見出し画像

92章 血管炎の分類


92 Classification and Epidemiology of Systemic Vasculitis


キーポイント

  • 血管炎は、虚血や臓器障害を引き起こす、血管の炎症を特徴とする疾患群である。

  • 分類基準は、臨床研究のために患者の均質なコホートを作成することを目的としており、診断基準として使用するべきではない。

  • 多くの血管炎の分類基準は、個々の疾患に対する理解が進むにつれて進化してきた。

  • 現在、最も一般的に使用されている血管炎の分類方法は、主に侵される血管の大きさから分類され、そこからさらに各疾患の臨床的特徴によって分類される。

  • 血管炎の罹患率は、地理的地域、年齢、性別、人種によって異なることがあり、遺伝的および環境的危険因子が疾患の罹患しやすさに関与していると考えられている。

はじめに

血管炎は、虚血や臓器障害を引き起こす血管壁の炎症を特徴とする疾患群である。血管炎は、感染症、リウマチ膠原病、薬剤、悪性腫瘍などの基礎疾患がある場合を二次性、ない場合を一次性とみなす。血管炎の臨床経過や予後はヘテロで多様なため、診断のための一の "ゴールドスタンダード "検査がないため、診断のための基準を開発するために多大な努力が払われてきた。本章の第1部では、血管炎における現在の分類基準について概説し、第2部では、血管炎に関する現在の疫学的データについて述べる。

血管炎の分類

Pearl: 結節性多発動脈炎(PAN)という用語は当初、ほぼすべての壊死性動脈炎を表すために使用されていたが、その後、ANCAが見つかってからは、ANCA関連血管炎は臨床症状や経過が異なることが分かってきたため、PANと区別するために別の病名が付けられるようになった。

Comment:  The term polyarteritis nodosa (PAN) was initially used to describe nearly any form of necrotizing arteritis; thereafter, anti-neutrophil cytoplasmic antibody (ANCA)-associated vasculitides were noted to have a separate clinical presentation and course and were given distinct names to differentiate them from PAN. 

・血管炎の分類や名前は徐々に病因に基づく呼称に変更されてきた歴史がある。
・小中型血管炎である結節性多発動脈炎も、ANCAが発見されてから、ANCA関連血管炎と中型血管炎のPANとの違いが指摘され区別されるようになった。
・現在の血管炎の名称の標準化は、1994年「全身性血管炎の命名法に関する国際Chapel Hill Consensus Conference(CHCC)」に作成され、2012年に改訂された。2012年版は以下の通り。

図 2012 Revised International Chapel HIll Consensus Conference Nomenclature of Vasculitides
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/art.37715


・名称も、記述的な呼称または病因に基づく呼称に変化してきている。例えば、 Wegener肉芽腫症は 多発血管炎性肉芽腫症に、 Churg-Straussは好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病は IgA血管炎に置き換わった。
・高安動脈炎はかろうじてまだ高安右人(たかやす みきと)先生の名前は残っていますがいずれ変わると予想されます。

Pearl: 分類基準とは臨床研究のために比較的均質な患者コホートを作成することを目的とした基準であり、診断基準とは異なる。

Comment: Classification criteria are a set of standardized observations that are intended to create a relatively homogeneous cohort of patients for clinical research.
・分類基準の目的は、疾患の主要な特徴を共有する患者を同定することにより、患者集団を標準化することであり、その疾患をもっている可能性の患者すべてを捕まえに行くことにあまり重きをおいていない。分類基準は個々の患者にはあまり有用ではないこともあり、患者集団の研究においてより重要になってくる。従って、分類基準の偽陰性率は高い。

各疾患の感度特異度

結節性多発動脈炎:1990ACR基準 感度41%-82%、特異度87%-88%
MPA: ACR/EULAR2022 感度91%/特異度94%
GPA: ACR/EULAR2022の分類基準 感度93% 特異度94%
EGPA: ACR/EULAR2022のEGPA 感度85% 特異度99%
GCA:  2022年ACR/EULAR分類基準 感度87% 特異度95%
高安動脈炎: 2022年ACR/EULAR分類基準 感度94%、特異度99%
ベーチェット病: ISG 感度 81%-95% 特異度 96%-98%
Cogan病:データなし
Single-organ vasculitis: データなし
Secondary vasculitis: データなし

