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【某主要駅での不正乗車との攻防】

前回、JR九州の不正乗車対策のニュースに触れましたが、僕の現役時代もよく不正乗車をする人に遭遇しました。因みに、所属していた会社では「不正乗車をされた人でもお客様と考えて対応するように」という指導もありましたが、個人的にはその考えには非常に反発心がありました。そもそも、お客さま=「対価を払って乗車していただいている方」という定義だと思います。そもそも無賃(不正)で乗車を作為的に企てている人は、こちらからしたらお客さまではないわけです。

「○○駅からきて切符をなくしました!」と威風堂々と申告して、惜しげもなく最短区間の切符代金をサクッと払っていく。
まあその堂々とした雰囲気、クロですね!
配属されて最初の頃はそこまで気が回らなかったですが、ある程度仕事にも慣れてくると、ああ、またか…という感じになりました。
もう雰囲気からしてヤッてる感じ、わかるんです!
勿論、中には本当に無くしてもう一度払います…という人もいるでしょう。
しかし、5分ほどの乗車時間で切符をなくす人が1時間に4~5人も現れるでしょうか??
因みに、他のもっと遠方の駅から切符を無くした…という人は割合としてかなり少ないです。
人によって対応はさまざま。
そこまで相手にしていられない!とハイハイ…と受け取ってスルーする人もいれば、チョトっと質問して相手の虚を突いて本当の乗車駅を引き出したり。
怪しいと思ったら問答無用で怒鳴りつけて、追い返したり(まあ他の改札で上手いこと言って逃げ出したでしょうが)

とりあえず、成功したらバレていない…と思ったら、それは大間違いで、不正をやっている人よ…あなたの行為はバレてますよ!ということです。

さて、僕も何度もそんな対応をするわけですが、一度、とんでもない開き直りの人に遭遇しました。
それはとある早朝、始発列車が動き出した頃でした。
当時走っていた夜行列車の到着時間、改札責任のベテラン先輩さんと二人で立っていた時のことでした。
真っ先に降りてきて足早に自動改札を通過していく人。ん?と違和感を覚えたら、ピコンと自動改札機のとある印が。子どもの切符で通過したのです。
犯人はあきらかなオッサン。
チラッと後ろの先輩にアイコンタクトを取ったら暗黙のGOサイン。
まだ人も少ない時間なので見失うことなく、即座に標的を捕捉し、とりあえずは「オキャクサマ…」と取り敢えずは丁重に声を掛ける。
するとその瞬間、「なんや!文句あるんか!」と突っかかってくる。
まあ完全に真っ黒ですね。
逃げようとするのでやむを得ず立ちふさがり、切符の件で確認したいことがあると、改札口へ向かうよう求めても応じない。
なおも逃げ出そうとするので、もう掴み合い。
ヤバいな…先輩は改札を離れられないから応援も呼べないし、どうする?と思ったら、その人が何を狂ったか大声で叫びだす!
駅構内に響き渡る声。お!これは?と思った次の瞬間、遠くから駆けつけてくる鉄道警察。
ラッキー!この人、自分で警察を呼んでくれたよwと、駆けつけた警官と共に、とりあえず改札へ連行。
ようやく観念したのか、大人しくなったところで証拠となる切符の回収。通った自動改札の集札箱を開けるとやはりありました。
詳細は控えますが、まあまあな長距離の不正乗車。
高額な割増運賃を収受して、無事に一件落着となったわけです。

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