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【わたしとTAKEFU vol.9】好きなものを、より好きになれるスキンウェア


好きなものを、より好きになれるスキンウェア

vol.9 Bodyworker E


今回はTAKEFUとのご縁も深い、ボディーワーカーのEさんにお話をうかがいました。クラシックバレエのダンサーとしてイギリスに留学、ご活躍後、現在は、ボディーワークを通して多くの方の身体の状態を整える、身体のスペシャリストです。北海道と東京を行き来しながら多忙な日々を送られているEさん、多くの方の心身について真剣に向き合ってきたからこその深いまなざしがありました。


―はじめに、TAKEFUとの出会いを教えてください。

​E「7年ほど前、ボディーワークのレッスンでTAKEFUのバスタオルに触れたのが最初ですね。東京でグループレッスンを受けて下さっていた方の中に長年のTAKEFUの愛用者の方いらっしゃって。

当時、個人レッスンをする際にはクライアント側に場所を用意していただく形をとっていたのですが、その方が借りてくださった場所にTAKEFUのバスタオルが置いてあったんです。

​施術の際、衣類やタオルの上から身体をさするのですが、僕、合繊が身体に合わなくて、こするとその繊維やほこりが飛んですごいくしゃみが出てしまって…。なので、合繊の衣服を着ている方への施術の際にも問題が無いよう、普段から自分の綿のバスタオルを持ち歩いていたのですが、その日は用意してくださっていたバスタオルを使ってみたんです。

使い始めると、あれ、なんか違うなって感じて。肌触りや擦った時の掌の擦り感がなんか違うって思いながら、施術していた方の身体や筋肉に触れると、あれ、なんか普段と緩み具合が違うなと。

これってなんだろう、自分の技術が上がったのかな?と思ったりもして(笑)でも違うな、“このバスタオル、なんだろう”という疑問が湧いてきました」


―意外でした、すでにTAKEFUの特長などをご存知だったのではなく、前置きなく使ってみて初めて、ということなんですね。

E「そうなんです、予想外の出会いでした。その後、ご縁があって社長の相田さんとお会いする機会があって、僕のセッションを受けてみたいと言ってくださって、そのときにこの布なんですかって聞いてみました。

それがTAKEFUとの最初の出会いですね。そこで相田さんにTAKEFUの繊維のお話をうかがって、ぜひTAKEFUのものを着てみたいと思って。それからレッスンで東京を訪れるたびに、身につけるものが段々と増えていって、今に至るという感じです。

僕自身、自分の身体に問題を抱えていて敏感で、なるべく体に優しいものをと心がけていたので、だからこそあのバスタオルとの出会いは衝撃的でした。」

―ご自身も問題を抱えられていたからこその、身体からの明確なメッセージだったのですね。現在は多くの方の身体を整える忙しい毎日を送られていますが、レッスンはいつ頃からされていたのでしょうか?

E「日本に帰ってきたのが、この出逢いの5年前くらいで、その3年後くらいから人に対して始めたので、10年ほど前からですね。

元々、自分の身体を治したくてやっていたので、人に対してやるものではないと思っていたのですが、ぜひやって欲しいという方がいらっしゃったのが始まりです。

その方たちの中には、がん患者さんのような、より深い問題を抱えた人たちも多くて、病院でできることがないのでと…。

僕に少しでもお手伝いできることがあるなら、と始めました。蓋を開けてみたら、その方たちもTAKEFUをご存じで、実は入院してた時も身につけていたというのも後からわかったり。

僕の知らないところでTAKEFUって存在してたんだけど、意識を向けてなくて見えていなかっただけで。知ってからは日常のいたるところでTAKEFUに気付く、というような感じで、今は完全にTAKEFUに囲まれた状態ですね。今日もTAKEFU以外に身につけてないです。」

TAKEFU和布


―たくさん愛用してくださっているEさんがTAKEFUで特に好きな製品を挙げるとしたらどれですか?

