商業まちづくり、2✕2のウソ

第一のウソ:〈商店街政に関する策二つのウソ〉
商業まちづくりのポジション 二つのウソに根拠をおいている。
第一の一: 商店街は商業政策だけでは活性化出来ない。

:そもそもこれまで商店街=自生的商業集積を持続可能なあり方に改革する、という意味での活性化を実現する政策(スキーム&支援策)が提示され実施されたことあっただろうか? 唯一提供されたのは旧中活法―タウンマネJメント方式だが、これまで繰り返し検証してきたようにスキームと現場の力量に致命的な齟齬があって挫折した。 このウソを垂れ流しているのはタウンマネジメントを我流で解釈・曲解して取り組みの瓦解に力を発揮した人たち。
第一の二: 商業だけが商店街の機能では無い、
多様な機能を拡充することで来街目的を強化、来訪者を増大して商業者の事業機会を拡大する。
ウソと断定する根拠
商店街の生成過程では他の都市機能の集客力を当てにしたこともあったが、全盛期以降は商店街の商業集積としての独自の力量で集客している。街区が果たしている商業以外の都市機能は、商業集積としての集客力が契機となって派生したものが多い。商店街の現状が商業集積環境の結果であることを踏まえれば、商業集積としての魅力の衰微を他の都市機能で補完することはできない←実例多数 そもそも商店街へのルーティーンの訪問者を商業機能以外の都市機能の集客力で拡大しようというのが根本的なあやまり。
根本的な誤謬は、既存の商業政策を唯一の施策だと信じている?こと。
既存の商業政策を総括、再構築しようと言う問題意識が浮上しないこと。 「商業まちづくりの政策」は、この二つのウソを根拠にしている。だから、どこに向かって進む、という目標・ビジョンがない。ビジョンが無いので,実現のための理論―技術は不要、ともかく、街の諸機能を増進すると思われることはなんでもやる、他の取り組みの批判しない。 総合的、一体的な取り組みは不要、タウンマネジメント?失敗しているでは無いか、調整機能があれば良い、というまちづくりの現状はここに淵源がある。

第二のウソ:通行量に関わるウソ
第二の一:
来街者を増大すれば、店前通行量が増え、事業機会が拡大する
ウソと断定する根拠

目的、理由は不問、ともかくなんでもいいから商店街への来訪者を増やせば各個店の事業機会が拡大する、というのだがこれは商店街以外に買物行先が無かった頃の話。

第二の二:
来街訴求に取り組めば通行量を増大することができる

ウソとする根拠:
イベントなどの来街訴求事業の目的はイベント当日の来街者ではなく、イベントが終了した後、平常日の来街者の増大だが、イベント目的の来街者をイベント終了後も恒常的に来街させるインセンティブをイベント事業は与えることができない。イベント客はイベント参加が目的なのでイベントがない平常日に来街する理由が無く、通行量を増やすことはできない。

商業まちづくり、通行量増大の根拠になっているのは二つのウソ
どちらのウソもそれが何故主張出来るのか、まったく論証(説明)が無い。 さらにさかのぼれば商業まちづくりを提唱する専門家・商学系の学識経験者が商業活性化を指導出来る理論を持っていないこと。 大店法当時から今日まで、商業学系学術方面から提供される情報(理論と現場からの報告)にはほとんど見るべき進歩がない。 その淵源は、現代商業の実体と向かい合う内容をもつ商業理論が構築されていないという極めて深刻な状況がある。 ―我々は作ってますけどね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?