YOSSII  自伝2

最後の会社員時代~ものづくり編

入社から数年経ち、
会社にも慣れだした頃、仕様打合せから見積り作成の日々を1ヶ月以上繰り返すこともあったりで全く実務を行わない期間もあったりした。

設計案件や工事案件が来ても1人でやっていることもあり、外注するパターンも多くなる。
というより1人でこなしきれないので外注するしかないとも言える。
でも、制御系の難しい案件だけは将来のことを考えて自分でこなすようにしていた。

まぁ、でも仕様決定から見積り提出から受注から実行予算書作成から外注管理までやっているとなかなか自分で実務をこなすのは難しかった。

なので、客先と仕様打合せをして見積りするウェイトがおのずと大きくなっていった。
数多くの案件をこなして稼ごうとすると1人でこなすより、皆と協力して進めていった方が効率が良いことに気づく。
そして、より一層お金を管理する側に進んでいってしまうのである。

あくまでも根は技術者なので自分で設計とかしたい気持ちはあったので
隙をみては自分でやることもあった。
売り上げを考えると非効率ではあったが。。。

そして大きな案件から小さな案件まで。
〇〇ビール工場の生産機械や化学プラント設備の自動化、半導体の生産に関わる機械等を作っていく。。。

仕事にがんじがらめになっていく。制御技術者1人だけなので大切にされるだろうと思っていたが逆だった。1人なのでクソ忙しい。そして上司には
何をやっているのかあまり理解されない。
売り上げには貢献していたのでその点での評価はされていたと思うが、
技術的評価はこの時点ではあまりされなかった。

皮肉なことに評価されるのは退職する直前になってからになる。。。


最後の会社員時代~管理者編

仕事だけの生活を送ること7,8年目にしてチャンスが訪れる。
別の部署からの引き抜きだった。
その部署の事業拡大に伴い、工場を1棟借りて機械を生産するというのである。それで制御技術者が必要ということだった。

それとともに1つ部署というか建物ごと任される。
昇格した。
予算内で備品購入から工場レイアウトまで好きにできるということである。
というか、やってくれということだったが。。。

仕事に必要な工具類や棚やデスクや掃除用具や当たり前のものは
リストアップして購入するだけなので大したことは無い。

ここで力を入れようと思ったのはITインフラである。
その頃、IoTが騒がれだしはじめた頃で製造業だからといってITが
関係のない分野では無くなってきたのである。機械に通信機能をつけてデータをとばすだとか、化学設備なら機器全てのデータをとばしてPCにためていってデータ分析する等。


なので、インターネットすら使えないこの工場にまずは光回線を引いた。
そして無線LANは業務用のCISCOを設置した。テニスコート4面分はある広い工場なので配置にもこだわって工場中WIFIが飛ぶようにした。
そして次は40インチの4Kディスプレイを3台とディスプレイに表示する為のPCも3台とスタンド付きキャスターを購入して自由に動きまわれるディスプレイセットを配置した。
ここに工程表を表示したり、機械の組み立て動画を流し素人でも作業ができるように考えた。そして出張時に機械を撮影できるようにGoProの最新のやつと電動の自撮り棒みたいなやつも購入。
あと、極めつけはIoT型温湿度センサーを配置し、機械の湿度管理を徹底しているんだというアピールという建前でカッコよさ重視でそのデータをipadに表示させ、玄関に置いた。
更に、ケータイショップとか駅構内にあったりする縦型大型ディスプレイにPDCAをしよう!とか安全啓発系の画像とか、私の勝手な格言を表示させてみた。これも玄関においた。
玄関はみんな必ず通るので洗脳する為である。
というか、指導するのが面倒なので自分で勝手に目覚めてくれ!というのが本音だけど。
機械の組み立て方とかも教えるのが面倒だったので部下に動画撮影&動画編集させて教育動画を作り、新人さんにはこれを見ながらやればできるよ?
で終わらせたり、外注したときもこれを見ながらやればできるよ?
で終わったので結果としては自分的には価値があった。


こんな人間が上に立つとこうなるのである笑
合理的に最短距離で楽できる方法を考えてしまう。
この頃には見積り作成もExcelVBAで半自動化していた。

一通り工場内のインフラが整ったらなかなか目立つ仕上がりとなった。
予算内ではあったが目立ち過ぎた為、影で色々言われていた。
無駄だとかどうとか。。。まぁこれだけやれば言われるよね?笑

玄関口の照明も薄暗いオレンジ色で昭和の色を感じたのでLED照明に器具ごとごっそりと変更した。これもお客さん来るのにこんな薄暗いのはダメだという大義名分の元、私が勝手に外注して工事した。
そこそこの規模だったので30万弱は工事費かかったはず。その工事だけは流石に上司にめっちゃ怒られた。

そしてこの工場で数々の大型機械案件や小型の機械案件をスケジュール通り効率よくこなし原価を最小限におさえ、大きな成果をあげるのであった。。。
この時最大で常駐している外注を含め24名ぐらい。

私はほぼ効率化に注力し、画期的な作業方法を計画し、工程を決め
材料管理、外注管理、社内人員管理に集中した。
外注に外注させ私は楽をするという技も使ったりしたが、話が脱線していきそうなので管理者編はこのぐらいにしておく。。。

楽したい。効率化したい。自動化する職業である。お金を常に意識しないといけない。

あれ?業界は違うけど何か後の共通点を感じるぞ?



最後の会社員時代~覚醒編へつづく



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