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「5年後も、僕は生きています ㊺『僕は、死なない。』出版

㊺『僕は、死なない。』出版

2019年12月18日、僕の肺ガンステージ4からの生還体験記「僕は、死なない。」が出版されました。

両親や姉、お世話になった人たちへ差し上げようと思って、Amazonで予約をしていた本が10冊ほど自宅に届きました。

ああ、ほんとうに本になったんだな…

実際に「本」という形、物質化したモノを手にすると、それが「そこにある」という実感が湧いてきました。  

この本を、手に取ってくれる人がいるんだろうか?

読んでくれる人が、いるんだろうか?

ひとりでもこの本を読んでくれる人がいて、ひとりでも僕の体験から何かを感じ、ひとりでも何かの参考にしてくれる人がいたら、それでいい。

それで十分に、この本がこの世界に生まれた意味がある。

でも、ちょっとは売れなければ、編集の吉尾さんは困るだろうけど…。


「本を買いましたよ」

友人や知人たちから連絡が入り始めました。

読まれた方はお分かりだとは思いますが、この本は僕の気持ちや心情を隠さずに全部書いています。いわば僕自身の人生暴露本です。

表を見せ、裏をも見せて散る紅葉(良寛)

え~い、いまさらカッコつけてどうする、全部見せてしまえ!

みっともないところ

情けないところ

どうしようもないところ

あたまで書くんじゃない、心で書くんだよ

そういうところを全部書くからこそ、意味があるんだよ


いま、どんなにカッコつけてもこの本を読めば僕がどんな人間か、すぐにわかってしまします。

そういう意味でも、もう逃げも隠れも出来せんでした。

開き直るだけ、です。


2019年の年末に、新聞に公告を載せてもらいました。

少し大きな広告枠で、従来だと少し高額なため手が出ない大きさでしたが、運のよいことに値引きになっていてなんとかなった、と編集の吉尾さんから報告を受けました。


年が明け、2020年になり、広告の効果が出たのかAMAZONの順位が一気に上がりました。

なんと、カテゴリ別(闘病記)で1位です。
総合ランキングでも100位内に入っていました。

嬉しい驚きです。

その後も、予期しない展開が続きました。

有名なあの斎藤一人さんを始め、僕が若いころからよく読んでいたスピリチュアル系の書籍の翻訳をされている山川紘矢さん亜希子さんご夫婦にも推薦していただきました。

その都度たくさんの人たちの手に渡り、広がっていきました。

この本は書き上げた段階で、もう僕の手を離れていました。

あとは宇宙、全体にお任せの状態です。

僕は目の前にやってくる出来事に対して、丁寧に、一生懸命対応することしか出来ません。

自分で考えたり、計画を立てたり、自分の努力で何かを成し遂げようとするなんて作為的なことはもう止めていました。

あれをやろう、これをやろう、をあえてしないのです。

すべて自然に、宇宙に、全体に、大いなる存在に、お任せする。

すると、何かがやってくる。

そして、きっとそれはベストなこと。


老子が言っていた“無為無”。

「何もしない」ことを「する」。


それには、エゴのうるさい声を黙らすことが必要です。

だからこそ、エゴの客観視、そして「サレンダー」によって、エゴが「大いなる存在」に「降参」していることが重要なポイントなのです。


南無とは、払っても払ってもついてきよった物乞い(エゴ)が、消えていなくなった心である(澤木興道・禅師)


エゴのおしゃべりが頭の中を駆け巡り、

「あれが欲しい・これが欲しい」

「私は」

「私が」

「私の」

と、「私」がしゃべり続けている限り、「無為自然」の「人生自動運転モード・フィールド」はやってこないのです。


出版から約ひと月後、吉尾さんから連絡が入りました。

「刀根さん、今朝重版が決まりました。おめでとうございます! 私もこんなにうれしい重版は、初重版以来かもしれません」

そして、その約2週間後に、さらにまた重版が決まりました。

「僕は、死なない。」は、完全に僕の手を離れ、ひとりで歩きをはじめていました。


その後この本はみなに愛され、順調に重版を重ね、その年の7月にはなんと8刷まで重版を重ねていました。

「通常、出版された本が重版される割合はおおよそ2割程度なのです。ほとんど何も広告や営業などをしていなくて、8刷はすごいですよ」

吉尾さんは、嬉しそうに言いました。

そうは言っても、吉尾さんは僕の知らないところで、いっぱい動いてくれているということを僕は知っていましたが。

AMAZONのカテゴリ別ランキング(闘病記)では、出版から8か月経っても、ほぼ1位を走り続けていました。

2022年6月現在でも、おおよそ1~5位くらいを行ったり来たりしています。

ありがたいことです。

いっぽう、僕の従来の仕事である「集合研修」は、この年(2020年)の3月から猛威を振るい始めた「新型コロナ」の影響で、すっかりなくなっしまいました。

スケジュールは、空白です。

真っ白になったスケジュール表を見ていると、以前なら不安や心配に襲われていましたが、なぜかワクワクしてきました。

このまっしろなところに、宇宙は、全体は、いったい何を入れてくるんだろう?

次、どんな予想できない展開が、やってくるんだろう?

実際にいくつか、そういうものがやってきました。


『プチ断食リトリート』を主宰している『時空の杜』のオーナー中澤王久東(なかざわ・おくと)さんからは

「『時空の杜』をソース・リトリートと名付けて、もっと心と体と魂を感じるリトリートをたくさんやっていきたいんです。刀根さんに、ぜひ、一緒に新しい『時空の杜』を作っていく仲間になっていただきたいんです」

 
ネット番組『スピリチュアルTV』を主宰するいわぶちさんからも、講演会やセミナーの依頼を頂きました。

ほか、全国のガン患者の会からも、講演依頼が入ってくるようになりました。

僕にとっては雲の上の存在だった「山川紘矢さんと亜希子さんご夫妻」とコラボで講演することも出来ました。

出ていくもの、無くなっていくものがあるからこそ、新しく入ってくるスペースが生まれるのです。

自分で作為的に仕事を作り、獲りに行くのではない、そうでなく、宇宙や大いなる存在からの「お任せ定食」を、ありがたく頂く。

そのとき、僕に、選択権はありません。

目の前にやってきた「お仕事」を丁寧に、こころを込めて、集中して、こなしていくだけなのです。

こうやって、あわただしくも2020年は過ぎ去っていきました。

㊻へ続く


第1話から読みたい方は、こちらから読むことが出来ます。

生還体験記です。

新刊です。
「読んだら人生が激変する」とご紹介頂けるほど、ご推薦いただいて感謝しかありません。10分ほどの画像です。よろしければ見てくださいね。

★4月24日の講演画像です

いわぶちゆういちさんの「ぶちの気ままライブ」出演させて頂きました。「さとりをひらいた犬」を書き始めたきっかけ、書いていた時の想い、感じたこと、その体験などを中心にお話させていただきました。
よろしければ、ご覧くださいね。


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