takeshi funayose/船寄剛

写真家。 鳥取県湯梨浜町出身。大阪を経て、東京在住。 郷里の人々や風景を撮影、発表して…

takeshi funayose/船寄剛

写真家。 鳥取県湯梨浜町出身。大阪を経て、東京在住。 郷里の人々や風景を撮影、発表しています。 近年は野球をテーマに撮影。元高校球児。 http://takeshifunayose.cocolog-nifty.com/blog/2022/02/post-883ede.html

最近の記事

ポートレート撮影のワークショップを開催します! 5/6(月)が最終になります! GWにいかがでしょうか?

ナダール南青山さんでのワークショップ(2019年〜2023年)に加えて私個人のワークショップをここ2年ほど開催してきましたが、5/6(月)を持ちまして一区切りにしたいと考えています。 私個人も「伝える」ということを通じてたくさんの学びがありました。そして私自身も再度武者修行や学びの機会を求め、「伝える」をひと休みしたいと思います。 なんとなく私のワークショップが気になっていた方がいらっしゃいましたら、この機会にいかがでしょうか。随分暖かくなってきましたし、陽気で穏やかな時

    • 岸政彦「図書室」など。(2020年9月25日のブログより転載)

      noteで文章を書くようになってから以前やっていたブログを書かなくなって久しいですが、不思議と直ちょく読まれている記事があります。今回はそれを転載します。 2020年9月25日の文章。コロナ禍、最初の秋ですね。 社会学者の岸政彦さんの著書に関するあれこれを書いています。何かの検索に引っかかるのでしょうか。毎日のように誰かがアクセスしてくれています。何かのお役に立てればいいのですが。 下記、宜しければ御覧ください! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      • マリーゴールドの苗を植えてみると、あいみょんの「マリーゴールド」の聞こえ方も変わってくる。

        市民農園に当選し、この4月から小さな畑を始めてみた。ミニトマトの苗を植えたり小松菜や水菜の種を植えたりと、半世紀近く生きてきて初めての経験をしている。わからないことばかりで、隣の区画でテキパキと作業している人を眺めて観察したり、図書館から本を借りて勉強したりしている。先日はとなり町のJAの直売所で苗を買った。新しく何かを始めると、途端にこれまで何でもなかった景色が意味を持ち始める。好奇心を多方面に持ち、常に何かをスタートしていく生活であれば、景色や人生観も上書きされ、それは旅

        • 4月になれば思い出す。

          4月になれば。新年度。入学式や入社式。転勤もあるでしょう。色々と環境も変わって、少し慣れてきた頃でしょうか。 この4月から私の同級生が次々と50歳の節目を迎えます。私は鳥取県の小さな町で生まれ育ち、小学校の同級生はわずか45人ほどでした。やっと2クラスできるほどで、ひとつ下の学年は1クラス。その母校はすでにありません。 当時は毎月朝礼で簡単な誕生会があり、各学年のその月に生まれた児童がステージに上りました。わずか45人ほどの同級生なので、ほぼ全員の誕生月を覚えています。例

        ポートレート撮影のワークショップを開催します! 5/6(月)が最終になります! GWにいかがでしょうか?

          見飽きることのないポートレート。

          見飽きることのないポートレート。そんなポートレートに時たま出会います。 先日、東京の蔵前で横山大介さんの写真展を観てきました。 長応院という浄土宗のお寺の境内にあるギャラリー。空蓮房と名付けられた真っ白の四角い空間のなか、一人だけで一時間、作品に向かい合います。それは郷里で幼少の頃に体験した「かまくら」の中にいるような、不思議な温かさを感じる空間です。 横山さんの展示は3回目。初めて横山さんの作品に触れた一昨年の展示に、私はとても衝撃を受けました。偶然手にしたDMに写るポ

          見飽きることのないポートレート。

          「何かご飯!」⇒「ナンかごはん」⇒「ナンorライス?」

          どうでもいい話ですが、ちょっとおかしかったことを。 先日となり町のカレー屋さんでランチを食べた時のこと。 インド人が営むお店で初めて入りました。 セットメニューはナンorライスの、よくあるシステムで、店員に「ナンかごはん?」と訊かれ、私はナンを選びました。少し後に入ってきた隣席の男性客もセットメニューを頼み、同じように「ナンかごはん?」と訊かれました。しかし、「ナンorライス」と認識できなかったようで、おそらく「さらに何か頼んで!」と受け取ってしまったようで困惑していまし

          「何かご飯!」⇒「ナンかごはん」⇒「ナンorライス?」

          ポートレート撮影のワークショップを開催します!! 5/6(月)が最終になります!

          ナダール南青山さんでのワークショップ(2019年〜2023年)に加えて私個人のワークショップをここ2年ほど開催してきましたが、5/6(月)を持ちまして一区切りにしたいと考えています。 私個人も「伝える」ということを通じてたくさんの学びがありました。そして私自身も再度武者修行や学びの機会を求め、「伝える」をひと休みしたいと思います。 なんとなく私のワークショップが気になっていた方がいらっしゃいましたら、この機会にいかがでしょうか。随分暖かくなってきましたし、陽気で穏やかな時

          ポートレート撮影のワークショップを開催します!! 5/6(月)が最終になります!