E「最近はスカーフがすごくお気に入りですね。あとは、どこに行くにしてもTAKEFUのバスタオルとベビーソフトを必ず1枚ずつ持ち歩いています。

バスタオルは巻けるし被れるし、出張などで移動が多いので、膝掛けにしたり。就寝時も枕は使わず、TAKEFUのバスタオル首に巻いて寝ています。

もちろん家でも、寝具は全部TAKEFUですね。ベビーソフトは汗を拭いたり手ぬぐいとしても使えるし、薄いからすぐ乾くし、軽くて実用性もあって本当に使い勝手がいいですよね。下着もラインナップが増えて愛用しています。

上に着るものは、ジーンズとかは大丈夫ですが、上半身のほうはより肌が敏感なのでインナーのTシャツは必須ですね。出張の際も、僕はホテルの備え付けのものは着ないので、バスタオルと、季節に合わせたTAKEFUのパンツ、インナーのTシャツと長袖一枚は持って行きます。

三種の神器としては、ベビーソフト、バスタオル、Tシャツなどのインナー類でしょうか。」

―まさにTAKEFUといえばという3アイテムですね。ボディワーカー同士でおすすめするとしたらどのアイテムでしょうか?

E「TAKEFUのパンツ系は動きやすいですし、癒布のゆるパンツは特に良いですよね。最近は踊りの稽古はしないんですけど、家で自主練する時はいつも履いて練習しています。僕は昔アトピーだったので、合繊のレオタードがすごく嫌だったんです。ナイロンで汗をかくと赤く炎症を起こして痒くなってまって、ギトギトして肌にくっついて着心地も気持ち悪くて…。

踊りは好きだけど、踊りを練習するためのものが嫌いというジレンマでした。TAKEFUってスパッツも本当に優秀で、動きやすくて汗もしっかり吸ってくれる。なんでこれ小さい時になかったんだろうって思いました。

あとは、冬山を登ったり、スキーとかスノボなどウインタースポーツもするのですが、登山用のものってメリノウールなど、合繊のものなんですよね。そういった機能性インナーは速乾性があるので、汗をかくと肌から水分を奪って静電気を起こしたり臭いも出てきたり、肌もカサカサして痒くなってしまう。

でも、TAKEFUのスパッツとか癒布のレギンスとか履くと本当に不快感がないので登山もスキーも何も気にせず楽しめます。そんな、“好きなものを、より好きになれるスキンウェア”というのがTAKEFUの強みだと僕は思うんです。先程お話した、好きなものをやるためにユニフォームとして着なきゃいけないもの、それがやさしくなかったりするのが、今の世の中というか…。

アトピーの子たちも、アウトドアスポーツをしたいけど、スキーのグローブとかフリースを身につけると痒くて、それが嫌になって、そのスポーツをするのも嫌になっちゃう。それはすごくもったいないこと。僕は、“好きなものを、より好きになれるスキンウェア”という意味ではTAKEFUは本当に救いだなって思います。

踊りでもそうで、TAKEFUを着ると心地いいから、もっと踊りたいし動きたいし、もっと活動的になれるというのがTAKEFUにしかできないことです。いくら言葉でTAKEFUって優しい肌触りで、環境にもやさしくて、静電気も起きづらくて、すごく心地いいんですよって説明してもなかなか分かってもらえない。

でも逆に使ってもらえたらその良さは必ず伝わる。これを着ただけで救われている人もいると思うんです。僕もTAKEFUと出会うまでは、なんとか心地よさを追求して、なんとか補っていただけで、自分の理想とする心地良さっていうのはやっぱり作れなくて…どんなに探してもそれがなかった。

でもTAKEFUは“本当に”痒い所に手が届く、そこに投げかけてゆけるという点が、世の中の他の製品との大きな違いだと思います。」



―確かに、TAKEFUには“必要としている人に届けたい”という想いがありますよね。

一方で、先ほどおっしゃっていたように、やっぱり実際に使ってみないとその良さが伝わりにくかったり…そういった方に届けるための出会いの場はどう作っていくと良いでしょうか。

E「すこし広い話になってしまうのですが、これは現代の問題にもつながることで、“知識で動かない”ってことでしょうか。

頭で理解するんじゃなくて、より体験する・体感するというものを優先にして行動していく。体験する・体感する・人と接するっていうことの気持ちが先にあって、そのあとから行動が生まれればいいのになって思うんです。

