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世界にはばたけ子どもたち!「英語でつながるイングリッシュキャンプの可能性」

前回インバウンドの可能性について書いてみましたが、今回は英語を楽しみながら身につける、イングリッシュキャンプにスタッフとして関わってみた経験を通して感じたことをまとめてみました。


前回の記事「インバウンド×地方×自然体験はブルーオーシャン!?」は以下から。

イングリッシュキャンプとは

イングリッシュキャンプや英会話キャンプとも言われていますが、日本にいながら英語を使う環境に身を置き、英語の楽しさや英語力を高めることを目的に行われるアクティビティのことです。キャンプとつきますが、テントを張るわけではなく、宿泊や日帰りで外国人の方と活動したり生活を共にする内容です。

今回私は、ある都内の中学校の宿泊行事のスタッフとして関わらせてもらいました。1クラスに3人、10人ほどのグループに1人の外国人スタッフが担当として入り、生徒達と英語で会話する活動を2泊3日で行うプログラムでした。学校行事でこのようなことができるなんて、なんと幸せな中学生!

具体的にどんなことをやっていたのか。
まずは生徒と外国人スタッフが遊びを通してコミュニケーションをはかれるよう私たちが間に入り活動を促進します。外国人スタッフは様々な国から来ています。担当の外国人スタッフがどのような文化、歴史、食、スポーツ、衣服、観光地の特徴がある国なのかを話してもらいます。途中屋外での散策活動なども実施しました。
生徒達はそのやりとりを元に、聞いた内容をまとめ最終日にプレゼンするという内容でした。
もちろん、生徒と外国人スタッフとのコミュニケーションは全て英語で行われます。

イングリッシュキャンプは未知との遭遇

さて、上記のようなプログラムが行われるイングリッシュキャンプですが、子ども達はどのように取り組んでいたのでしょうか。一言で言うと「未知との遭遇」です。
普段見たことも聞いたこともない、異国の文化や暮らしをしている人が目の前にいるわけです。しかも話す言葉は全て英語。子ども達にとっては、かなり衝撃的な出会いだと思います。
新しい知見が広がりワクワクしたり、好奇心が刺激され興奮することもあると思います。一方で英語でしかコミュニケーションを取れないとなると、会話のハードルも上り、かなりの心理的負荷がかかります。伝えたいことが伝わらない、聞きたいことが聞き取れない。目を合わせるのも気まずい。チャレンジングな2泊3日であることは間違いないです。

イングリッシュキャンプで得られる気づきと学び

今回関わったイングリッシュキャンプを通して子ども達にはどのような変化があったのでしょうか。私が関わり感じたことをまとめてみます。

・失敗から学ぶ前提の英会話

中学校時点で英語がすらすら喋れる生徒はほんの一握りです。ほとんどの生徒が、カタコトや知っている単語でなんとかコミュニケーションを取ろうとします。その過程は失敗が前提です。正しい文法・単語で話せることはほぼありません。失敗しながら修正していくことが前提のコミュニケーションが英会話です。これにトライできるということは、かなりの学びになります。そして、やり遂げた後にはかなりの達成感が得られたようで、生徒たちの表情も清々しさに変わっていく変化を実感しました。

・世界の広さを体感できる

今回は1クラスにつき3人の外国人スタッフが自分の国について教えてくれました。3ヶ国分の話を聞くことができたわけです。南アフリカのナミビアの砂漠には1000年以上の寿命を持つ植物があると言う話、海外では寿司はとてもクールな食べ物として流通している話、外国人スタッフは日本に来て公共交通の充実ぶりに驚いていると言う話、普段の価値観がガラッと変わるような出会いの連続です。その話を聞いていると、自分たちが住んでいる日本はまだまだ狭いことに気付かされます。中学校という多感な時期にこのような刺激を受ける機会があることは、彼ら彼女らの今後の人生に影響を与える可能性があると強く感じました。

・英語が持つ力に気づいた3日間

外国人スタッフは色々な国の出身でしたが、みなさん英語が第一言語の人はほぼいません。最後に、外国人スタッフに普段使っている母国語で喋ってもらう場面がありました。もちろん内容は聞きとれません。それを英語に置き換えてみると、全ては理解できないですが、7.8割はわかってしまいます。これが英語の力です。
その国の言語ではコミュニケーションが難しいのですが、英語という共通のコミュニケーションを手に入れることができれば、知れること、理解できることが飛躍的に上がるのです。
そして、日常会話で使う英語のほとんどが中学校の授業で習う英語なのです!

イングリッシュキャンプが持つ可能性

今回の行事で、正直英会話能力が高まった、ということはそれほどなかったと思います。
ポイントは英語で会話することへのハードルが下がった、失敗しても気持ちがあれば相手には伝わるんだ、海外の国のことに興味が持てた、世界は広いということを感じることができた!ということではないでしょうか。
海外に行かずとも、多くの子ども達にこのような機会が提供できるイングリッシュキャンプは貴重です。
翻訳ソフトもたくさん出ている中ですが、生身の人間とどうコミュニケーションをとっていくか、教育的には最高の学びの場だと感じました。
今回は都内の学校でしたが、南房総の子ども達にも体感してもらいたいですね。
世界にはばたけ子どもたち!

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