ある編集者との、ささやかな思い出について。/書かないよりは、まし。25
彼の訃報を聞いたのは、金曜日の夜だった。
家で作業していた僕は連日の仕事疲れで寝落ちしてしまったのだけど、他社の編集者からメッセージが来てるのに気づいた。
僕の知る、ある編集者が亡くなったらしいと。
たぶん、他の人の訃報に接してもそう思うはずだけど、自分の知る人物と、その人が亡くなるということが、最初はうまく結びつかなかった。
最近、僕と仕事をしたり、親しくなった人は、「こいつは長年ウェブメディアの編集者をやっているのかな」と思うかもしれない。
自分もそういう「てい」で働い