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トッテナム vs チェルシー マッチレポ

トッテナム VS チェルシー マッチレポート 

 こんにちは、たけぼと申します。今回が初投稿。これから不定期で分析記事を書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

さて、4位スパーズと3位チェルシーという中で行われたロンドンダービーは、内容・結果ともにスパーズが圧倒し、チェルシーにリーグ初黒星をつけました。勝利の要因として、立ち上がりから守備のはまったスパーズが、相手が修正を加える前に2得点できたことが挙げられると思います。前半のスパーズの守備と攻撃の形に注目して分析していきます。

両チームスタメンはこちら。

<試合結果>
トッテナム     3 - 1     チェルシー
8分 アリ
16分 ケイン
54分 ソン・フンミン
                   85分 ジルー

<スパーズの守備>
 スパーズはこの試合ハイプレスを採用しました。チェルシーはD・ルイスからビルドアップを始めることが多いです。D・ルイスがボールを持ったときのスパーズの選手の役割は
ケイン…縦パスのコースを切りながらM・アロンソも見る
ソニー…サイドチェンジを阻止するためリュディガーと一定の距離を保つ
アリ…ジョルジーニョをマンマーク
シソコ…アザールへの縦パスを警戒。コバチッチにパスが入ると、前を向か せないようにスプリントしてプレス
オーリエ・フォイス…アザールとモラタを警戒、アザールが下りるとフォイスもついて行き、空いたスペースをオーリエがカバー


大体こんな感じ。チェルシーはオーバーロードを作って崩そうと試みますが、アリがジョルジーニョに仕事をさせませんでした。D・ルイスはフィード能力も高いため、ウィリアンの裏めがけてロングフィードを蹴ることもありましたが、一本のパスでピンチになるような局面は作らせず、しっかりと対応しました。
アザールに縦パスが通ったり、フィードからの競り合いでセカンドボールをカンテに拾われたりしたときは後退せざるを得なくなりましたが、決定機までは作らせませんでした。

<はまりにはまったゲーゲンプレス>
スパーズがこの試合で特にすごかったのが、ネガティブトランジションの局面だったと思います。スパーズはゲーゲンプレスを採用しゲームを有利に進めました。特徴的なシーンを2つ挙げたいと思います。
まずは前半2分のシーン。アリへのスルーパスはGKにキャッチされ、GKはすぐさま右SBのアスピリクエタへスローイング。GKが投げた瞬間からスパーズの選手はスプリントを開始します。ボールホルダーに最も近いシソコがカンテのマークを捨ててプレスに向かうと、ケインとダイアーがそれに連動してカンテのマークに向かいます。縦のパスコースはデイビスが密着マーク。結果的にパスミスを誘い高い位置でボールを奪うことに成功しました。

 もう一つも前半序盤のシーン。スパーズはボールが奪われると分かった瞬間から切り替えてプレスに向かい、後ろもそれに連動して動きました。その中でも、アリとエリクセンはパスコースを切りながらプレスをかけるのが非常にうまい克つ迅速で、相手に考える時間を与えさせませんでした。

スパーズは2-0にするまでの16分間で6回、高い位置でのボール奪取に成功しました。前進を許す前にファウルで止めた場面もありはしましたが、序盤で相手に与えたチャンスはごくわずかであり、完璧に主導権を握って試合を進めました。

<スパーズの攻撃>
スパーズは追加点をあげるまでに他に3回の決定機を作っており、その後も勢いは止まらず前半で7回もの決定機を作りました。前半もっと点が入っていてもおかしくはなかったと思います。その決定機は主に
・パラレラからのチャンス
・ロングカウンター
・セットプレー
の3つに分類できます。また、右サイドからの攻撃が多く見られましたが、その要因として、M・アロンソの上がりにより空くスペースの活用とそのスペースを埋めるジョルジーニョの守備能力の低さが挙げられると思います。今回はパラレラでの攻撃に注目したいと思います。

<パラレラ>
パラレラとは、タッチラインと平行にボールを受ける動き(参照:サッカー戦術分析 鳥の眼)のことです。この試合スパーズは中盤が持ったときにFWの選手が高確率でこの動きを行いました。前半、パラレラで3回、ゴールに繋がるセットプレー獲得を含めると4回の決定機を作りました。その中でもソン・フンミンが抜け出した12:20のシーンを挙げてみます。

ソン・フンミンやケインは右サイドでのパラレラを多用し、そのほとんどを成功させました。M・アロンソは常にディフェンスラインより高めの位置をとっており、パラレラはそのスペースを使うのに有効な手段でした。また、画像のシーンのようなカウンターの場面では、カバーに入るのがそれほど守備能力の高くないジョルジーニョであるため、容易にカウンターを成功させることができました。

スパーズはパラレラを行う選手を囮に使った攻撃も見せました。次のボードは前半13分のシーンです。シュートを撃つことはできませんでしたが、相手の守備を翻弄した完璧なロングカウンターを見せました。

他にも、右サイドでパラレラを行い、相手CBがつられて空けたスペースにアーリークロスを送り込むなど、パラレラを使った多様な攻撃を見せました。

<総評>
スパーズは、優位に前半を進めた後、後半9分に3点目を決め、勝利を決定的なものにしました。チェルシーは後半修正しながら反撃しようとしましたが、主導権をつかむことはほぼなく、1点を返すのみに終わりました。しかしチェルシーはこの試合PKを1回(もしくは2回)スルーされており、もし同点(または逆転)していれば後半が全く別のものになった可能性はあると思います。

<感想>
筆者はスパーズファンなので、久しぶりにいい内容の試合を見てとても楽しい観戦になりました。初めての分析記事でまだまだ未熟な文章ですが、これからも頑張っていきたいと思います。読んで頂きありがとうございました。

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