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第4回 自らの治療方針を見つめ直した、渡邉院長、苦難の1年間について

蒸し暑い日が続いていますが、長与町(長崎県西彼杵郡)のみなさま、いかがお過ごしでしょうか。体調など崩されていませんか?長崎県西彼杵郡長与町にある「渡辺歯科医院」で受付を務める出田(いでた)です。

前回までのnoteはお読みいただけましたか?渡辺歯科医院に来院される患者さまからも感想をちらほら頂くようになりまして、嬉しい限りです。さて、今回からは、これまでとは少し内容を変えた記事をお届けします。テーマは『渡辺歯科医院、未来へのチャレンジ』

渡邉威文先生が、院長就任から3年という節目を迎え、これから渡辺歯科医院をどのようにアップデートしていくのか?詳しくお伝えしていきます。今回は「治療スタイル」について深掘り!2代目院長ならではの悩み、そして苦悩から導き出した新たな治療方針について、渡邉威文院長にお話を伺いました。

治療スタイルを見直す契機となった、“父親バブル”の崩壊

ーー それでは院長、よろしくお願いします。今回からは、渡辺歯科医院の今とこれからについてより詳しくお聞きしたいと思います。院長就任後、先代から受け継いだ患者さんの再治療や地域貢献などにも取り組まれてきましたが、その中で新たな課題に直面することはありましたか?

正直、昨年(2020)から今年(2021)にかけては、試練の連続でしたね……。昨年の4月頃、ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大、そして渡辺歯科院内でもスタッフの入れ替わりが重なった時期でもあったのですが、私が院長就任後、途絶えることのなかった患者さんの来院が、明らかに減少していきました。

ーー 新型コロナの影響で、患者さんが外出自粛をして、治療を控えるようになったのでしょうか?

もちろん自粛の影響もあると思いますが、渡辺歯科医院に行く明確な動機がなくなってしまったのだと思います。父の代から通院されていた患者さんたちも、私が院長になって1、2年の間でひと通りの治療を終えてからは、来院される頻度が極端に減りました。「凄く歯が痛くてどうしようもない!」といったケースを除けば、ふだんの暮らしの中で、歯医者に通院すること自体、優先順位が低いことなのだと思います。

それまでは、新規の患者さんに来ていただけるような施策を考えてこなかったので、焦るばかりで……。それと同時に、自分の力不足を痛感しましたね。

ーー 確かに歯に痛みがない場合、「また今度でいいか」と思いがちかもしれません。でも、ここ数ヶ月で来院される患者さまの数は増えていますよね?何か新しい取組みを始めたのでしょうか?

来院数減少の原因は、自分の治療スタイルにあると考えました。「あの患者さん、なんで最近来ないんだろう」と考えた時に、その患者さんのことを、私は何も知らないと気づいたんです。

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ーー どういうことですか?

患者さんの歯を治療するために、これまでも真剣に取組んできたのですが、「そもそも患者さんは、なぜ来院されたのか?」「虫歯だけを治せばOKなのか?」「歯以外で気になる部分はないのか?」など、患者さん一人ひとりの声にきちんと耳を傾けてこなかったのではないかと、内省したんです。

ーー なるほど。検査・治療が的確だとしても、患者さん本来のご要望が何なのかということを、きちんと汲み取れていなかったのですね?

シンプルにいうと、患者さまとの信頼関係を築けていなかったんだと思います。信頼関係も無いのに最先端の治療について語られても、患者さんだって、困りますよね。

ーー 渡邉院長自身に問題があると気づき、そのあとは、克服に向けてどのような行動を取られたのですか?

