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日経ビジネスのインタビュー     バックナンバー 041

日経ビジネスのインタビュー         バックナンバー 041


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ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営して
いた時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめて
あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。データを消失して
しまったため再現できません。

「日経ビジネス 電子版使い方ガイド」(全24ページ)を見ると
「雑誌『日経ビジネス』のバックナンバーの閲覧について」で、
閲覧できるのは2011年10月から最新号と書かれています。

そのため、2008年8月18日、25日分の記事は確認できません。
しかも紙の雑誌は、かるか昔に処分しています。


● 2010.5.3 (No.1)<169>
千尋の谷に突き落とす厳しさも
国分 勘兵衛(こくぶ・かんべえ)氏
[国分会長兼社長]

食品卸である当社は仕入れ先や商品がたくさんあるので、日々環境対応を求められる。

300年近く存続してきたのは、従業員の努力のおかげだ。

会社は従業員を大切に、従業員は会社を大切にという心意気で事業を続けてきた。

我々には大きな工場や機械がないから、人材が財産であるのは言うまでもない。

かといって従業員を甘やかしているわけではない。

千尋の谷に突き落とすような厳しさも必要だ。

最近は特に、挑戦意欲のある人を選別して採用するようにしている。

その一例が「海外チャレンジャー制度」。

海外経験の少ない従業員を海外に放り込んで、自らの力で海外事業を開拓してもらう。

ここから新しい事業の芽が出てくるかもしれない。

国際的な人材を育成し、社内のモチベーションを高めたい。

副次的な効果としては、制度に参加する従業員の補充をしないので、その穴を埋めるために部署全体の結束力が高まることにも期待している。


● 2010.5.10 (No.2)<170>
カギは自発的なムダ削減
酒巻 久(さかまき・ひさし)氏
[キャノン電子社長]

経営環境の大原則は「環境負荷の低減こそが利益を生む」と経営トップ自らが毎日語り続けること。

社員を動かすためには、トップ自らが意識し、発言することが絶対条件だ。

そのうえで、社員に環境意識を根づかせる仕組みを作る。

環境経営のエンジンは、環境を配慮して自発的に動く社員だ。

日々の改善活動の積み上げなくして、環境経営は成立しない。

では、キャノン電子でどう実践してきたか。

まず、トップの思いが直接伝わる明確な目標を打ち出すことだ。
私は就任直後に、「急ごう! さもないと地球も会社も滅びてしまう」というスローガンを掲げた。

社員に環境経営のイメージを伝えるために考えたものだ。

同時に「TSS1/2」という目標を立てた。

TSSは「Time&Space Saving」の略。

つまり、時間、生産スペース、水・ガス・電気の使用量、不良品、人・物の移動距離、CO2(二酸化炭素)排出量などを、すべてこれまでの半分に減らすことを目標にしたのだ。


● 2010.5.17 (No.3)<171>
永久雇用で空洞化を防げ
永守 重信(ながもり・しげのぶ)氏
[日本電産社長]

「日本はモノ作りでは生きていけない」と発言する経営者がいますが、では金融で生きていけるのでしょうか?

金融は狩猟民族の世界、切った張ったの世界です。

英国は金融にいってモノ作りがダメになりました。

日本は農耕民族です。

お互いに農機具を共有し合ったり、みんなで助け合ってモノを作ってきました。

苦しい時は収入は減るが、その代わり社員をクビにしない永久雇用の原則が日本企業の強みだったのです。

ところが、狩猟民族の考えだけを導入し日本の良さである永久雇用の原則を崩した。

それが問題です。

永久雇用だから仕事に集中でき、休日出勤や徹夜も厭わず仕事に全力投球できました。

そこが日本企業の強さだったのです。

今からでも遅くありません。

永久雇用をはじめとする日本企業の持ち味を再考し、本来の姿に戻すべきです。

リーマンショック以降に私がやったことは、まさに日本的経営を徹底したことです。

モノ作りの空洞化という最悪な事態を回避するために、これからの数年間が重要になります。


● 2010.5.24 (No.4)<172>
“原点”は何かを問い直せ
尾山 基(おやま・もとい)氏
[アシックス社長]

