23-24 winter collection in Niseko

[style]
本格的な冬を北海道ニセコで迎えております。
今シーズンは、レストランとしてお客様をお迎えするのではなく、81がチームとしてゲストの空間、たとえばホテルやコンドミニアム、別荘へ「ダイニングエクスペリエンス」をパッケージとしてインストールするスタイルです。

これは個人的には、実に新しく面白い試みで、
ありものの箱へゲストをインストールしてきた東京のスタイルとは違い、逆方向のインストールで、いわばこちらからゲストに寄り添っていく形。
特にこの雪山で、吹雪いている夜に大切な人と囲むテーブルは必ずしも僕らの店でなくてよいと思いました。
素晴らしい体験と時間を共有するために、僕らが出向く。

基本的にはご紹介いただいて、その方のご宿泊先へ伺うわけですが、これがなかなか簡単にはいかないわけです。
ご存知のとおり81は、なにかとこだわりが強く「外せない」ことがなにかと多い。汎用性や合理性を考えればまずしないようなことも、その体験がゲストと共に創り上げる作品だと思うから、やはり妥協はしたくない。

コースは8-9品で構成されますが、そのお皿やカトラリーはすべて持ち込みます。
メニューによっては特殊な調理器具も必要ですし、もちろんキッチン周りのさまざまなスタッフ、ツールも備えます。
ミニマムな音響と楽曲、テーブルの設えも。

料理を最高の状態で楽しんでもらうために、事前に仕込むべきパーツ、そして時間をかけて味を紡ぐものはしっかりと用意してバキュームパックにて。
その場でのアクションが重要なパーツは、なすべき仕込みをした状態で持ち込み、当然ベストな状態を目指して仕上げます。

決してコマーシャルになりすぎず、表面的な派手さになりすぎないように本質を常に考えるようにしています。
海外富裕層ゲストにパチモンは通用しません。
いいものを知る人たちに、こども騙しではない本物を届けたいと思っています。

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