でもそれがないのに動こうとする人っているじゃないですか、行動すればいいでしょ、みたいな…。」

―“何か行動しなきゃ”という漠然とした圧迫感も今の時代あるような気がします。


E「そう、でも行動するにも定義づけや目的意識っていうのがぼんやりとしていると、結局行動力って生まれない。

なんで僕はこれを体験・体感をしようとしているのかっていうのを、先に定義づけしていった方が行動を生みやすいよねっていう。

僕も、踊るってことは自分のやりたいことだったのですが、なんで踊りたいのか、なんでクラシックバレエがやりたいのか、というのがぼんやりしていて、だから、なんだか練習に身が入らなかったりもしていた。

でもそうじゃなくて、踊ることって人を喜ばせる機能があるんだって、じゃあもっと喜ばせたいなって、じゃあもっと練習しなきゃって…!」



―自分の内側から湧き出してくる気持ちに基づいた目的意識って大切ですね。

E「一方で、そこからどう練習するか考えすぎてしまうと、身体が動かなくなったりしてしまいます。だから、僕はやっぱり知識が先行しない方がいいと思っています。たしかに、こういうやり方で、この手順でこうやっていけばいい、みたいな情報とか知識も大事ではありますが、知識が通用する次元って実は狭くて、これ以上のステージに行きたかったら知識がないほうがよかったりするんです。

知識が行けるレベルって、ある程度決まっている。ということは、逆に言えば誰にでもできるってことなんです。ネットを検索すればある程度の知識はみんな均一に得られる、でもそれ以上の感動はそこに没入しなきゃ絶対得られない。

登った人にしかみえない景色とか、やった人にしかわからない気持ちとか。さっきの痛みや悩みのこともそうで、その痛みを経験したからこそ、TAKEFUという製品に出会ったとき、“これ、すごくいい”という感動が生まれる。でも、現代では特に、多くの人が知識だけで物事を解決しようとしているからなんだか感動がない。一応解決自体はできるけど、感動もないから次に続かない。だからもっとやりたいってならなくてモチベーションが続かないんです。

僕は、人と接するとき、本当にいい出会いを作ろうと思ったら、知識で繋がる出会いなんてちょっと悲しいなというか、寂しいなと思います。お互い体験したからこそ、“そうだよね!”ってなる瞬間があるし、それがあると、一生続いていく。

TAKEFUとの出会いもそうで、僕自身、これまで突き詰めてやってきて、相田さんも突き詰めてやってきて、TAKEFUの皆さんも一生懸命突き詰めていい製品を作ってきて、そこから出会うから感動がある。知識だけではその感動は絶対生まれないと思うんです。数字、データ、知識、頭の良い悪いとか、そんなエビデンス先行になってしまう。

それよりも、もっと“人間らしさ”っていうのが先行しないといい出逢いにならないんじゃないかなって思うんですよね。」



―ショップで商品をご案内するときも、商品に触れて実際に体感していただくとお話が弾むことが多いです。試着会をやってみては?というアイデアも社内でありました。月に一回くらい、もちろんその日に購入していただかなくても、まずはぜひ着てみてくださいって。お時間に余裕があればぜひご試着で、ご自身の肌で触れて感じていただけると嬉しく思います。

E「たしかに今の時代、売る場所というよりも、体験・体感する場所を用意してあげる方が重要だと思います。購入は帰り途中でネットでできたり、買う手段は昔より豊かですよね。

言葉ではなく、体感してもらった方が身に染みてわかると思いますし、そっちのほうがほんとうに“腑に落ちる”。

その積み重ねが良い出逢いを作っていくんじゃないかな。もちろんカタログとかで知ってもらうのもいいのですが、体験会みたいなものできたら、自然とファンができるのがTAKEFUだと思います。

より体験・体感の創出場所を作ってあげると、ものは自然と動くし、いいものは広がっていくから。」

―ただ、ネット社会だと実際にその場所へ運ぶ足が遠のいてしまいがちでもあります…。

E「そうですね。たとえば、僕は坂東玉三郎さんが好きだったんですけど、僕が若い頃はインターネットもスマホもなくて、その人を知るためにはその人の舞台を観に行かなきゃいけない時代でした。

