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外で飲むビールは、なぜ美味いのか?/今週の、いちばん。53

外で飲むビールは、美味い。
この主張、お酒好きな人の大半は納得してくれるのではないかと思う。
では、なぜ、外で飲むビールは美味いのか?
すぐに浮かぶのは、「開放(あるいは解放)感」というキーワードだ。
仕事や日常の細々したことから解放され、開放的な外の空間で、陽射しや夜風を感じながら飲む。これが、美味くないわけがない。

けれど、もう少しだけ踏み込んで考えてみる。
その開放(解放)感が、少なからず僕らの振る舞いや物言いに、ポジティブな影響を与えてるのではないか?
たとえば、照りつける太陽の下でBBQを楽しむとき、わざわざ最近あった嫌なことの話をする人は少ない。
あるいは屋外でスポーツ観戦をするとき、仕事の愚痴を話題に選ぶのも、何か違う。
そんな空間で湿っぽいことを言うのは、少々野暮な気がするのだ(まあ、個人的には湿っぽくて小難しい話も嫌いではないけれど)。

外で飲むとき、多くの人は陽気で、小難しいことは言わずにカラッとしてて、そのぶんいくらか雑だけど、まわりの人も、それを許容できる心持になっていると思う。
その空気感が、ビールを(というか、他のお酒でもいいのだけど)美味く感じさせる隠し味なのだろう。

今週(正確には先週)は人様のお誘いに乗っかり、BBQや野球観戦で外で飲む機会があった。
美味いビールを飲みながら、くだらない話で盛り上がれる機会は、年々少なくなっているようにも感じるけど、だからこそ、そういう時間を大事にしたい。

今週のいちばん、ビールが美味かった瞬間。それは5月3日、神宮球場で熱狂的なカープファンに囲まれながら飲んでいた瞬間です。


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