治療前にカウンセリングの時間をしっかりと設けることにしました。丁寧にお話を伺うようにしたところ、例えば「歯が痛い」という理由で来院されたのだと思っていた方から、ふと「先生、実は昔から前歯の見た目が気になっているんです」とご自身のパーソナルな悩みまで、打ち明けてくださるようになったりと、患者さんの本音を伺う機会が増えていったんです。

ーー歯へのコンプレックスがあったり、歯並びの理想があったり、もしくは「もう無理だろう」と諦めの気持ちを持っていたりと、患者さん一人ひとりが、「歯」に対する深い何かを抱えていたんですね?

そうなんですよ!そんなことは今まで考えたこともなかったので、「このままではいけない!」とより危機感を覚えました。そして、いろいろ思案した結果、まずは「渡辺歯科医院オリジナルの問診票」を作成することに。

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初診の方に書いていただくものとは別の新バージョンの問診票です。この問診票を使いながら、患者さんの悩みや要望を汲み取るようにしていきました。

メンテナンスは、治療と同じくらい大切

ーー 自分の歯って毎日見るものですから、「ここがこうだったらいいのに」という漠然とした理想がありますよね。具体的に言葉にできなくても、プロである歯科医師に丁寧に聞いてもらえるのは、ありがたいですね。

最近は、再診の患者さんに加え、新しい患者さんにも来ていただけるようになりました。少しずつですが、取組みの成果が出始めているのかなと、ほっとしていますよ。

ーー治療が終わっても、メンテナンスにも気軽に来ていただきたいですよね。

そうですね。治療終了とともに来院が途絶えてしまうということは、私がメンテナンスの必要性をきちんと伝えらなかったのだと、考えるようにしています。

歯の状態は、生活環境や食生活の変化など、些細なことでも日々変わっていきます。ですから、定期的に状態をチェックしてお手入れをすることが、とても大切なんですよ。口の状態をずっと見ている歯科医師として、患者さんのカラダの変化にも気づくことができますからね。

ーー 歯のメンテナンスしながら、健康診断もできるんですね。

来院する機会が増えれば、時と場合に応じた必要な治療をご提案することもできます。歯が痛くなるその前に、できる治療がたくさんありますからね。

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新しい問診票や丁寧なカウンセリングを通して、患者さんと信頼関係を築かせていただいた後は、治療方針についてお伝えしていくわけですが、虫歯の場合であれば「削って被せる」だけでなく、他にも治療の選択肢があること、そして渡辺歯科医院では様々な治療に対応していることをご説明して、患者さんご自身が、最適な治療法を選んでいただけるようにする。これも歯科医院として大事な責務だと考えているんです。

ですから、以前のnoteでもお話したように、最新の治療法については、今後も貪欲に学び、取り入れていくつもりです。長与町という小さな街にいても、最先端の治療が受けられる。長与に住むみなさんが、そんなことを少し自慢に思ってくれたら嬉しいですよね(笑)。

ーー 当院のホームページやSNSでも治療法については発信していますから、チェックしていただきたいですね!

そうですね。コツコツと情報発信をしているので、ぜひ見ていただきたいです!今後もこのnoteやホームページなどで、インプラントや矯正治療の基礎など、様々な治療法についても紹介していきたいと考えています。

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最近はホームページに院内の写真も掲載するようにしました。治療内容も、院内の雰囲気も、オープンにしていますので、のぞいてみてください。

【後記】

今回は、当院の新たな取組みについてお伝えしました。

「治療をする=虫歯を治す」ことだと考えてしまいがちですが、歯並びや咬み合わせを整え、笑顔に自信を持つことだって、立派な治療なんですよね。

そして治療だけでなく、メンテナンスの重要性についても、発見がありました。美容院で伸びた毛先を整えるような気軽さで、歯のお手入れにいらっしゃってくださいね。

さて次回は、渡邉院長が地道に取り組んできた「訪問治療」や「定期検診」の近況についてお伺いします。次回の更新をお楽しみに!

◎ 長崎県 西彼杵郡 長与町にある“街の歯医者さん” 渡辺歯科院のHPはこちら。歯のこと、健康のこと、お気軽にご相談ください!

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