血管炎があることが前提です

Pearl: アメリカリウマチ学会は、今後診断基準は作らない、と言っている。

Given the difficulty in establishing a uniform diagnostic criteria as noted above, the ACR will only provide approval for classification criteria and will no longer consider funding or endorsement of diagnostic criteria. 
https://acrjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/acr.22583

・萩野先生に教えてもらったパール。
・リウマチ膠原病の各疾患は原因が不明でヘテロな疾患群なことが多いので、診断基準をつくるのが難しい場合がほとんどです。
・診断基準は今後作られない。現実的には分類基準を診断基準のように使うことも多いけども、あくまでも分類基準であり偽陰性も偽陽性もあるので注意です。真の分類基準は、リウマチ科医の心の中にある、とはよく言われること。診断は経験を積んだ専門家によってなされるのがリウマチ膠原病です。

Myth: 血管の大きさの分類は病態生理学的な分類である。

Reality: Most importantly, classification based on vessel size does not provide information on biologic processes. As understanding of pathogenic mechanisms of disease grows, classification according to disease process (e.g., ANCA-associated vs. immune complex small-vessel vasculitis) is becoming increasingly popular, and molecular classification schemes may eventually complement or even replace current methods of discrimination.

図2: 小、中、大血管炎(左は腎臓を中心とした大・中・小、右は皮膚の中・大型のイメージ図)
右側のkelleyの図は好きなシェーマです

・血管炎の分類システムは、主に罹患した血管の大きさに基づいて分けることから始まる。
・大血管とは大動脈とその主要な文枝血管、 中血管とは腎動脈、腸間膜動脈、冠動脈などの主な内臓動脈および静脈、 小血管とは実質内動脈、細動脈、毛細血管、静脈である。
・この分類に当てはまらない疾患もある。その代表格はベーチェット病であり、ベーチェット病はさまざまな大きさの血管に炎症を起こすし、血管の病変を認めないこともある。
・最も重要なことは、血管の大きさによる分類では生物学的病態に関する情報はないということである。疾患の発症機序の理解が進むにつれて、疾患プロセスによる分類(例えば、ANCA関連血管炎と免疫複合体性小血管炎)がなされていく。今後の研究によって現在の分類方法は変わっていく可能性がある。

Myth: 血管炎といったらほとんどは膠原病である。

Reality:  A vasculitis is considered primary when no underlying etiology such as infection, connective tissue disease, drugs, or malignancy has been identified, and secondary when the vasculitis is considered a consequence of one of these comorbidities or exposures. 
・血管炎は、感染症、リウマチ膠原病、薬剤、悪性腫瘍などの基礎疾患がある場合を二次性、ない場合を一次性とみなす。
・血管炎というと、一次性である、ANCA関連血管炎や、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎などを思い出しがちであるが、二次性を忘れてはならない。例えば皮膚血管炎を見たら、ANCA関連血管炎やIgA血管炎を並行して、薬剤性や感染症、膠原病関連の二次性血管炎を考えて評価していく。一次性、二次性の全体像を筆者なりにまとめてみた。

