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❖指先が教えてくれた相互理解~Mutual understanding taught by fingertips~❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2022年3月2日)

(長さも中身もバラバラ、日々スマホメモに綴る単なる素材、支離滅裂もご容赦を)

◆指先が教えてくれた相互理解◆
ウクライナ情勢への思いを工作で表現することにした。
I decided to express my feelings for the situation in Ukraine through creations.

先日、ウクライナと日本の国旗を作ってみたが、昨日はさらにEUの旗やNATOの旗を作ってみた。家にあるシールや画用紙やマジックなどで雰囲気が伝わるように制作している。しかし国連の旗は複雑すぎるので、淡い青の画用紙の上にUNの文字を置くことにした。

リアルなものを作ることが目的ではなく、またあまり時間をかけず、新たに材料を購入するなどお金はかけず、ありあわせのもので表現している。私は、小さい頃から文房具が好きだったので、ありあわせのものと言っても、カラフルな画用紙もマジックもあるし、様々なシールもある。だから、それらを駆使するとそれなりに表現できる。

今回、一番苦労したのはNATOの旗であった。中央のコンパスも、国連ほどではないものの、なかなか複雑で、これは星形のシールを分解してそれっぽくしてみた。もっと頭を悩ませたのは旗の色で、これほど濃い青の画用紙はなかった。そこで家の中を捜索すると、丸善のビニール袋がちょうどイメージしていた濃い青であることが分かり、ビニール袋には申し訳ないが、少し上の部分を切り取らせていただいた。

そういえば、一年前の緊急事態宣言中にも、使い終わったマスクをデコレーションして、色んな国の国旗を作っていたし、我が家に居候している奴(通称、ガマ美)のために遊具も作っている。工作は、取り組んでいるとき、想像力は無限に膨らみ、創造力は試行錯誤の中で鍛えられ、何より表現活動に夢中・熱中・集中できるので、とても良い気分転換になる。

人間とは如何なる存在か、様々な観点から定義されることがあるが、工作によって物を生み出している点から考えると、道具を作ることが人間の本質であると捉えたベルクソンの「ホモ・ファーベル(工作人)」がぴったりかもしれない。

しかし私の本当の目的は、ウクライナ情勢を表現するための道具を作ることだったのだろうか。工作はあくまで手段であり、それによって何らのメッセージを表現したかったという方が正しいかもしれない。そう考えると、何からの意味を持つ象徴物(シンボル)を使いこなすことが人間の本質であると捉えたカッシーラーの「ホモ・シンボリクス(シンボルを用いる動物)」の方が合っている気がしてきた。

もちろんロシア国旗も作っておいたので、昨日はロシア国旗も含めた表現にしてみた。やはりウクライナ情勢に関するメッセージにとって、ロシア国旗は外せない。

工作が一段落した後、スマホを使っていると、指先に色が付いているのに気づいた。ウクライナやロシアの国旗を作るときに使ったマジックの色が付いたようである。国旗の下地にしていたのは、コンビニでもらったペーパータオルのうち、かなり前にもらったものだったため、完全に水分を失ってカラカラのミイラ状態のものである。これにマジックを塗るとしっかり色が乗るのは良いのだが、押さえながら塗るので、既に塗ってある場所に指を置いて押さえるとき色が付いてしまう。 

改めて指先を見てみると、ウクライナの青や黄、ロシアの青や赤が混ざった状態になっている。現在、両国は戦闘状態で対立しているが、指先ではいとも簡単に両国の象徴色が交流できている。お互いの色は歪み合うこともなく、ソフトな交流となっている。戦闘も或る意味で交流かもしれないが、ハードな交流であるし、互いが傷つく悲しく辛い交流である。
Looking at the fingertips again, it is a mixture of Ukrainian blue and yellow and Russian blue and red. Currently, the two countries are in conflict, but the symbolic colors of the two countries can be easily exchanged at the fingertips. The colors of each other are not distorted, and it is a soft exchange. Combat may be an exchange in a sense, but it is a hard exchange and a sad and painful exchange that hurt each other.

交流するならば、やはり互いが笑顔でいられる方が良い。私の指先の交流には、穏やかさがある。そして、この交流の元となった表現活動のおかげで、私も大いに楽しめた。

そのため、私にとっての工作はとてもシンプルなもので、道具とかメッセージなどを意識したものではなく、表現活動と自分とが繋がっている時間自体が楽しいから、そこに没頭していただけに思えてきた。その点から考えると、遊びを通じて文化を形成することが人間の本質であると捉えたホイジンガの「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」が正解なのかもしれない。

実際の両国の関わりについても、互いの文化を尊重し合うソフトな交流によって、他者理解を深めていってほしいものである。「ソフトパワー」が相互不信を溶かす一助になる可能性は残っていると信じたい。
Regarding the actual relationship between the two countries, I hope that they will deepen their understanding of others through soft exchanges that respect each other's cultures. I would like to believe that "soft power" still has the potential to help dissolve mutual distrust.

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