25年続けてきたホームページ制作から引退します。
いま御受けしているお仕事が自分の引退作品です。
覚悟をもって最高のものに仕上げます。

3年ほど前に当時の社員に事業を継承する際に
似たような宣言をしました。

「Webデザイナーとしては引退し、
1年後にはAdobe（デザインに用いるアプリ）も解約する」

結果、事業承継は失敗に終わり、
経営していた会社（＝制作現場）に戻りました。

そして、Adobeを解約するどころか
Webのパーツデザイン、動画編集、名刺、
ハガキからチラシにいたるまで。
自身で巻き取って制作をしているのが今です。

Webデザイナーとして25年。
プロとしては20年真剣に取り組んできたので
他のデザイナーの4-5倍のスピードで仕上げられると
「自負」しております。

遠隔で自分の提出を待っている方には
想像つかないと思いますが（汗）、
実際に自分の制作しているところを
見ている人には信じてもらえることと思います。

ただ、その「自負」から大きな代償を支払っていることに
向き合わざるを得ない状況になってきました。

「自負」があるからこそ、周囲の人に仕事が振れません。
ビジネスマンとしてよりも
クリエイターの気質が強いのだと自覚しています。

ホームページ制作の事業を強化する上では
当然、自社の採用やパートナー企業との連携強化をを考えるのですが、
今、目の前ある夢へのチャレンジのために
一度は手放したホームページ制作業務を本格的に手放さないと
チャンスを逸するという確信に至りました。

ピンチとチャンスは同時にやってきます。
そして、
チャンスを掴むには、捨てることが必要です。

現在、僕らの会社（株式会社医療Design Workshop）の
収益の90%以上が、ホームページ制作業務に関わるものです。

それを、この2ヶ月で、新規事業との比率を3:7まで持ってきましたが、
ここからアクセルを踏むためには、3を増やす前に7を減らします。

会社の売上でも、個人の収入でも、
90%を捨てるのは怖くないですか？

僕は怖いです。

新たな挑戦と、捨てる怖さとの間でだいぶ葛藤しました。

すでに動いている新規事業＝新たなチャレンジに関する
全体像は、また、新たな投稿でお知らせします。

すでに何社か契約が決まって事業は進み始めておりますが、
関係者や協力してほしい人たちに伝えるための
事業構想については7月初旬のお披露目になりそうです。

（事業計画よりも先に契約が発生するのは
ベンチャー企業やスタートアップの「あるある」です。
順番も大事ですが、顧客への価値提供の方が大事です）

事業として、ホームページ制作を辞めますが、
新しいチャレンジに至ったのは、
これまでのホームページ制作業務があったからに他なりません。

そういった意味でもこれまでに
僕らを信頼して業務を発注いただいたクライアントに対して。
一緒に制作に関わってくれた人たちに対して。
契約が終了するにせよ、新たな形で継続するにせよ、
感謝を忘れずに。ご縁は大切にします。

新しいチャレンジは
ある人からしたら期待を超えるものかもしれませんし
ある人からしたら期待外れになると思います。

人からの期待については大変気になります。
それが「パワー」にもなれば「自分を縛るもの」
にもなっていました。

今、目の前にあるチャンスは今しかありません。
これまでのものを捨てる覚悟で形にします。