図3: 血管炎の全体像、二次性も含める(筆者がXmaind8で作成)
・小血管炎は、免疫複合体沈着・非沈着に分かれる。免疫複合体沈着のなかでも、皮膚血管炎が目立つものを3つ別でくくってみた。高糸球体基底膜腎炎とは、いわゆるGoodpasutureであり、他と臨床像が大きく異なる。

pearl: ①小血管炎はさらにANCA関連血管炎と免疫複合体性血管炎(Immune Complex Small Vessel Vasculitis)に分けられる

comment: The small-vessel vasculitides can be further divided into ANCA-associated vasculitis and immune complex-mediated vasculitis.
・小血管炎はさらにANCA関連血管炎(AAV)と免疫複合体性血管炎に分けられる
・ANCA関連血管炎は、主に小血管を侵す、ほとんどあるいは全く免疫複合体が沈着しない、ANCAとの関連を特徴とする小血管血管炎のグループである。
※ANCAが発見される前から糸球体腎炎の蛍光抗体染色は、①抗基底膜抗体型、②免疫複合体型、③Pauci-immune型の3グループに分けられており、③が現在でいうANCA関連血管炎の腎炎である。③のAAV診断の寄与率は極めて高い。
以下は、先日でたlancetの素晴らしくまとまっているreviewから

、Lancet. 2024 Feb 17;403(10427):683-698. 腎生検のDiagnostic yield 99以上。

・AAVはさらにGPA、MPA、EGPAの3タイプに分かれる。
・GPAは上下気道病変、PR3-ANCA、MPAはMPO-ANCAと腎炎という特徴をもつ
・GPAとMPAの概念は重複することもあり、MPO-ANCA+GPA、PR3-ANCA+MPAもあり、ANCA陰性GPA/MPAもあることに注意が必要。とはいえ、GPAとMPAのANCA陽性率は95%前後とかなり高い。
・EGPA:喘息、好酸球増多、好酸球性の炎症像でGPAとMPAとは区別される。ANCAはEGPAでは比較的少なく(38~73%- 日本ではおおよそ50%)、陽性の場合は通常MPO-ANCAである。Arthritis Rheum 2005; 52: pp. 2926-2935.

Pearl: 臨床病理学的分類であるGPA や MPAではなく、PR3-ANCA、MPO-ANCAによる分類が好まれるようになってきている。

Comment: Within GPA and MPA, subclassification by antigenic specificity of ANCA (PR3 vs. MPO) is becoming preferred over clinicopathologic classifications, such as GPA or MPA, based on genetic studies and outcomes that are more closely aligned to ANCA specificity than disease subtype. 
・AAVにおいてANCAが病原的役割を担っていることは、いくつかの研究で証明されている。
・ゲノム関連の研究でも、遺伝的な違いは、臨床症状よりもANCAとの関連が強いことが明らかになっている。さらに、病型による分類(GPA対MPA)と比較して、ANCAの違いが治療反応、再発、その他の長期転帰と関連してきているという報告も増えている。
・今後、PR3-AAV、MPO-AAVという分類になっていくかもしれない。


日本のEGPA, GPA、MPA患者のANCAのプロファイル。ガイドラインから。
PMID: 34918136(GPA, MPA), PMID: 24289197(EGPA))

※実際日本のAAVのほとんどはMPO-AAVで再発リスクが低い血管炎である。

免疫複合体を介した小血管炎

Pearl: IgA血管炎は、免疫複合体を介した一次性血管炎の代表格で、唯一分類基準がある疾患である。

Comment: The remaining primary vasculitides that predominantly affect small vessels have a common immunopathologic feature of immune complex-mediated inflammation that leads to tissue injury. This is in contrast to ANCA-associated vasculitis, which is pauci-immune (i.e., few or no immune deposits). Among the immune complex-mediated small-vessel vasculitides, IgA vasculitis is the only disease to have a validated classification criteria available.

・免疫複合体性小血管炎は、免疫複合体を介した炎症という共通の免疫病理学的特徴をゆうする一群の一次性血管炎である。
・これらはpauci-immune(免疫沈着がほとんどない)であるANCA関連血管炎とは対照的は病理像である。
・免疫複合体を介する小血管炎の中で、IgA血管炎は有効な分類基準がある唯一の疾患である。
・IgA血管炎は、IgA免疫複合体および組織生検でのIgA沈着を特徴とする。一般的な特徴として、発疹(しばしば紫斑)、関節炎/関節痛、腹痛、および腎障害(血尿、蛋白尿)がある。

