感じました。

ポイント1:学生たちが成長する

発表において、アドバイザリーボードからは、それぞれの目線で学生のアイデアに対し本質的な課題や重要な点を容赦なく突きつけられます。それに対し、チャレンジユニバーシティ事業では、ファシリテーターのフォローを得て、アイデアを補強するというよりも、より高いレベルでテーマを実現するアイデアを出すことが求められます。

このテーマを実現するアイデアを出すプロセスでは、小手先の課題解決能力というよりも、「積極性」・「コミュニケーション能力」・「柔軟な思考」などが磨かれます。たった1泊2日ですが、アイデアの質がどんどん上がっていく面白さを感じた学生たちのプレゼンは、1回目の発表と最終発表では質が大幅に向上し、学生たちの成長が強く実感できました。

ポイント2:地域とのつながりができる

チャレンジユニバーシティの開催にあたっては、フィールドワークやアドバイザリーボードの選定、そして開催場所の選定などにあたって行政・企業・住民などの地域の協力が不可欠です。青年会議所の予算は決して多くありませんが、地域の協力を得ることによって最低限での予算で事業を実施することができます。この地域の協力を得るプロセスによって、青年会議所メンバーと地域の人々とのつながりが生まれます。このつながりは、他の事業実施はもちろん、会員拡大やメンバー自身の社業の成長につながります。

ポイント3:青年会議所メンバーがレベルアップする

チャレンジユニバーシティ高松は、高松青年会議所の1年目の新入会員が所属する委員会で実施しています。チャレンジユニバーシティはある程度やり方が確立しており、資料としてまとめられているので、ゼロから事業構築する必要はなく1年目の新入会員でも開催することが可能です。しかし、成長する学生たちを見て刺激を受け、地域の方々との交流でつながりを広げることの価値を知り、運営面で自分のスキルの向上を実感することができます。

JCIミッションにある通り青年会議所が「青年に成長と発展の機会を与える」場所であることを実感し、その価値を感じてレベルアップ(=発展)することになります。新入会員メンバーの青年会議所に対する見方を大きく変えるきっかけとなっていました。

伝えるべきは目的ではなく、やり方

会議の目的や内容は都度変わりますが、会議のやり方はそう簡単に変わりません。会議のやり方をある程度安定化させることにより、効率的に様々な目的を達成することができるからです。これと同じで、チャレンジユニバーシティも目的ではなく、やり方をうまく伝えて、様々な目的を達成するための道具として使われるといいなと思いました。


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