商品の魅力を高め続けるには何が必要なのか。

1つには、1人でも多くのアスリートに我が社の製品を愛用してもらうことだ。

その選手が活躍する姿を目の当たりにした人が、「アシックスのシューズって格好いいよね」と思う。

そうした機会を増やしていくことは重要だ。

そして繰り返しになるが、同時にファッション性にも磨きをかけていくことが欠かせない。

今後もデザインセンターを拠点として、社外のデザイナーなどの力も借りながら、商品のファッション性を高めていく考えだ。

ファッション性においても消費者を魅了する商品を継続して出せるようになれば、広告宣伝の面で様々なテクニックを弄する必要はないと思う。

そのためにも、商品力を高め続けていくというメーカーの“原点”を決して見失ってはならない。

このことを改めて肝に銘じている。


● 2010.5.31 (No.5)<173>
日本で大型買収する
ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏
[米バークシャー・ハザウェイ会長兼CEO(最高経営責任者)]

経済大国・日本で大型の企業買収のチャンスを見つけて、利益を得たいと考えています。

選定には5~10年はかかるかもしれません。

現時点では具体的な企業を考えているわけではありませんが、個人的には5~10カ月以内にも実現したいと思っています。

来年3月には日本を訪れる予定です。

約15カ月前に傘下企業のイスカル(イスラエルの切削工具メーカー)が優秀な日本企業(タンガロイ)を買収しました。

とても重要な意味を持つ投資なので、イスカルの経営陣と相談して訪日を決めました。

日本が戦後成し遂げた偉業には敬意を表します。

バブル景気が弾けた後は20年間も停滞状態にありますが、そんな状況にあっても日本人は礼儀正しさと謙虚さを失わず、文句を言ったり、泣き叫んだりすることもなく、淡々と対処している。

自分たちが犯した過ちに対するけじめを、これほど優雅に分別を持って背負っている国は世界中のどこを探してもありません。

日本はそれを誇りに思うべきです。



🔷 編集後記


この元記事をアメブロに投稿したのは、8年前のことです
2014-01-16 23:25:13)。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。

しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

永守 重信(ながもり・しげのぶ)氏
[日本電産社長]

の言葉から。

永久雇用をはじめとする日本企業の持ち味を再考し、本来の姿に戻すべきです。リーマンショック以降に私がやったことは、まさに日本的経営を徹底したことです。モノ作りの空洞化という最悪な事態を回避するために、これからの数年間が重要になります。

                
 

🔴「永久雇用をはじめとする日本企業の持ち味を再考し、本来の姿に戻すべきです」

日本の終身雇用制度は崩壊しつつあります。
転職が当たり前の時代になりましたね。
さらに、副業を認める企業も増えてきました。

日本電産という企業は、いろいろな装置に欠かせないモーターを中心に製造しています。

EV(電気自動車)にはなくてはならない主力製品を扱っています。
この企業はM&A(合併・買収)を盛んに行っていて、赤字の買収先企業を黒字化させています。

代表取締役会長兼最高経営責任者の永守重信氏はカリスマ性があり、社会への発信力が強く、彼の発言が大きな影響を及ぼすことがあります。

永守氏の有名な言葉の1つに「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」があります。

簡単に諦めるなということです。

その永守氏が「終身雇用制度」の良さを再考すべきと発言したことは、とても大きな意義を持っていると思います。

企業業績が悪くなってくると、すぐに人員削減に手を付ける経営者は多くいます。

しかし、本来ならば企業業績が悪くなったことは経営者の責任が問われるべきです。ところが、自分の責任を棚に上げて、社員を減らしたり、大幅に減給したりします。このような企業の将来はとても暗いと考えるべきです。

私が社会人になったのは1978年です。大学新卒で最初の企業に就職しました。その後転職を数回しています。

もう少し正確に表現しますと、ほとんどが転職ではなく、転社でした。
職種を変えることがほとんどなかったからです。

当時は労使ともに終身雇用が当然と受け止められていました。
一度就職したら、その企業で定年まで勤め上げるのが当たり前と考えられていたのです。

その意味で、転職(転社)を繰り返した私は、傍目から見ると飽きっぽい性格の人間なのだな、という評価を受けました。

経理畑を転々とすることが多く、営業畑や商品管理部門で働いた経験もあります。

30数年のサラリーマン人生で経理畑で20数年(そのうち1社で15年以上)、営業畑で約6年、商品管理部門で1年半勤務しました。

今からサラリーマン人生を振り返って見ますと、複数の職種で働いたことは複眼思考を身につける上で、その後の人生に役に立ったと思っています。

もちろん、当時はそんな発想には至りませんでした。

60代後半になって自分の人生を振り返って感じることです。

できれば最初に就職した企業で定年まで働くことができたら、人生設計を強固にすることができたかもしれません。

ですが、そこが本当に良い企業なのかどうかは、比較してみなければ分かりません。

企業と社員も相性です。



1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。

2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再現できませんが、日経ビジネスの電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

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