Pearl: IgA血管炎を疑った場合は、同時にクリオグロブリン血管炎も鑑別に上げる。

これはKelleyには書いていないけれども。

クリオグロブリン血性血管炎(CV)
・免疫複合体性小血管炎の一種。臓器障害につながる循環クリオグロブリンの沈着は、クリオグロブリン血性血管炎(CV)の特徴である。血管炎をきたさない無症候性クリオグロブリン血症もあるため、診断にはクリオグロブリンの検出と、血管炎の証明が必要になる。
※実際にHCVの場合でもクリオグロブリン血症があっても血管炎がおきるのは10%以下である。

  • Ⅰ型クリオグロブリンは単クローン性免疫グロブリンで、主にIgGまたはIgM。I型クリオグロブリン血症は、B細胞系列の悪性腫瘍(例えば、多発性骨髄腫、ワルデンストレーム・マクログロブリン血症、または慢性リンパ性白血病)で発症する。

  • Ⅱ型クリオグロブリンは、リウマチ因子活性を有する単クローン性IgM(またはIgG、IgA)と多クローン性免疫グロブリンから構成される。II型クリオグロブリン血症は、C型肝炎ウイルス感染に伴うことが最も多いが、B型肝炎ウイルスやHIVの感染、悪性腫瘍、あるいは全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群のような自己免疫疾患でもみられる。

  • III型クリオグロブリンはポリクローナルIgGとポリクローナルIgMの混合物であり、III型はしばしば自己免疫疾患に続発するが、C型肝炎ウイルスのような感染症にも続発する。

・ⅡとⅢは混合型クリオグロブリン血症と呼ばれ、小-中型血管炎を引き起こす。具体的には皮膚血管炎、末梢神経障害、膜増殖性糸球体腎炎、のほか、倦怠感・関節痛・筋肉痛などの非特異的な症状を呈する。
・皮膚血管炎が目立つので、IgA血管炎を疑ったときに、クリオグロブリン血管炎(ⅡとⅢ)を疑う、と覚えておくと良い。

低補体血症性蕁麻疹様血管炎(抗C1q血管炎)

・低補体性蕁麻疹様血管炎(HUV)は、蕁麻疹様血管炎を伴う自己免疫疾患で、免疫複合体性血管炎の一種。
・典型的には皮膚に発症し、低補体血症を伴う。 関節炎、糸球体腎炎、ぶどう膜炎、上強膜炎、または再発性の腹痛などの特徴がある。
・HUVは一般的に血清C1q値の低下および抗C1q自己抗体と関連している。
・蕁麻疹様後半の生検所見は、皮膚真皮浅層の白血球破砕性血管炎像、つまり皮膚血管炎である。免疫蛍光抗体法にて、血管壁に免疫グロブリンや補体の沈着を認める。
日本語のケース
https://publish.m-review.co.jp/files/tachiyomi_J0037_1501_0057-0058.pdf

小型血管炎は終わって、次は中型血管炎。
中型血管炎には、結節性多発動脈炎と川崎病がある。

Pearl: 欧米のPANはB型肝炎ウイルスなどのウイルス感染との関連が指摘されているが、日本では関連性はほとんど認められない。

・これはkelleyには書いていないパール。結節性多発動脈炎は実臨床ではほとんど見かけない。年間発症率は100万人あたり0.5例。
・ただ、中型血管に炎症がくるとどんな所見がでるかを学ぶ素材としてとても優れている。ANCA関連でもクリオでも中型血管に炎症を引き起こすことはあるのだから。 中血管とは腎動脈、腸間膜動脈、冠動脈などの主な内臓動脈および静脈、は上の復習。

