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軽量ドラムマシンのススメ

今回は、ドラムマシン(ドラムサンプラー)のプラグインをご紹介する。アコースティックドラムではなく、あくまでドラムマシンである。すべて完全無料だが必要充分な機能があり、何よりも動作がとても軽く OS 環境もほぼ問わない。留意点として、プリセット音色が用意されておらず自分でトリガーしたい波形ファイルを事前に揃えておくか自作しておく必要がある。それならば DAW 付属のドラム音源で充分だと考える方が多いとは思うが、例えば Ableton Live や Bitwig Studio 等のメインシングルウィンドウ下部のペーンでドラムキットを編集するよりも、独立したプラグインウィンドウとしてメインウィンドウとは別に表示させるほうがアクセスしやすい場合があると私は感じている。そしてドラムキットを保存しておけば、DAW や OS を変更しても作ったキットがそのまま使える利点がある。繰り返すが、何よりも動作がとても軽い。

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Speedrum Lite
https://www.apisoniclabs.com/
VST , VST3 , AU プラグインで、macOS , Windows , Linux 対応。16 パッド。ローパスとハイパスを装備している。パラアウト可能。ファイルブラウザを内蔵しており、フォルダ内の音色を次々と変更して試せる。オプション設定で編集対象のパッドを MIDI で叩いたパッドに自動で切り替える設定にしておきたいところ。オープンハイハットをクローズドハイハットの音でカットする等のチョーク機能完備。インターフェイスの大きさを 8 段階で変更可能。WAV , AIF はもとより、FLAC , MP3 , OGG の読み込みにも対応している所が面白い。

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Sitala
https://decomposer.de/
VST , AAX , AU プラグインで、macOS , Windows , Linux 対応。スタンドアロンアプリとしても動作する。MIDI マッピングを B0 から B4 内で変更可能な 16 パッド。パラアウト可能。チョーク機能も完備。コンプレッション機能がユニーク。デフォルトで 808 キットが搭載されている。こちらもファイルブラウザ内蔵。

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SFX8
https://socalabs.com/synths/sfx8/
VST , AU プラグインで、macOS , Windows , Linux 対応。ファミコンで使われている効果音の様な音色を生成できる Sfxr , Cfxr, Bfxr といったスタンドアロンアプリをプラグイン化させて、別々の 16 個の音色をパッドとして使えるようにしたもの。サイン波やノイズ等から音色を作り込むのも良し、ランダマイズして偶然できあがった音でキットを組むのも良し、と使っていて楽しい。

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何れも膨大なライブラリなどとは無縁のプログラムなので、例えば 256GB の内蔵ストレージのノートパソコンであったとしても、お気に入りの自作ドラムキットのみを持ち歩くことができる。蛇足になるが、容量を極限まで削りつつもモダンな機能を備えた DAW をお探しならば、MuLab 又は Reaper を試してみてほしい。もちろん Renoise も忘れてはいけない。

武茶

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