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技術書典5 - サークル参加レポート -

一般参加も未経験ながら、いきなり技術書典に参加!【潜推艦】という一般サークル名で、TypeScript の本を頒布してきました。

事の発端はTLで知り合いのエンジニアさん達が参加しているのを眺めながら「楽しそうだなぁ、自分も熱中している技術について思い切り書いてみたい!」と思ったことがきっかけです。もちろん本を書いたこともなければ参加したことも無かったので、ノウハウ0。「当選したら何とかするかー」と思って寝ぼけ眼で応募したのを覚えています。

それが事もあろうに当選してしまい「絶対無理…逃げたい…」と正直最初は全くやる気がありませんでした。それでも「参加したくても参加出来ない人もいる。諦めたら絶対後悔する!覚悟決めた!」と気持ちを切り替え、いざ好きな技術について語り始めたらどうでしょう。今回の内容では全然物足りない!次回に向けて、落ちようが落ちまいが強化版書き続ける!というのが今の心境です。

執筆中の心境

いざ書き始めると、書きたいことの書き散らかし。これでは、一番伝えたいことが伝わらない。どう構成するのが良いのか?というのは、駄文が揃った後でした。

「これだけ頁数があるので、普通のコードには入れない様なインラインコメントをこれでもか!と入れた方が親切」だとか「章またぎで結合していると必要な情報が埋もれる」だとか「疎結合すぎると実用感が無い」だとか…本当にアレコレ技術書に対して「こうあって欲しい」という想いが込み上げてきました。主題材である ConditionalTypes は、日本語技術ブログなど探していても、一部の人にしか認知されていないニッチで理解し難い内容。これをどう書けば広まるのか?という試行錯誤の繰り返し。

最終的に「全体の構成で読者の方も伝えたいコンテキストに到達するためには?」という編集観点に重きを起きました。入門的な内容から応用的な内容まで、広く深く。実用的であれ。というポリシーの元仕上げたつもりです。普段、勉強会でのLT、Qiita などの技術記事をポストすることには慣れていたので、技術について書くことには抵抗はありませんでした。ただ、同人誌というのは、それらのいずれのアウトプットと比べても粒度が異なっていて、技術同人誌でしかできない伝え方が可能という事に気づけた事は大きな学びです。まとまった情報がなければ伝えることが難しい分野において、これは大事なことです。

得たもの1 - 詳しくなる -

まず、特定の技術に対する知識が深まるのは間違いないです。起稿時と脱稿時の知識量が全く違い、自分自身が成長しました。同人誌とはいえお代を頂く訳ですから、間違った情報は絶対にダメ。自分なりのアイデアを練って、正確で誤解を招かない内容にしなければいけない。一通り書き終わってから、何度も何度も言い回しを訂正しました。いくつもの文献を漁り、咀嚼し、理解なければそんなことは出来ません。成長するのも当然です。

得たもの2 - もっと知りたくなる -

冒頭で述べたとおり、物足りなさに溢れています。細かすぎて一番伝えたい内容が伝わらない懸念から省いた箇所が多くありました。そして、書いてはみたものの、曖昧な理解が多い事に気づきます。最近は issue を漁り、歴史的経緯まで踏まえて理解したいという欲求に溢れています。まだまだ入り口に立ったばかりなのだ、と。…英文を隈なく調べるほどのモチベーションは、ある程度の知識を得てからでないと、なかなか腰が重いものです。そういった意味でも、端的に知識を得られる日本語情報の意味を改めて感じました。

得たもの3 - 人との繋がり -

SNSなどで一方的に知っている著名な方に対面で出会えたこと、お話したこと、拙書をお求め頂いたことに感動しました。こちらからお伺いしたブースも、タイミングの都合お伺い出来なかったブースもありました。お互いに成果物をもって「共通の関心ごと」でお話できるので、コミュ障な自分にとっては最高のきっかけでした。勉強会だと話しかけるのも一苦労ですが、本を手にとり、技術に対する想いを語りあうことが出来る機会というのは、滅多にありません。

得たもの4 - 楽しい時間 -

まぁ、楽しいですよw お祭りですから。 POPを作る時間も楽しかったですが、他サークルさんのブース装飾を見たりして「これ次真似しよう!」と思ったり「こういうグッズ作りたい」などなど… 技術と少し違ったベクトルで楽しい時間を過ごすことが出来ます(文化祭・芸術祭に近い)。本を売ったお金で、本を買い、本をまた印刷する!最高ですよね?

御礼

最後になりますが、拙書をお求め頂いた方、本当にありがとうございました!! 印刷部数を見誤り、ご希望の方全てに物理本を頒布出来なかったことは一番の後悔です…。自分自身回ってみて気づいたのですが「普段は電子書籍しか求めない割に、技術書典では紙が欲しい」という心理、理解しました。まずは抽選に受からないといけないですが、今回の反省点を大いに生かして春に挑みたい所存です。技術書典運営のみなさま、本当に感謝しています!ありがとうございました。

頒布実績

入稿時の被チェック数から 100部印刷は妥当かなと思っていましたが、TypeScript というメジャーな題材が看板だったため、直前の伸びが良かった様に思います。その割に中身がニッチなため、見本誌をじっくり見てから購入いただいた方、「楽しみにしていました!」と言って購入して頂いた方もいらっしゃったことは、とても励みになりました。14:00過ぎたころからは、他サークル様お目当てついでに購入されている方が多かったかな?という印象です。

・最終頒布数:192
・一週間前被チェック数:50前後
・3日前被チェック数:80前後
・当日被チェック数:178
・最終被チェック数:200

・12:00 - 物理本完売
・〜13:00 - DLカードのみの頒布半数
・〜終了 - DLカードのみの頒布半数




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