中型血管炎の症状

  • 神経:脳梗塞、多発単神経炎、末梢神経障害

  • 眼:網膜血管炎、虚血性視神経炎

  • 心臓:冠動脈炎。心筋梗塞は稀。

  • 消化器:虚血性腸炎、腹腔内動脈瘤。進行すると腸梗塞、消化管穿孔。

  • 腎:腎動脈瘤、腎梗塞、精巣炎

  • 皮膚:皮膚結節、皮膚潰瘍、リベド、指趾壊疽

Myth: 巨細胞性動脈炎と高安動脈炎は、発症年齢が違うだけけの同一疾患のスペクトラムである

Reality: Similarities between GCA and TAK include overlapping signs and symptoms, similar patterns of large vessel involvement, similar histologic findings, and common genetic variants. However, studies have also suggested variations in vascular distribution and differences in the effectiveness of therapies. Additionally, GCA and TAK have different genetic associations, providing more evidence of a distinct pathogenesis.
・巨細胞性動脈炎(GCA)と高安動脈炎(TAK)は、症状や大血管病変のパターン、組織学的所見など類似している点が多い。しかし、血管分布の違いや治療効果の違いもさらにはGCAとTAKは遺伝的関連が異なっており、別個の病態であることを示す証拠となっている

2疾患の違いを比較した図 Mediterr J Rheumatol. 2020 Jun 30;31(2):174-182

GCAは50歳以上で頭痛、PMR、視力低下、腋窩動脈の病変、TAKは40歳以下でアジア人に多く、横隔膜下まで大動脈炎がありTNF阻害薬に反応があり,,,といろいろ書いてる。

Pearl: コーガン症候群は、眼炎症性病変(特に間質性角膜炎)、感音性難聴、前庭機能障害、大動脈炎、大動脈瘤、弁膜炎を特徴とする疾患で、現在、有効な分類や診断基準はない。

Comment: There are currently no validated classification or diagnostic criteria for Cogan’s syndrome, a disease characterized by ocular inflammatory lesions (notably interstitial keratitis), sensorineural hearing loss, vestibular dysfunction, aortitis, aortic aneurysms, and valvulitis.

・いろんな大きさの血管を傷害するVariable-Vessel Vasculitisのカテゴリーに分類されるのがベーチェット病とコーガン症候群。
・あまり聞かないコーガン症候群、というか見たことがない。コーガン症候群は、眼炎症性病変(特に間質性角膜炎)、感音性難聴、前庭機能障害、大動脈炎、大動脈瘤、弁膜炎を特徴とする疾患。Kelleyではこの1文で終了。
・「眼+内耳」の症状をみたときに考えるべき疾患、のなかに入れておく。

Single-Organ Vasculitis:
・皮膚や中枢神経系など単一の臓器で血管炎が起きるときにいう。皮膚血管炎の遭遇頻度は比較的高い。しばしば、単一臓器の血管炎と分類された患者が、後に他の臓器症状を呈し、疾患の再分類が必要となることがある。
・中枢神経系の一次性血管炎は、中型および小型の動脈を侵す。


Pearl: ほとんどすべての薬剤が血管炎の原因と関連しているが、真の因果関係を証明するのは困難である。がん治療のための免疫療法の出現により、免疫チェックポイント阻害剤に関連した血管炎の報告が増えている。

Comment: Almost every class of medication has been associated with causing vasculitis, although true causality can be difficult to prove. With the advent of immunotherapy to treat cancer, there is recognition of vasculitis associated with immune checkpoint inhibitors
Secondary Causes of Vasculitis

・全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチ、再発性多発性軟骨炎など、多くの全身性自己免疫疾患が血管炎と関連している。
・多種多様な薬剤、または感染因子に血管炎が出てくることもある。薬剤誘発性の重症全身性小血管炎の最も一般的なものはヒドララジンやプロピルチオウラシルであり、これらはMPO-ANCAが陽性になり肺胞出血や糸球体腎炎を引き起こすことがある。
・ほとんどすべての薬剤が血管炎の原因と関連しているが、真の因果関係を証明するのは困難である。がん治療のための免疫療法の出現により、免疫チェックポイント阻害剤に関連した血管炎の報告が増えている。

最後に血管炎の地理的、人種的、年齢的、性別素因のまとめの図を示す

kelleyの図を日本語訳したもの


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?