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自転車に乗ると、なんで瞑想状態になるのか
最近わかったことがある。

風の音だ


瞑想アプリを探していて、音楽以外に雨音などがあるのは知っていたが、扇風機の音や、風の音、嵐の音などがあるのを見つけた。

そういえば、なにかの瞑想の本にも書いてあった。うるさい場所、工事現場や高速道路の側などのほうが、雑念が湧きにくいそうだ。

人間は静寂に耐えられない生き物なのだろうか。

耳を塞げば、静かになる様な気がするが、あまりにも静かだと、自分の呼吸音や脈打つ鼓動が気になってくる。その音に集中することもあれば、息苦しくなることもある。

風の音は、不思議だ。

木々がざわめく音とは違う。

遠くで轟轟と鳴ったり、耳元でシュルシュルと鳴ったりする。

目には見えない実体のないものが、なんであんなにいろいろな音色を発するのだろう。
何が鳴っているのだろう。

YouTubeがなにかで、宇宙の音というものを聴いたことがある。風の音に似ている。何が音を発しているのだろう。


びゅうびゅうと風切る音が耳を覆い、さっきまでの会話とか、さっきまでの匂いとか、さっきまでの誰かの気配を吹き飛ばし、その音とは裏腹に静かな領域にすとんと入る。

目は開いて安全を確認してる。どの道を行くのか頭も働いている。腕はハンドルを操作し、脚はペダルを漕いでいるのに、何処か遠くから自転車を漕ぐ自分を見ているような、景色に溶け込むみたいな、不思議な感覚になる。風の音に包まれて。

目的地について、走るのを辞めた途端に音は消え、ふと我に帰る。もう意識は仕事に向かっている。


これを日に何度も繰り返す。


訪問介護の仕事を始めた頃と、スピリチュアルなブログを見たり情報を拾いに行くようになったのはほぼ同時期だ。重なりあったこのふたつは、不思議に私の中で化学反応を起こして、ものの見方や感覚をガラリと変えた。

それは、ふざけて自転車瞑想などと名付けたけれど、これによるところが大きいのかもしれない。

私には、の話である。(笑)

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