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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(35)

『即戦力の磨き方』(35)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

人間には、自分の人生を「賭ける」転機が必ずやってくる
人生にはフレキシブリティが重要だ

人間には、自分の人生を「賭ける」転機が必ずやってくる。そのとき、すでに家やクルマに全額賭けてしまった人は、自らのチャンスを捨てている。

うっかり持ち家を買ったばかりに、出世に繋がる転勤や海外生活を見送った人などがそうだ。

人生にはフレキシブリティが重要だ

五年後、十年後の社会を正しく言い当てられる人はいない。唯一予想できるのは、無条件の昇進・昇給時代の終わりと、アメリカ型社会の到来である。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈439〉                           






                             

アメリカでは三十代が給料のピークの人もいれば、四十歳から増える人もいる
401kを中心とする年金資金の運用

アメリカでは三十代が給料のピークの人もいれば、四十歳から増える人もいる

それで彼らが貧乏かといえば、まったく違う。

たとえばGEなどになると、原子力施設のメンテナンスなど、完全な後方支援業務で昇進・昇給がない社員でも、カリブ海の別荘へバカンスに行っている。

その理由は、401kを中心とする年金資金の運用である。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈440〉                             


ジャック・ウェルチ氏が会長をやっていた十八年間でGEの株価は三○倍近くになっている

ジャック・ウェルチ氏が会長をやっていた十八年間でGEの株価は三○倍近くになっている

これを401kに半分でも組み込んでいた場合一千万円もらうはずだった予想退職金が最低でも二億円近くになっている。

ハッピーリタイアメントである。

ゼロ金利にじっと我慢している国民を見たらあきれるに違いない。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈441〉                           




➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。



🔷 大前氏は、401kについて書いています。
「日本版401k」が一時、新聞の誌面を賑わしたことがありましたので、ご存じの方も多いでしょう。

401kというのは、米国の年金制度の401条k項に規定されているところが由来となっています。

「日本版401k」は、米国と同様に、個人型の年金制度で、2012年10月現在で440万人が加入しているそうです。20歳上60歳未満の従業員が加入できます。

年金には支払い方法の違いで、2種類あります。
1つは「確定給付型年金」で、もう1つは「確定拠出型年金」
です。

「確定給付型年金」というのは、従業員は一定の年金の受け取りがずっと維持されます。
そのため、企業への負担はずっしり重くのしかかります。
企業は今までと同じように、負担したくないのです。
できれば負担を減らしたいというのが、本音です。

「確定拠出型年金」は、従業員の年金支給額は自分で金融商品を運用しなくてはならず、投資能力に左右されます。
つまり、一定の年金が支給されるわけではありません。

運用がうまい人は、より多くの年金が受け取れます。

運用が下手な人は、受け取りが少なくなります。

「確定拠出型年金」は、企業は一定の負担だけですみますので、願ったり叶ったりです。

従業員は、リスクをどこまで負えるかによって、
ハイリスク・ハイリターンか、
ローリスク・ミドルリターンか、
ローリスク・ローリターンを
選択することになります。


「日本版401k」とは、後者の「確定拠出型年金」です。

あなたは金融商品の運用に自信がありますか?


⭐ 参考データ

確定拠出年金(日本版401k)

年金制度の概要をご覧ください。



🔶 大前研一氏と私とは年齢が一回り違います。大前氏は1943年2月21日生まれで、私は1955年6月30日生まれです。

大前氏は、私にとってはメンター(師匠)です。もちろん私が勝手にそう思っているだけです。



🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。



大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ




大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。








🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-09-29 20:37:05)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。












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