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海老澤剛の生い立ち15-ザリガニの家族

小学3年生の時、ザリガニ釣りにハマっていました。

補助輪なしの自転車に乗れるようになったことが嬉しくて、行動範囲を広げていました。
そして、Yくんに連れられて、家から自転車で 30分ぐらいのところにある篠原池という大きな池にみんなでよく行きました。
そこでは、大人も子供も釣りを楽しんでいました。
小学生の私たちは、釣り竿を持っていなかったので、ザリガニ釣りをしました。
木の枝に凧糸を縛り付け、釣り竿にして、エサはスルメイカを縛り付けました。
エサを池に投げ込むと、すぐにザリガニが食いついてきました。
魚釣りのような忍耐力はほとんどいりません。
釣ったザリガニを小さなバケツに数匹入れ、自転車のカゴに乗せて持ち帰りました。

始めは大きめの水槽に入れて飼いましたが、ザリガニには狭く、ケンカしたり、共食いをしたりしました。
わたしは親に相談して、庭にあった洗濯用のタライを一つもらい、ザリガニをそこに入れました。
直径1.5 m ぐらいある大きなタライでした。
また家に幅5 cm 長さ15 cmぐらいのタイルがたくさんあったので、それを3つひと組みでトンネル状に組んで、家代わりにしてあげました。
ザリガニたちはその家が気に入り、すぐに中に入っていきました。

わたしはザリガニ釣りに行くたびに、釣ってきたザリガニをタライに入れて飼いました。
チロは水が嫌いなので、イタズラはしません。

ザリガニは10匹近くまで増えましたが、近所の友達にあげたりして、適度な数で落ち着いていました。

わたしはザリガニの家族と呼び、ザリガニたちの生活を観察しました。
ザリガニの脱皮を見ることもできました。
メスのザリガニが卵を産んで、たくさんの赤ちゃんザリガニが生まれました。
全部育ったら大変な数になるなーなんて思ってましたが、小さな子供たちは好奇心が強いのか、ほとんどがタライの外に出て行きました。
下水道に入って死んだりしたらかわいそうだなと思いましたが、近所に草むらがあり、地面は常に湿っていたので、そこで育ってくれることを祈りました。
雨が降り続いてタライの水が増えると、タライの外に出て行くザリガニもいました。

小学低学年の時は、ネコのチロ、文鳥のピッチ、ザリガニの家族、さらに庭にはつげの木、楓の木、朝顔、ヒマワリ、タンポポ、玄関には金魚とお祭りで買ってきた緑亀と、たくさんの動植物たちと成長することができました。
子供の頃の良い思い出です。





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