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02 讃々(サンサン)

 このアルバムの制作過程で何度もサックスの田淵キミトに会うのだがある時


「アレ⁈これもしかして。。。EATH LIFE 2005って書いてるけど。。。」

と見つけたDVD。僕と今となっては相方同然の田淵キミトと初めてライブで一緒にセッションした時の映像で、その昔倉敷に有ったカフェ「EARTH LIFE(その後UNION)」での夏祭りライブ。今でこそマーケットや何店舗かが集まってプチフェスしたりが当たり前になってきているが、当時としては珍しかったのだ。お店の外で出店を出したり、なるべく浴衣で参加してね、とか夏祭り気分全開で臨んだライブだった。当時のバンド「リトモ・デ・コラ」もレゲエやラテン、アフロ、サンバ、R&B、ブルースをやっていて、その後付き合いの長くなるオーナーの梶さんから夏祭りのライブ依頼が有ったのだ。
そのみつけたDVDを恐る恐るレコーダーにセットする、かなり古いDVDなので読み込むのか分からなかった。。。うわぁドキドキする。


今やチケットなんて作らないけど作ってたなぁ。。。
イラストは「チエぞう」女史。素朴で素敵。

画面にタイトルの文字が!「無事読み込んでくれた!やりました。」一人で小躍りする。


 早速みてみると。。。
驚いたのだが当時と今とやってる事全然変わってない(笑)自分がヘタクソ(今もそうだけど)で若いのが笑えるがアンサンブルはしっかりしてるし。。。もう忘れてしまってた曲達にこんな事やってたんだ〜な感動。そして懐かしいメンバー達にニヤケが止まらない。そしてこの曲「讃々」が流れた。。。一度失敗してお客さんとメンバーからすらブーイングを浴びて「ごめ〜ん。でも歌で泣かしちゃるけん!」と自分に気合いを入れてから再度始める。

。。。。。。「めちゃくちゃ良いやんけ〜!!!これ30才そこそこの奴らの演奏ちゃうで〜!!!どんだけ渋い演奏してるんや!どビックリ!!」

とひっくり返ったのである。
当時「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」の歌い手イブライム・フェレール氏にぞっこんだった時期でボレロを歌いたくて書いた曲だった。「これは世に出さねばならねぇ。」と思って入れた曲である。。。。忘れていたくせに。

懐かしいフライヤーが出て来た!!お客さんもパンパンに入って楽しかったなぁ。。。
カフェアースライフはその後、人気パン屋さん「UNION」に華麗な変化を遂げ、
その後惜しまれながら閉店した

ボレロと言うのは「ラテン音楽でのバラード」と言っても良いだろう、甘〜く相手に愛の言葉を捧げたり、愛の悲しみを歌ったり、人生讃歌だったり。詩のテーマは沢山有るが僕は人生讃歌を歌いたかった。物凄くお互い惹かれあっていたのに若さゆえなのか、どうにもならない大失恋をした経験がある。今思えばそんなに熱くなれるなんてとても素敵な事なのだが、失恋当時は辛くて仕方が無かった。それでも頑張って生きていれば良い事もあって世界は素晴らしいと思うし、この世界はそんなふうに出来てると思う。。。そんな想いを込めて。


余談。
しかし「リトモ・デ・コラ」凄いバンドだったんだなぁ。。。自分達では全然気が付かなかったけれど…まだ小僧の頃にヘタクソながらあんな大人びた演奏してたなんて…よく考えればあちこちで演奏に呼ばれてたもんなぁ。。。ぶっちも(田淵キミト氏)もマイスティース辞めて岡山帰って来てからいつの間にか加入したし、現在の南国気分メンバーの中にも「リトモ・デ・コラめちゃくちゃファンでした!」と加入したメンバーも居るし、岡山にライブにくる人気バンドのオープニングアクトを沢山やらせて貰ったり。
リトル・テンポ、カセットコンロス、コパサルーボ、EKD、Nabowa、アサフェストゥーン、ラスティックパンズ、リディメイツ、ダブルフェイマス、パーティーブラザーズ、レッドレッドモヒカン、等々。書き出してみたら恐ろしいメンツばかり(笑)

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