今は“玉三郎”って検索したらいろんな情報・画像とか動画とかが出てきて、それで知った気になってしまう。昔は、その世界のトップを見るためには、足を運んで実際に見て、だからすごいんだ!という感動があって、だから目標にしてがんばろう、となっていました。

でも今の時代は、自分がやろうと思っている分野で、たとえば動画などで気軽に、いわゆるトップという人たちを見ることができてしまって、天井を見てしまう。たくさん天井を見てしまうから、こんな人たちに比べたら、あー私は、こんな風にはなれないや…って諦めてしまう。」



―その思考の流れ、わかります。誰しもきっとどこかで感じたことがあるかもしれません。

E「なんだかすごく難しい時代になっているな、と思います。いい時代だけど、気軽にいい物を見られる時代になったけど、気軽に諦められる時代にもなっている。だから、さっきの体験・体感の話に繋がるのですが、いま、二次元の世界が豊かになっているからこそ、生のものをみる、生の人と触れ合う、そんな、アナログの体験をもっと多くしていくとバランスがとれて自然と道ができると思うんですよね。

現代の10代20代とか若い子は多分そこのバランスを崩してしまう子が多いんだと思います。こういう環境のせいっていうか、その人自身のせいではなく時代のせいのような。でも、バーチャルとか二次元の世界をいくら大事にしても、実際の現実の中で道は切り開かれていかない。

難しく考えちゃう時代になっているけど、いくらテクノロジーが発展したとしても、人間である以上シンプルで、美しいと感じる、美味しいと感じる、そこは必ずアナログで、体験したことは消えないんです。」

―それぞれの“自分自身の気持ち・感覚”は不可侵ですね。

E「そこにもっと寄り添っていく、ということだと思います。“寄り添う”というのは『守布』など、TAKEFUのテーマの中にもありますよね。

​現代社会で生きる人たちも“自分の気持ちに寄り添っていく“ことを大事にしていく。比較しないで。その、見ることは大事だけど、見ているものと自分を比較して、自分がそれよりうまく出来てないんだって思う材料として見てしまうと、たぶん天井がありすぎて、より自分にはできないんじゃないかっていう想いが強くなってしまうんですよね。

それはすごくもったいないこと。ネットって生かすものだけど、いつの間にかネットの犠牲になってしまっている、若い子たちにはいい意味での活用をしてほしいなって思います。

ちょっとネットで知ったことに対して、ただ、”すごい“とか、”きれい“とかで終わるんじゃなくて、実際はどうすごいんだろうか?そこは本当にきれいなんだろうか?と思って実際に行ってみる。

僕が山登りが好きなのはそこなんです。写真などで見た綺麗な場所をほんとにきれいなんだろうか気になって、実際行ってみたら本当にすっごいきれいで感動があって、それが記憶に残るイメージになっていく。

誰かの記録を見ている状態ではなく、自分の記憶として残る行動をしてほしい。今の時代、大人・子供に関係なく自分の言葉で話していない人が多くなったなと感じていて…、ただ、本当の自分の言葉って体験・体感を通してでしか出てこないと思うんです。

ほんとにきれいだったよ!って自分の言葉で言えたらその感動って伝わって、聞いた人はじゃあ私も行こうかなってなる。

TAKEFUの良さを伝えていく上でも、それがすごく大事なんじゃないかなと思います。」


“自分自身の気持ちに寄り添うこと”。いつの間にか気づかないうちにないがしろにしてしまっていたかもしれないとはっとしました。一番に自分に寄り添うことができるのは他の誰でもない自分自身です。

疲れた時や気持ちが不安なときは心地良い楽な格好でゆっくり休む、好きな事をしているときは快適な格好で思いっきり楽しんでさらにそれを好きになっていく。

特別なこととしてではなく、それを誰もが当たり前にできる社会、そして未来であってほしいという願いのこもった言葉のひとつひとつでした。

インタビュアー・のい

1991年生まれ。SHOP of TAKEFU “eau“勤務。趣味は美味しいものを探して“うまみメモ”にストックすること。お気に入りのTAKEFUアイテムはアーム&レッグウォーマー、リラックスパンツ、スパッツ。


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