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「長く、何度でも読まれる記事」をどうつくる?/「現代ビジネス」月記2

先月から「現代ビジネス」月記なるものを始めました。月に1回、自分の担当した記事や、あるいは普段の仕事を通して考えたことなどをストックしていけたらという思いがありまして。
とはいえ、最初の回が気合が入りすぎて超長文なので、今回からはなるべくコンパクトに書こうと思います。

2017年11月、仕事を通して考えたこと

そもそも、僕は書籍編集者としてのキャリアが長いので、ウェブメディアの世界を主戦場にしてからも、書籍編集者として身についた見方で物事を考えることが多いです。
もちろん、考え方をアップデートしないといけない部分もありますが、意外と変わらないなと思うこともあります。

たとえば、本の世界にはロングセラーと呼ばれる、長く読み継がれる本があります。でも、「現代ビジネス」のアクセス解析をしていると、(無料で読めるので「ロングセラー」とは言えませんが)以前に公開された記事で、「長く、何度でも読まれる記事」があるのに気づきます。

そういった記事には、いくつか共通点があるようにも思えますが、まだ僕の分析不足な気がしますし、企業秘密の部分でもあるので、ここでは詳しく書きません。
ただ、ウェブメディアの記事の多くが「いま」読むべき内容であるのに比べ、「いまも、これからも」読むべき内容の記事が、長く読まれているように思います。

大事なのは、「いまも」の部分。公開当時に読む価値があり、かつその後も読まれる先見性、独自性が大事なのかなと。
まあ、あくまでウェブメディア編集3か月目のペーペーが言うことなので、話半分で。むしろ、業界の諸先輩方、いろいろ教えて下さいませ。

2017年11月、担当した記事

原稿は沢山いただいているのに、11月内で公開できたのは5本でした。広告がらみの仕事などもありバタバタなのですが、12月は何とか2桁に載せたいところです…

・言葉のプロが分析!選挙のキャッチコピー「巧い政党・ヘタな政党」
日本実業出版社時代からお世話になっている竹内謙礼さんに、各政党を「キャッチコピー」という視点で分析していただきました。この記事こそ、資料性が高い内容なので、今後も選挙の機会ごとに見られる予感がしております。

・ホワイト企業を目指すなら、まずは「ブラック顧客」を切りなさい
・ブラック企業がいまだにはびこる「4つの悪しきメカニズム」

「働き方」「労働問題」はずっと興味があるテーマで、面識はあるもののまだお仕事していなかった新田龍さんに、ブラック企業をどうゼロにできるか、書いていただきました(企画の発端は、希望の党のマニフェストでした)。2回に分けた、読み応えのある記事です。

・1000冊読破して分かった「ホントに役立つ自己啓発書」の見抜き方
サンクチュアリ出版時代にご本を作り、今後も長い関係になりそうな高田晋一さんにお願いした記事。ブックガイド的な本の原稿は何度もお願いしましたが、そもそも高田さんの読書法を聞いてなかったなと思い。この記事、ニューズピックさん中心に非常に反響(お叱り?)がありまして、いまアンサー記事を仕込んでおります。

・知らぬ間に「殺人物件」「事故物件」をつかまされない唯一の方法
企画の発端は、例の座間の事件でした。とはいえジャーナリストの方と人脈があるわけでもない僕は「不動産」を切り口にして、記事を作れないかなと企画したもの。著者の南野真宏さんは、ポプラ社さんで本を出されていて、知人編集者を通じてコンタクトを取りました(メールでしかやり取りできず、いつかお目にかかれたら嬉しいです。原稿も素晴らしかった)。
余談ですが、本(特に新書)を見て、企画や著者の方を思いつくことも多く、版元の方(特にPRの方)、仲良くできればと。以上、宣伝終わり。

というわけで、久しぶりに仕事をする方、初めて仕事をする方どちらとも、面白い仕事ができた月でした。
言うは易しだとは思いますが、どの記事も「長く、何度でも読まれる記事」を目指しているので、未読の方はぜひこれからでもご覧になってください。

12月は広告案件が本格稼働でさらに忙しくなりそうですが、月1回の振り返りだけは大事にできればと。

*そうそう、「全担当記事のまとめ」を作っているので、滝企画記事、全部読みたいという変わった方は、リンクをチェックしてみてください。

今のところ、全ノート無料にしていますが、「おひねり」いただけると励みになります!