          動物に好かれているかもしれない。もしかしたら幼子にも。

          冒頭の写真は2004年に撮影したもの。親類と同級生が結婚し、生まれた幼子。私を含めた3人が高校の同級生でもあり、夫婦となったふたりは美男美女のカップルで、高校の同級生同士で結婚した唯一のカップルだと思う。 そう、動物と幼子。 私は30代半ばくらいまで赤ちゃんや幼子によく泣かれた。友人や知人の赤ちゃんを抱くと必ず泣かれ、私が近付くだけでも泣かれた。私もずっと子どもが苦手で、そんな空気を感じていたのだろう。こどもは無邪気でピュアで、そして残酷だ。そのネガティブな部分に幼い頃から

          動物に好かれているかもしれない。もしかしたら幼子にも。

          首にはタオルを巻いて。ゴム長靴を履いて。

          週末は畑をやっていました。この4月から市民農園を借りて畑をすることにしましたが、全くの素人で何をどうしたらよいのかわかりません。まずは道具ということで、自宅近くでごはん屋さんを営む知り合いに色々と訊き、歩いて30分ほどのところにあるホームセンターへ。鍬と長靴を購入。そして歩いて5分のところにある別のホームセンターで肥料を2種購入。金物屋でジョウロも買いました。 ようやくそれらを持って自宅から歩いて5分ほどの畑へ。長靴を履き、タオルを首に巻き、ジャージを履いて耕すことに。冒頭

          首にはタオルを巻いて。ゴム長靴を履いて。

          ポートレート撮影のワークショップを開催します! 5/6(月)が最終になります!

          ナダール南青山さんでのワークショップ(2019年〜2023年)に加えて私個人のワークショップをここ2年ほど開催してきましたが、5/6(月)を持ちまして一区切りにしたいと考えています。 私個人も「伝える」ということを通じてたくさんの学びがありました。そして私自身も再度武者修行や学びの機会を求め、「伝える」をひと休みしたいと思います。 なんとなく私のワークショップが気になっていた方がいらっしゃいましたら、この機会にぜひご参加ください。随分暖かくなってきましたし、陽気で穏やかな

          ポートレート撮影のワークショップを開催します! 5/6(月)が最終になります!

          タイミリミットが来る前に。

          岸政彦さんと柴崎友香さんの共著、「大阪」を捲っていると、柴崎さんが10代の頃に触れた音楽のことが書いてあり、私も当時の自分を思い出しました。 私が中学に入学したのが1987年。CDが普及し始めた頃であり、友人の多くがCDラジカセで音楽を聴いていました。私も中学入学後まもなく音楽に興味を持ち始め、貯めたお年玉でカセットデッキを買いました。CDラジカセは遠い夢で友人が羨ましかったですね。 どんな音楽があるのか。情報源はテレビやラジオ、友人との語らいが中心でしたが、ある日上級生

          タイミリミットが来る前に。

          「船寄剛」と書いて、「ふなよせたけし」と読みます。

          いまさらですが、私の名前についてのお話です。 私は鳥取県湯梨浜町の出身で、旧羽合町の出身です。私が実家に暮らしていた高校の頃は船寄という家は町内に三軒あり、私の実家と祖父宅、そしてもう一軒は船寄家の本家でした。私の家は分家で、しかも曾祖父母が共に養子だったので、私の身体には船寄家の血は一滴も流れていません。その時代には、そんな家が結構あったと思います。 またネットで「船寄」と検索しても、出てくるのはほぼ家族、親族です。知らない人もなかにはいますが、辿れば遠縁になる人もいる

          「船寄剛」と書いて、「ふなよせたけし」と読みます。

          あの日の言葉。あの日の写真。

          多感な10代の頃に出会った言葉やフレーズを、今でも覚えていることがある。例えば、尾崎豊の「知人」という詩の一部。 たくさんの男があなたに惚れたが あなたは僕を見つめていた でも 小さな町外れで 君は結婚し どこか遠くで暮らしている たぶん昔の君のままで、、、、、、 他には誰もいなかった、、、、、、 この詩は私が高校一年生の時に文芸誌で出会った。尾崎豊は小説と詩の連載をしていた。私はそれが目当てで毎月その文芸誌を購読していた。 この詩のような経験があるはずもない年齢で、た

          あの日の言葉。あの日の写真。

          紺ブレとリーバイスとローファーに、セカンドバッグを添えて。

          4月。移動の季節。新社会人。新入生。地方から都会に移る人。都会から地方に移る人。海外に移る人。戻って来る人。出会う人。別れる人。悲喜こもごも。街にはフレッシュな若者が行き交います。中堅もベテランも、満開の桜をふと見上げ、身を引き締める季節でしょうか。私が会社勤めをしていたのも大学生だったのも随分昔のことですが、今でも新歓コンパとか歓迎会をやっているのでしょうか。 私が大学に入学したのは1993年。郷里の鳥取から大阪に出てきました。普段駅を使う習慣がなかったので、いきなりの自

          紺ブレとリーバイスとローファーに、セカンドバッグを添えて。

          ポートレート撮影のワークショップを開催します!

          ポートレート撮影のワークショップを随時、南青山のカフェで開催しています。 その場その時の光を活かし、その人の生き方ならではのポートレートが撮れるよう、色々なことを語り合い、探っていきます。 具体的には、このような感じです。 ・光(ベストな光を探す/選ぶ) ・被写体の特徴をつかむ(顔の造形や服装、表情など) ・背景の決め方、探し方 ・撮影時の心構え ポートレートを撮ることは、人生の話になってきます。 あなたの物語を、人生をお聞かせください。 あなたにふさわしいポートレー

          ポートレート撮影のワークショップを開催します!

          写真と土の関係

          「写真と土の関係」とは?はて? 土を触っていれば、「強い」写真になるのではないか。より強い表現になるのではないか。ここ最近、私はそう思っている。 そんなことを思い始めたのは2年ほど前。初めてお味噌汁を作ってからだ。その後、少しずつ料理をするようにもなった。すると不思議なもので、大地や地球とシンクロするような感触を得た。そうか、こういうことだったのか!と腑に落ちた。自分が何か大きなサイクル、循環の一部となり、自然の一部になったような気がした。それは日増しに、包丁を握る度に強く